ボクは転生者!塩だけの世界で料理&領地開拓!

あんり

文字の大きさ
254 / 422
第1章 カイト、五歳までの軌跡

254

しおりを挟む
「美味しかったわ」
「本当に美味しくいただきました」
「カイトのお陰で満足いく食事だったぞ」
「はい、私も大変美味しくいただきました、カイト様、ご馳走ありがとう」

うん、やっぱりご飯美味しいと最高ね。

そのまま楽しく談話し、急遽行われた食事会は終わった。

おじいちゃんとおばあちゃん達を見送り、あとは寝るだけ。
明日は衣装合わせ。明後日は、イカルダの女神様からの祝福を頂く日。

翌朝ゆっくり起きて、午前中はのんびり過ごす。

ちょっと興味が湧いて図書室へ足を運んだ。パパも一緒だ。パパは図書室のデスクでボクを見守りながら書類整理。

「キノセイいる?」

「いるよ」

「ね、ちょっと出てきて。猫の姿でね」

「うん、分かった」

うん、真っ白の猫。可愛い。

「抱っこしていい?」

「いいけど」

抱っこして喉元を撫でると、ゴロゴロ言ってるー、気持ちいいんだね。

「気持ちいいでしょ?」

「どうかな?」

いや、ゴロゴロ言ってるし?
なんなの?もしかしてツンデレなの?
まあ、いいや、癒されるから。

パパはボクの方を向いてキノセイを見てちょいと目を見開いて驚いてた。

「キノセイ様ようこそ…?」

ようこそお越しくださいましたじゃないよな?私より先に住まわれているしな、この場合なんて言うんだ?お邪魔します?


ん?パパどうしたの?上向いたり、下向いたり、顎を掴んだり、ん?

「キノセイ様、こんにちは」

「お兄さん、ボクに様はいらない。様なんて言われたらムズムズしちゃうからやめてよね。それと普通に話してって言ったんだから普通に話しなよ」

「あぁ、分かった」

なんだか納得したのかな?パパはボクがキノセイを抱いてモフモフしてるのを優しく笑って、視線を書類に移した。

パパ、さっきから何してるんだろ。

なんかブツブツ言ってる。
気になるー。

「パパ、さっきから表を見比べてるけどどうしたの?」

「ああ、今、財政を見ているんだが、分かりづらくてな」

ん?ちょっと気になる。

「ちょっと見ていい?」

パパがみている資料を見比べる。資産、負債、純資産バラバラで見てる、これじゃあ分かりにくいよね。

「パパ、これバラバラだからまとめたらどう?」

「どんな風にまとめるんだ?」

「あのね、貸借対照表たいしゃくたいしょうひょうを使うとわかりやすいよ」

「なんだその、たいしゃく?たいしゅう?」

「たいしゃくたいしょうひょう、ね」

「それはどんな物だ?」

「あのね。まず左側に「資産」の全体額を一覧にするの。それは、領が持っている財産だよ。次に右側には「負債」、「純資産」、財産の元となったお金の調達方法を書くの。つまり、「資産=負債+純資産」になる訳。必ず左右で同じ合計金額じゃなきゃいけないよ。」

「ん、なるほど。では、それで何がわかるんだ?」

「これで分かるのは、右側には、領がどのように資金を調達しているのか、左側には調達した資金をどのように事業に活かしているのかがわかるようになっているの。貸借対照表の右側と左側の合計は、必ず一致するんだよね。純資産が多いと安定した経営ができてることがわかるよ」

「なるほど、よくできてる。この表は素晴らしいぞ。文官に教えて活用すれば仕事がかなり捗るぞ」

ん?パパ、ボクを見てどうしたの?
あ、しまった。なんでこんなこと分かるのかって、うーわー、どう説明したらいいの?

「カイト、怒らないから教えてくれ。なぜお前はそんな知識がある?これまでは不思議に思っても、イカルダの女神様からの知識だと言っていたな。これも、そうなのか?」

やばい、やばい。
パパ疑ってる。どーしよー。
前世の記憶ってはなしたほうがいい?
けど、怖い。怖い。

「カイト、なぜ黙っているんだ?パパには言えないことか?」

ごめんね、誤魔化すしかないよ

「うーん、よく分からない。頭に浮かんだの。これがイカルダの女神様からの知識なのかはボクには分からないの」

ね、ね、ボクを見つめて黙ってないで何か言ってよ、ね、パパ?

「ふーっ、そうか」

なんだか納得してない?

「稀人」

え?

「稀人って分かるか?」

ボク、疑われてる?ばれちゃってる?
しおりを挟む
感想 34

あなたにおすすめの小説

ボンクラ王子の側近を任されました

里見知美
ファンタジー
「任されてくれるな?」  王宮にある宰相の執務室で、俺は頭を下げたまま脂汗を流していた。  人の良い弟である現国王を煽てあげ国の頂点へと導き出し、王国騎士団も魔術師団も視線一つで操ると噂の恐ろしい影の実力者。  そんな人に呼び出され開口一番、シンファエル殿下の側近になれと言われた。  義妹が婚約破棄を叩きつけた相手である。  王子16歳、俺26歳。側近てのは、年の近い家格のしっかりしたヤツがなるんじゃねえの?

