1ページ劇場⑤

ルカ(聖夜月ルカ)

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待つ人

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(どうしよう……)



ついさっき、日付が変わり、24日になった。
クリスマスイブだ。
結局、雅紀からの連絡はなく、私から連絡することもなかった。
内心ではすごく焦っていたのだけど、行動を起こすことも出来ず、ただひたすらに、雅紀からの連絡を待っていた。
だけど、無駄だった。



やっぱり、雅紀は怒ってるんだ。



(もうおしまいだね…)



私は枕を濡らしながら、眠れない夜を過ごした。







(休めば良かった…)



仕事帰りの町には、クリスマスケーキらしき箱や、プレゼントが入ってるであろう紙袋を持った人たちが溢れていた。
みんな、今夜は楽しいクリスマスを過ごすんだ。
なのに、私はひとりぼっち。
こんなことなら、女子会に混ぜてもらった方が良かったかもしれない。
でも、私は信じてたから…
きっと、雅紀は連絡をくれるって。
だから、女子会の誘いは断った。
多少は見栄もあったのかもしれない。



私には彼氏がいるから、クリスマスは彼氏と過ごすの。
そんなつまらない見栄が…



私って、本当に馬鹿だな…
こんな辛い想いをするのなら、あの時、素直になれば良かった。
後悔してももう遅い。



重い足をひきずって、私は家路に着いた。
寂しさに押しつぶされそうな気分だった。



(……え?)



家の前に誰かいる。
赤い服を来て髭を生やして。
……サンタだ!



「メリークリスマス!」

私に気付いたサンタが声を上げる。
サンタなんて、本当にいるわけがない。
私は小3の時から、知っていた。
今、目の前にいるのは…



「雅紀…」

「違うよ、サンタだよ。」

「いいからとりあえず入ってよ。恥ずかしいじゃない。」

私は雅紀を家の中に引き入れた。



「……何も無いわよ。」

「大丈夫だよ。ケーキとチキンとシャンパン持って来たから。
あ、ピザもあるよ。」

そう言って、雅紀は袋から次々に食べ物を取り出した。
私は黙って、食器を並べた。



内心は嬉しくてたまらなかった。
けれど、私は何も言えず…



「メリークリスマス!」

私達はグラスを合わせた。
シャンパンの炭酸が喉を刺激する。



「私の帰りが遅かったら、どうするつもりだったの?」

「いつまでだって待つつもりだったから。」

「泊まりだったら、どうするのよ。」

「それでも待つよ。」

雅紀の瞳が細くなる。



「これ、プレゼントだよ。」

手渡されたのは小さな箱。
蓋を開けた私は、そこにあった指輪を見て、堪えきれずに涙を流した。
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