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第一章 クズは牢獄へ
第15話
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風紀委員長が目の前で現行犯逮捕された、波乱のゴミ箱集会が終了した。
黒水を含めた三人の受刑者も牢屋代わりの教室へ、風紀委員たちに乱暴に連れていかれた。
三人とも同じ教室に――。
「えっ、なんでみんな同じ場所?」
「当たり前だ。お前らみたいなクズ共のためにそんな沢山スペースをやるわけないだろう」
黒水の疑問にひとりの風紀委員が淡々と言い放った。
つまり、これから三人でこの教室で過ごすということだろうか。
つまり、女子二人と共同生活がはじまるということだろうか。
「これはこれは、胸が熱い展開……。はあ、はあ……」
「そこのお前!よからぬことを考えているのだろうが、変なことをしでかしたら貢献ポイントが大幅に減るから覚悟しなさいっ!」
委員長っぽい雰囲気の女子風紀委員に黒水は勢いよく叱られた。
ただ、怒られたことよりも聞き慣れない言葉に黒水は引っかかった。
「貢献ポイント?」
「とにかくわたしたちは出ていくが、この教室は24時間体制で風紀委員により監視されている。クズはクズらしくゴミ箱で大人しくしてろ!わかったな!」
ガタンッ、と大きな音を立てて扉を閉めて風紀委員たちは教室から出ていった。
薄明るい教室を見回す。
だいたい二十人くらい入るのが限界の、教室にしてはちょっと狭い教室だった。
ただ、机と椅子が整列されているわけではなかったので広さはあまり気にならなかった。
気になることといえば、教室の天井四隅には監視カメラが設置されているという、教室とはかけ離れた異様な光景――。
扉の横にある大きな黒板が唯一の教室らしさといえるだろう。
黒水が教室内をキョロキョロ見回していると……。
「――貢献ポイントのこと、お前知らねーの?」
突然、女の低い声が聞こえてきた。
佐野亜紀ではない、もう一人のゴミ箱のメンバーである。
ヤンキー座りをして、つり目で睨むように黒水を見ていた。
「あ、おう……。全然わからん」
「お前、入学の手引き読んでないだろ」
「まあな」
「ふっ」
彼女は冷笑した。
なんだろう、すごいむかつく態度だ。
「説明しましょう!」
亜紀の明るい声が冷たい空気に流れ込んできた。
「貢献ポイントっていうのは、この世界に個人がどれだけ貢献しているかを示す指標なんです!例えば、ゴミ拾いをしたら貢献ポイントが上がって、逆にポイ捨てしたら貢献ポイントが下がります!これは、街の至る所にある監視カメラと個人が着用するテリスとの連携によって貢献ポイントが管理されているんですって!最新技術の賜物ですよね、黒水様!」
「そんなの、あいつのテリスに説明させておけばいいだろ。手引きも読まないでこんなとこ来るバカに時間割いてらんねー」
「黒水様はあたしの憧れなんです!黒水様をバカにしないでください、斧研おのとぎさん!」
亜紀の熱量に気圧されて、斧研と呼ばれた女はそっぽを向いた。
「そんなことより貢献ポイントって俺にもあるのか?どこでわかるのそれ?」
「テリスに聞けばわかると思いますよ!今はゴミ箱にいますのでマイナス値だとは思いますが……」
「マイナス値?」
「そうです!貢献ポイントは基本プラス値なのですが、あまりにもこの学園都市に害のある行動をしてしまうと0を下回ることがあるんです!そうなるとゴミ箱へGOです!逆に、マイナス値からプラス値に変えることができれば、無事釈放ってわけです!」
「なるほど……」
亜紀のわかりやすい説明に思わずポンと手を叩く。
「さっそく、貢献ポイントを聞いてみたらどうですか、黒水様!」
「そうだな……。おいテリス、俺の貢献ポイントは?」
『五味黒水の貢献ポイントは-512 ptです。ゴミ箱の住人はこの世界に貢献できるよう、人一倍努力してください』
「……ってこいつ、一言多いな。やっぱり今朝とテリスの人格変わってねーか?」
