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再び開かれる扉(血の舞踏会)
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序章・・再び開かれる扉
静まり返った嶋崎館は、夜の闇に飲み込まるように佇んでいた。20年前、この館で行われた舞踏会は、一夜にして惨劇の舞台と化した。20名の招待客が血まみれで命を落とし、奇怪な儀式が行われたと噂された。「血の舞踏会」。
唯一の生存者である山城幸二が曖昧な証言を残した以外、事件は迷宮入りとなった。それから年月が経ち、人々の記憶から薄れかけていた、その悲劇が突如、再び姿を現した。4通の招待状が運命を交差させる4人の元に届けられたのだ。
1人目・・・城戸楓(きどかえで)
若手民俗学者、彼女は全国を回りながら、古い伝承や儀式を研究していた。今回の招待状には、かねてから興味を抱いていた「血の舞踏会」の儀式関する手掛かりが書かれていた。「儀式の真実を知る機会なんて、滅多にないわ・・・・でも、これはただの偶然なの?」
不安と好奇心が入り混じった、楓は重い足取りで館を目指した。
2人目・・・神崎蓮(かみさき れん)
冷静沈着な刑事。20年前の事件当時、駆け出しだった彼はこの事件を捜査していた。しかし証拠不足と圧力により捜査は打ち切られた。
「まさか20年経って、このじけんにまたむきあうことになるとは・・・・・・」
謎の招待状に書かれていた「真実」の文字に、彼は心を突き動かされた。3人目、相沢玲奈(あいざわ れな)
ベストセラー作家であり、嶋崎館の舞踏会を題材にした小説を執筆中だった。玲奈はは現実と創作と狭間に潜む真実をさがしている。
「現場に立つことで、何かが分かる気がする。」そう呟きながら、招待状に導かれるように館の扉を叩いた。
4人目・・・山城浩二(やましろ こうじ)
舞踏会に異常なまでに執着する収集家で20年前の事件当時、館にいた唯一の生存者。彼は事件の全貌を語ることなく、今も尚舞踏会に関するアイテムを集め続けている「この日の来るのをずっと待っていた・・・・・・」
血まみれの記憶が呼び起こされることを恐れながらも、山城は招待に応じた。
プロローグ・・血の記憶
4人が嶋崎館に集まった夜、空には赤い月が浮かんでいた。館の正面の扉は重圧で、今にも崩れそうな古びた装飾がほどこされている。
「あなたも招待状を?」
楓が最初に声をかけたのは、無口そうな神崎だった。彼は軽く頷き、ほかの3人を見回した。
「どうやら全員、呼ばれたみたいですね」
玲奈が冷静な声で言った。山城は一歩と扉に近ずくと、不気味な笑みを浮かべた。
「懐かしい・・・・・まるで20年前に戻ったようだ。」
「覚えているか?あの夜のこと」
神崎が問いかけると、山城は目を細めた。
「もちろんだとも。だが、全てを話せるかどうかは分からない」
その言葉に一瞬の沈黙が走る。楓が震える声で切り出した。
「なかにはいらないと、なにもわからないわ。」重い扉がゆっくりと開く冷たい空気が外に漏れだし、オルガンの音色が微かにきこえてきた。中には、かつて舞踏会が行われた広間が広がっていた。中央には仮面が置かれたテーブルそして、壁には、血で書かれたような模様が浮かびあがっている。「ようこそ、血の舞踏会へ」
誰かの声が遠くから響いた。
第一章・・仮面と嘘
4人は嶋崎館の広間に入る。テーブルの上には仮面が4つ並び、それぞれに名前が彫られていた。
「これ私たちの名前?」
楓が驚きの声を上げる。
「誰かが私たちを知っていて、意図的に呼んだ?」
神崎は仮面を手に取り、険しい表情を浮かべた、。その時、広間から不気味な声が響く「さあ、踊りましょう。真実の夜が始まります。」
広間の扉が突然閉じ、4人は逃げ場を失う。壁に掛けられた古い時計が0時を指すと、部屋中のロウソクが一斉にともり、どこからともなく古いワルツが流れ始める。「これは・・・・・・儀式?」楓は民俗学者としての直感で、この場がただの演出出ないことを悟る。
第二章・・20年前の亡霊
山城は4人を前にして、20年前の出来事を語り始める。
「嶋崎家の舞踏会は、ただのしゃこうばではなかった。裏では血の儀式が行われていたんだ。」彼によれば、嶋崎家は代々、富と権力得るために『血の契約』という儀式を行っていたという。20年前の夜、舞踏会に集められた20名の客は、その契約の生贄にされたのだ。
「私だけが助かった理由は分からない・・・・・・いや、選ばれたのかもしれない。」山城の言葉に、3人は不信感を募らせる。
第三章・・真実への扉
調査を進める中で、4人は館の地下に隠された部屋を発見する。そこには、20年前に亡くなった客たちの名簿と血文字で書かれた儀式の手順書が残されいた。
