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心配症
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「さ~て、行ってくるか。」
夫がおもむろに立ち上がる。
「え?行くってどこに?」
「宝くじ買いにだよ。」
「な、なんで今日?」
「今日は一粒万倍日って言ってな。
宝くじを買うのに良い日なんだ。」
そんなことは知っている。
だけど、それよりも重要なことがある。
今、夫は大殺界のど真ん中、停止の年で、さらに停止の月の停止の日。
そんな日に外出なんてしたら、何があるか分からない。
だからこそ、私は熱が出たと嘘を吐き、夫を休ませたのに。
「あ、あぁ、今、宝くじって、ネットで買えるみたいよ。
わざわざ買いに行かなくても、ネットで買う方が早いし。」
「馬鹿。わざわざ買いに行った方がわくわくするってもんじゃないか。
とにかく、行ってくるから。」
「ま、ま、待って。
わ、私、具合が悪いから…ゴホゴホ。」
「何言ってんだ。具合悪いって言うから休んだのに、熱も全くないじゃないか。」
「そ、そ、それは…」
まずい。
夫は完全に宝くじを買いに行くつもりだ。
ど、どうしよう!?
「じゃあ……」
「あ、ま、待って!」
「なんだよ。」
「ちょっとだけ、待ってて!」
私は、台所の流しの下に忍ばせておいた菊酒を持ってきた。
菊の節句に、邪気祓いのため、夫に飲ませようと思ってたものだ。
一日早いけど、そんなことは関係ない。
邪気祓い、邪気祓い。
「これ、飲んで。」
「なに、これ。お酒?」
「だ、だから、宝くじが当たるように景気をつける一杯よ。」
「なるほどな。」
夫は納得して菊酒を飲んだ。
「じゃあ……」
「ま、待って!」
「何なんだよ!」
「えっと、だ、だから…」
どうしよう!?
菊酒だけで良いだろうか?
何かないか?
彼を守る何か…
(あ!!)
私はクローゼットから防災頭巾を取りだした。
頭さえ守れば、たいていの事故は防げる…はず。
うん、大丈夫だ。
「これ、かぶっていって。」
「なんだよ、こんなのかぶれないよ。」
「こ、これは今日のあなたのラッキーアイテムなのよ!
これをかぶっていったら、宝くじはきっと大当たりよ!」
「ほ、本当か!?」
単純な人でよかった。
夫は、防災頭巾をかぶって出て行った。
これだけしておけば、多分大丈夫だ。
そうは思いつつ、つい尾行をしてしまう私だった。
夫がおもむろに立ち上がる。
「え?行くってどこに?」
「宝くじ買いにだよ。」
「な、なんで今日?」
「今日は一粒万倍日って言ってな。
宝くじを買うのに良い日なんだ。」
そんなことは知っている。
だけど、それよりも重要なことがある。
今、夫は大殺界のど真ん中、停止の年で、さらに停止の月の停止の日。
そんな日に外出なんてしたら、何があるか分からない。
だからこそ、私は熱が出たと嘘を吐き、夫を休ませたのに。
「あ、あぁ、今、宝くじって、ネットで買えるみたいよ。
わざわざ買いに行かなくても、ネットで買う方が早いし。」
「馬鹿。わざわざ買いに行った方がわくわくするってもんじゃないか。
とにかく、行ってくるから。」
「ま、ま、待って。
わ、私、具合が悪いから…ゴホゴホ。」
「何言ってんだ。具合悪いって言うから休んだのに、熱も全くないじゃないか。」
「そ、そ、それは…」
まずい。
夫は完全に宝くじを買いに行くつもりだ。
ど、どうしよう!?
「じゃあ……」
「あ、ま、待って!」
「なんだよ。」
「ちょっとだけ、待ってて!」
私は、台所の流しの下に忍ばせておいた菊酒を持ってきた。
菊の節句に、邪気祓いのため、夫に飲ませようと思ってたものだ。
一日早いけど、そんなことは関係ない。
邪気祓い、邪気祓い。
「これ、飲んで。」
「なに、これ。お酒?」
「だ、だから、宝くじが当たるように景気をつける一杯よ。」
「なるほどな。」
夫は納得して菊酒を飲んだ。
「じゃあ……」
「ま、待って!」
「何なんだよ!」
「えっと、だ、だから…」
どうしよう!?
菊酒だけで良いだろうか?
何かないか?
彼を守る何か…
(あ!!)
私はクローゼットから防災頭巾を取りだした。
頭さえ守れば、たいていの事故は防げる…はず。
うん、大丈夫だ。
「これ、かぶっていって。」
「なんだよ、こんなのかぶれないよ。」
「こ、これは今日のあなたのラッキーアイテムなのよ!
これをかぶっていったら、宝くじはきっと大当たりよ!」
「ほ、本当か!?」
単純な人でよかった。
夫は、防災頭巾をかぶって出て行った。
これだけしておけば、多分大丈夫だ。
そうは思いつつ、つい尾行をしてしまう私だった。
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