-512 pt。
それがどれほど低いものなのか黒水にはよくわからなかった。
ただなんとなく、当分はここでの暮らしが続きそうな気がしたのだった。
黒水を含めた三人の受刑者も牢屋代わりの教室へ、風紀委員たちに乱暴に連れていかれた。
三人とも同じ教室に――。
「えっ、なんでみんな同じ場所?」
「当たり前だ。お前らみたいなクズ共のためにそんな沢山スペースをやるわけないだろう」
黒水の疑問にひとりの風紀委員が淡々と言い放った。
つまり、これから三人でこの教室で過ごすということだろうか。
つまり、女子二人と共同生活がはじまるということだろうか。
「これはこれは、胸が熱い展開……。はあ、はあ……」
「そこのお前!よからぬことを考えているのだろうが、変なことをしでかしたら貢献ポイントが大幅に減るから覚悟しなさいっ!」
委員長っぽい雰囲気の女子風紀委員に黒水は勢いよく叱られた。
ただ、怒られたことよりも聞き慣れない言葉に黒水は引っかかった。
「貢献ポイント?」
「とにかくわたしたちは出ていくが、この教室は24時間体制で風紀委員により監視されている。クズはクズらしくゴミ箱で大人しくしてろ!わかったな!」
ガタンッ、と大きな音を立てて扉を閉めて風紀委員たちは教室から出ていった。
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だいたい二十人くらい入るのが限界の、教室にしてはちょっと狭い教室だった。
ただ、机と椅子が整列されているわけではなかったので広さはあまり気にならなかった。
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扉の横にある大きな黒板が唯一の教室らしさといえるだろう。
黒水が教室内をキョロキョロ見回していると……。
「――貢献ポイントのこと、お前知らねーの?」
突然、女の低い声が聞こえてきた。
佐野亜紀ではない、もう一人のゴミ箱のメンバーである。
ヤンキー座りをして、つり目で睨むように黒水を見ていた。
「あ、おう……。全然わからん」
「お前、入学の手引き読んでないだろ」
「まあな」
「ふっ」
彼女は冷笑した。
なんだろう、すごいむかつく態度だ。
「説明しましょう!」
亜紀の明るい声が冷たい空気に流れ込んできた。
「貢献ポイントっていうのは、この世界に個人がどれだけ貢献しているかを示す指標なんです!例えば、ゴミ拾いをしたら貢献ポイントが上がって、逆にポイ捨てしたら貢献ポイントが下がります!これは、街の至る所にある監視カメラと個人が着用するテリスとの連携によって貢献ポイントが管理されているんですって!最新技術の賜物ですよね、黒水様!」
「そんなの、あいつのテリスに説明させておけばいいだろ。手引きも読まないでこんなとこ来るバカに時間割いてらんねー」
「黒水様はあたしの憧れなんです!黒水様をバカにしないでください、斧研おのとぎさん!」
亜紀の熱量に気圧されて、斧研と呼ばれた女はそっぽを向いた。
「そんなことより貢献ポイントって俺にもあるのか?どこでわかるのそれ?」
「テリスに聞けばわかると思いますよ!今はゴミ箱にいますのでマイナス値だとは思いますが……」
「マイナス値?」
「そうです!貢献ポイントは基本プラス値なのですが、あまりにもこの学園都市に害のある行動をしてしまうと0を下回ることがあるんです!そうなるとゴミ箱へGOです!逆に、マイナス値からプラス値に変えることができれば、無事釈放ってわけです!」
「なるほど……」
亜紀のわかりやすい説明に思わずポンと手を叩く。
「さっそく、貢献ポイントを聞いてみたらどうですか、黒水様!」
「そうだな……。おいテリス、俺の貢献ポイントは?」
『五味黒水の貢献ポイントは-512 ptです。ゴミ箱の住人はこの世界に貢献できるよう、人一倍努力してください』
「……ってこいつ、一言多いな。やっぱり今朝とテリスの人格変わってねーか?」
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