「この部屋・・・・・・儀式のちゅうしんだったのね。」楓が呟く。
だがその瞬間、館中に不気味な声が響く
「真実を求めるなら、血の舞踏会を再現するしかない。」
突如現れた影のような存在が、4人におそいかかる。各自が散り散りに逃げる中で、過去の亡霊が一人ひとりに迫り、自身の罪や恐怖を思い出させる幻覚を見せる。
第四章・・暴かれる裏切り
館の探索中、玲奈が重要な手掛かりを見つける。20年前の舞踏会に集まった客の多くが、嶋崎家の秘密を知るものだったこと。そして山城浩二がただの『生存者』ではなく、儀式の協力者だった可能性が浮上する。
「山城さん・・・・・・あなた知っていたのね?」
玲奈が問い詰めると、山城は動揺を隠せない。
「ちがう!私はただ、命を助けられただけだ!」
だが、彼の話を聞いていた神崎が鋭く言い放つ。
「嘘をつくな。あの夜、儀式が成功していたら、君も犠牲になっていた。」
山城はついに観念し、語り始める。彼は当時、嶋崎家の当主に利用されていただけだったが、儀式が中断された理由を知っていたーー『儀式の主』が裏切られ、何者かに殺されたのだ。
最終章・・血の舞踏会の再現
4人はついに真実を突き止める。血の舞踏会の儀式は『20年後に再現することで全てが完成する』ものであり、彼ら4人こそが新たな生贄として選ばれていた。
「逃げるわには行かない・・・・・・ここで終わらせるしかない。」
楓は儀式の内容を解析し、4人で協力して『偽の儀式』を行い、呪いを終わらせる計画をたてる。広間で再び舞踏会が始まる中、彼らは命を懸けた戦いにいどむ。仮面を破り、儀式を進行するフリをしながら、館に宿る呪いを封印する方法を模索する。
「これがおわれば、全てが終わる・・・・・・!」
楓が最後の手順を実行した瞬間、嶋崎館全体が崩れ始める。
エピローグ・・静寂の中で
館の外で朝日をむえる4人。嶋崎館は跡もなく崩壊し、儀式の呪いは完全にたたれた。
「これで、本当に終わったのか?」
神崎が呟くと、楓が静かに頷く。
「呪いは消えたけど、犠牲になった人達の記憶はのこる。それを忘れない限り、私たちはすすんでいける。」
山城は沈黙したまま、館があった場所を見つめていた。そして、誰にも告げることなくその場を去った。物語の最後、風に舞う一枚の招待状が映し出される。その文字は消えかかっていたが、こう書かれていたーー 『血の舞踏会は終わらない』
静まり返った嶋崎館は、夜の闇に飲み込まるように佇んでいた。20年前、この館で行われた舞踏会は、一夜にして惨劇の舞台と化した。20名の招待客が血まみれで命を落とし、奇怪な儀式が行われたと噂された。「血の舞踏会」。
唯一の生存者である山城幸二が曖昧な証言を残した以外、事件は迷宮入りとなった。それから年月が経ち、人々の記憶から薄れかけていた、その悲劇が突如、再び姿を現した。4通の招待状が運命を交差させる4人の元に届けられたのだ。
1人目・・・城戸楓(きどかえで)
若手民俗学者、彼女は全国を回りながら、古い伝承や儀式を研究していた。今回の招待状には、かねてから興味を抱いていた「血の舞踏会」の儀式関する手掛かりが書かれていた。「儀式の真実を知る機会なんて、滅多にないわ・・・・でも、これはただの偶然なの?」
不安と好奇心が入り混じった、楓は重い足取りで館を目指した。
2人目・・・神崎蓮(かみさき れん)
冷静沈着な刑事。20年前の事件当時、駆け出しだった彼はこの事件を捜査していた。しかし証拠不足と圧力により捜査は打ち切られた。
「まさか20年経って、このじけんにまたむきあうことになるとは・・・・・・」
謎の招待状に書かれていた「真実」の文字に、彼は心を突き動かされた。3人目、相沢玲奈(あいざわ れな)
ベストセラー作家であり、嶋崎館の舞踏会を題材にした小説を執筆中だった。玲奈はは現実と創作と狭間に潜む真実をさがしている。
「現場に立つことで、何かが分かる気がする。」そう呟きながら、招待状に導かれるように館の扉を叩いた。
4人目・・・山城浩二(やましろ こうじ)
舞踏会に異常なまでに執着する収集家で20年前の事件当時、館にいた唯一の生存者。彼は事件の全貌を語ることなく、今も尚舞踏会に関するアイテムを集め続けている「この日の来るのをずっと待っていた・・・・・・」
血まみれの記憶が呼び起こされることを恐れながらも、山城は招待に応じた。
プロローグ・・血の記憶
4人が嶋崎館に集まった夜、空には赤い月が浮かんでいた。館の正面の扉は重圧で、今にも崩れそうな古びた装飾がほどこされている。
「あなたも招待状を?」
楓が最初に声をかけたのは、無口そうな神崎だった。彼は軽く頷き、ほかの3人を見回した。