【完結】令嬢憧れの騎士様に結婚を申し込まれました。でも利害一致の契約です。

稲垣桜
恋愛
「君と取引がしたい」 兄の上司である公爵家の嫡男が、私の前に座って開口一番そう告げた。 「取引……ですか?」 「ああ、私と結婚してほしい」 私の耳がおかしくなったのか、それとも幻聴だろうか…… ああ、そうだ。揶揄われているんだ。きっとそうだわ。  * * * * * * * * * * * *  青薔薇の騎士として有名なマクシミリアンから契約結婚を申し込まれた伯爵家令嬢のリディア。 最低限の役目をこなすことで自由な時間を得たリディアは、契約通り自由な生活を謳歌する。 リディアはマクシミリアンが契約結婚を申し出た理由を知っても気にしないと言い、逆にそれがマクシミリアンにとって棘のように胸に刺さり続け、ある夜会に参加してから二人の関係は変わっていく。 ※ゆる〜い設定です。 ※完結保証。 ※エブリスタでは現代テーマの作品を公開してます。興味がある方は覗いてみてください。

あっ、追放されちゃった…。

satomi
恋愛
ガイダール侯爵家の長女であるパールは精霊の話を聞くことができる。がそのことは誰にも話してはいない。亡き母との約束。 母が亡くなって喪も明けないうちに義母を父は連れてきた。義妹付きで。義妹はパールのものをなんでも欲しがった。事前に精霊の話を聞いていたパールは対処なりをできていたけれど、これは…。 ついにウラルはパールの婚約者である王太子を横取りした。 そのことについては王太子は特に魅力のある人ではないし、なんにも感じなかったのですが、王宮内でも噂になり、家の恥だと、家まで追い出されてしまったのです。 精霊さんのアドバイスによりブルハング帝国へと行ったパールですが…。

虐げられていた次期公爵の四歳児の契約母になります!~幼子を幸せにしたいのに、未来の旦那様である王太子が私を溺愛してきます~

八重
恋愛
伯爵令嬢フローラは、公爵令息ディーターの婚約者。 しかし、そんな日々の裏で心を痛めていることが一つあった。 それはディーターの異母弟、四歳のルイトが兄に虐げられていること。 幼い彼を救いたいと思った彼女は、「ある計画」の準備を進めることにする。 それは、ルイトを救い出すための唯一の方法──。 そんな時、フローラはディーターから突然婚約破棄される。 婚約破棄宣言を受けた彼女は「今しかない」と計画を実行した。 彼女の計画、それは自らが代理母となること。 だが、この代理母には国との間で結ばれた「ある契約」が存在して……。 こうして始まったフローラの代理母としての生活。 しかし、ルイトの無邪気な笑顔と可愛さが、フローラの苦労を温かい喜びに変えていく。 さらに、見目麗しいながら策士として有名な第一王子ヴィルが、フローラに興味を持ち始めて……。 ほのぼの心温まる、子育て溺愛ストーリーです。 ※ヒロインが序盤くじけがちな部分ありますが、それをバネに強くなります ※「小説家になろう」が先行公開です(第二章開始しました)

【完結】お花畑ヒロインの義母でした〜連座はご勘弁!可愛い息子を連れて逃亡します〜+おまけSS

himahima
恋愛
夫が少女を連れ帰ってきた日、ここは前世で読んだweb小説の世界で、私はざまぁされるお花畑ヒロインの義母に転生したと気付く。 えっ?!遅くない!!せめてくそ旦那と結婚する10年前に思い出したかった…。 ざまぁされて取り潰される男爵家の泥舟に一緒に乗る気はありませんわ! アルファポリス恋愛ランキング入りしました! 読んでくれた皆様ありがとうございます。 *他サイトでも公開中 なろう日間総合ランキング2位に入りました!

森に捨てられた令嬢、本当の幸せを見つけました。

玖保ひかる
恋愛
[完結] 北の大国ナバランドの貴族、ヴァンダーウォール伯爵家の令嬢アリステルは、継母に冷遇され一人別棟で生活していた。 ある日、継母から仲直りをしたいとお茶会に誘われ、勧められたお茶を口にしたところ意識を失ってしまう。 アリステルが目を覚ましたのは、魔の森と人々が恐れる深い森の中。 森に捨てられてしまったのだ。 南の隣国を目指して歩き出したアリステル。腕利きの冒険者レオンと出会い、新天地での新しい人生を始めるのだが…。 苦難を乗り越えて、愛する人と本当の幸せを見つける物語。 ※小説家になろうで公開した作品を改編した物です。 ※完結しました。

分厚いメガネを外した令嬢は美人?

しゃーりん
恋愛
極度の近視で分厚いメガネをかけている子爵令嬢のミーシャは家族から嫌われている。 学園にも行かせてもらえず、居場所がないミーシャは教会と孤児院に通うようになる。 そこで知り合ったおじいさんと仲良くなって、話をするのが楽しみになっていた。 しかし、おじいさんが急に来なくなって心配していたところにミーシャの縁談話がきた。 会えないまま嫁いだ先にいたのは病に倒れたおじいさんで…介護要員としての縁談だった? この結婚をきっかけに、将来やりたいことを考え始める。 一人で寂しかったミーシャに、いつの間にか大切な人ができていくお話です。

『まて』をやめました【完結】

かみい
恋愛
私、クラウディアという名前らしい。 朧気にある記憶は、ニホンジンという意識だけ。でも名前もな~んにも憶えていない。でもここはニホンじゃないよね。記憶がない私に周りは優しく、なくなった記憶なら新しく作ればいい。なんてポジティブな家族。そ~ねそ~よねと過ごしているうちに見たクラウディアが以前に付けていた日記。 時代錯誤な傲慢な婚約者に我慢ばかりを強いられていた生活。え~っ、そんな最低男のどこがよかったの?顔?顔なの? 超絶美形婚約者からの『まて』はもう嫌! 恋心も忘れてしまった私は、新しい人生を歩みます。 貴方以上の美人と出会って、私の今、充実、幸せです。 だから、もう縋って来ないでね。 本編、番外編含め完結しました。ありがとうございます ※小説になろうさんにも、別名で載せています

処理中です...