「どうやら全員、呼ばれたみたいですね」
玲奈が冷静な声で言った。山城は一歩と扉に近ずくと、不気味な笑みを浮かべた。
「懐かしい・・・・・まるで20年前に戻ったようだ。」
「覚えているか?あの夜のこと」
神崎が問いかけると、山城は目を細めた。
「もちろんだとも。だが、全てを話せるかどうかは分からない」
その言葉に一瞬の沈黙が走る。楓が震える声で切り出した。
「なかにはいらないと、なにもわからないわ。」重い扉がゆっくりと開く冷たい空気が外に漏れだし、オルガンの音色が微かにきこえてきた。中には、かつて舞踏会が行われた広間が広がっていた。中央には仮面が置かれたテーブルそして、壁には、血で書かれたような模様が浮かびあがっている。「ようこそ、血の舞踏会へ」
誰かの声が遠くから響いた。
第一章・・仮面と嘘
4人は嶋崎館の広間に入る。テーブルの上には仮面が4つ並び、それぞれに名前が彫られていた。
「これ私たちの名前?」
楓が驚きの声を上げる。
「誰かが私たちを知っていて、意図的に呼んだ?」
神崎は仮面を手に取り、険しい表情を浮かべた、。その時、広間から不気味な声が響く「さあ、踊りましょう。真実の夜が始まります。」
広間の扉が突然閉じ、4人は逃げ場を失う。壁に掛けられた古い時計が0時を指すと、部屋中のロウソクが一斉にともり、どこからともなく古いワルツが流れ始める。「これは・・・・・・儀式?」楓は民俗学者としての直感で、この場がただの演出出ないことを悟る。
第二章・・20年前の亡霊
山城は4人を前にして、20年前の出来事を語り始める。
「嶋崎家の舞踏会は、ただのしゃこうばではなかった。裏では血の儀式が行われていたんだ。」彼によれば、嶋崎家は代々、富と権力得るために『血の契約』という儀式を行っていたという。20年前の夜、舞踏会に集められた20名の客は、その契約の生贄にされたのだ。
「私だけが助かった理由は分からない・・・・・・いや、選ばれたのかもしれない。」山城の言葉に、3人は不信感を募らせる。
第三章・・真実への扉
調査を進める中で、4人は館の地下に隠された部屋を発見する。そこには、20年前に亡くなった客たちの名簿と血文字で書かれた儀式の手順書が残されいた。
「この部屋・・・・・・儀式のちゅうしんだったのね。」楓が呟く。
だがその瞬間、館中に不気味な声が響く
「真実を求めるなら、血の舞踏会を再現するしかない。」
突如現れた影のような存在が、4人におそいかかる。各自が散り散りに逃げる中で、過去の亡霊が一人ひとりに迫り、自身の罪や恐怖を思い出させる幻覚を見せる。
第四章・・暴かれる裏切り
館の探索中、玲奈が重要な手掛かりを見つける。20年前の舞踏会に集まった客の多くが、嶋崎家の秘密を知るものだったこと。そして山城浩二がただの『生存者』ではなく、儀式の協力者だった可能性が浮上する。
「山城さん・・・・・・あなた知っていたのね?」
玲奈が問い詰めると、山城は動揺を隠せない。
「ちがう!私はただ、命を助けられただけだ!」
だが、彼の話を聞いていた神崎が鋭く言い放つ。
「嘘をつくな。あの夜、儀式が成功していたら、君も犠牲になっていた。」
山城はついに観念し、語り始める。彼は当時、嶋崎家の当主に利用されていただけだったが、儀式が中断された理由を知っていたーー『儀式の主』が裏切られ、何者かに殺されたのだ。
最終章・・血の舞踏会の再現
4人はついに真実を突き止める。血の舞踏会の儀式は『20年後に再現することで全てが完成する』ものであり、彼ら4人こそが新たな生贄として選ばれていた。
「逃げるわには行かない・・・・・・ここで終わらせるしかない。」
楓は儀式の内容を解析し、4人で協力して『偽の儀式』を行い、呪いを終わらせる計画をたてる。広間で再び舞踏会が始まる中、彼らは命を懸けた戦いにいどむ。仮面を破り、儀式を進行するフリをしながら、館に宿る呪いを封印する方法を模索する。
「これがおわれば、全てが終わる・・・・・・!」
楓が最後の手順を実行した瞬間、嶋崎館全体が崩れ始める。
エピローグ・・静寂の中で
館の外で朝日をむえる4人。嶋崎館は跡もなく崩壊し、儀式の呪いは完全にたたれた。
「これで、本当に終わったのか?」
神崎が呟くと、楓が静かに頷く。
「呪いは消えたけど、犠牲になった人達の記憶はのこる。それを忘れない限り、私たちはすすんでいける。」
山城は沈黙したまま、館があった場所を見つめていた。そして、誰にも告げることなくその場を去った。物語の最後、風に舞う一枚の招待状が映し出される。その文字は消えかかっていたが、こう書かれていたーー 『血の舞踏会は終わらない』
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