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第1章 カイト、五歳までの軌跡
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◾︎11:00~
(王宮謁見の間)
「はい、断言できます」
兄上の苦痛に歪む顔に胸が痛い。
「なぜだ?なぜ、シルビアは私を裏切った?」
「兄上、それは本人に聞きましょう。その前に何故こんなことになったのかお話をしても?」
ああ、そうだな。ダウニーの腕の傷には、シーツだろうか?止血をしているようだが今も真っ赤に染まりきっている。
「ダウニー王子殿下、今、グローがこちらに来たようです。お通ししますか?」
「ああ、通してくれ」
「失礼します。ダウニー王子殿下がお呼びとの事で、グローが参りました。どのようなご要件でしょうか?」
「ああ、グロー、私の体を調べて欲しい。私に、眠りのハーブと、魅了の香りの成分が残っているはずだ」
「なんだと?眠りのハーブと魅了の香りだと?ダウニーに使われたというのか?」
「はい、父上、義姉上が私に使いました。」
「なんだと?なぜ、ダウニーにシルビアがそんな物を使うんだ?」
なんだ?シルビアはダウニーに懸想していたのか?そんなはずない!
「兄上、事実です。私に残っている成分を調べればわかるはずです。それと、現場は義姉上の王宮 王太子妃様専属の侍女控えの間です。そこにいる王太子妃私兵、専属侍女達は、私の氷魔法で凍らせて拘束しております。後ほど取り調べれば、義姉上がしたことが事実だとわかるでしょう」
「では、調べさそう。宰相、兵士を向かわせ取り調べをするように指示してくれ」
ダウニーからの話を聞いて私は失望、絶望に押しつぶされそうだ。なぜ、なぜなんだ?シルビア、そなたは私を愛していたのではないのか?違ったのか?
私は思い出していた。
「ジルバート様、お慕いしております」
「ジルバート様と結婚できるなんて夢みたいです」
「ジルバート様、んふふ、ただ名前を呼んでみたかっただけですよ。」
少女のように頬を赤らめてはにかむシルビア。初めて手を繋いだ時、私の手にすっぽり収まるシルビアの小さな手の温もりを思い出して、私は拳を握る。
私に向けてくれたシルビアの笑顔、大好きだった。あの笑顔をいつから見ていない?
私に向けるひたむきな愛情を、いつから忘れていた?いつからダウニーへ気持ちを移していた?いつだ?
「陛下、ダウニー王子殿下の話は事実でございます。魅了の香り、眠りのハーブが使われた痕跡があります。」
なんだと?なぜだ?
「ただ、眠りのハーブと魅了の香りは同時に使うと、使われた者は深い眠りに落ちます。ダウニー王子殿下、ぐっすりお休みになったのでは?」
「ああ、確かにスッキリ眠れたな」
「して、ダウニー。この腕の傷はどうした?父に正直に申せ。王太子妃にやられたのか?」
「いえ、私が目覚めた時、義姉上が私に魅了の香りを使いました。」
兄上には聞かせたくない。兄上は平常に努めているが、拳は震えていて、怒りでかなり力が入っている。
「ダウニー、シルビアと閨を共にしたのか?」
「いえ、断じてそれはありません。兄上には申し訳ありませんが、義姉上から求められましたが、決してそのような行為はしておりません。魅了されないように、自分を抑えるために私は自分で自分の腕にナイフを刺しました。」
ひゅぅー。数人が息を飲む。
「では、ダウニーのこのキズは自制の為の自分で傷つけたので間違いないんだな。嘘はついてないな、ダウニー、事実を申しているとここにいるわしや他の者たちの前で誓えるか?」
「はい、誓います。必要なら自白剤でも使っても構いません。」
私は、妻と弟に行為が無いことに安堵をした。
「ダウニー、今回だけではなく、過去にも先にもシルビアと「何も無い」と私に誓えるか?」
(王宮謁見の間)
「はい、断言できます」
兄上の苦痛に歪む顔に胸が痛い。
「なぜだ?なぜ、シルビアは私を裏切った?」
「兄上、それは本人に聞きましょう。その前に何故こんなことになったのかお話をしても?」
ああ、そうだな。ダウニーの腕の傷には、シーツだろうか?止血をしているようだが今も真っ赤に染まりきっている。
「ダウニー王子殿下、今、グローがこちらに来たようです。お通ししますか?」
「ああ、通してくれ」
「失礼します。ダウニー王子殿下がお呼びとの事で、グローが参りました。どのようなご要件でしょうか?」
「ああ、グロー、私の体を調べて欲しい。私に、眠りのハーブと、魅了の香りの成分が残っているはずだ」
「なんだと?眠りのハーブと魅了の香りだと?ダウニーに使われたというのか?」
「はい、父上、義姉上が私に使いました。」
「なんだと?なぜ、ダウニーにシルビアがそんな物を使うんだ?」
なんだ?シルビアはダウニーに懸想していたのか?そんなはずない!
「兄上、事実です。私に残っている成分を調べればわかるはずです。それと、現場は義姉上の王宮 王太子妃様専属の侍女控えの間です。そこにいる王太子妃私兵、専属侍女達は、私の氷魔法で凍らせて拘束しております。後ほど取り調べれば、義姉上がしたことが事実だとわかるでしょう」
「では、調べさそう。宰相、兵士を向かわせ取り調べをするように指示してくれ」
ダウニーからの話を聞いて私は失望、絶望に押しつぶされそうだ。なぜ、なぜなんだ?シルビア、そなたは私を愛していたのではないのか?違ったのか?
私は思い出していた。
「ジルバート様、お慕いしております」
「ジルバート様と結婚できるなんて夢みたいです」
「ジルバート様、んふふ、ただ名前を呼んでみたかっただけですよ。」
少女のように頬を赤らめてはにかむシルビア。初めて手を繋いだ時、私の手にすっぽり収まるシルビアの小さな手の温もりを思い出して、私は拳を握る。
私に向けてくれたシルビアの笑顔、大好きだった。あの笑顔をいつから見ていない?
私に向けるひたむきな愛情を、いつから忘れていた?いつからダウニーへ気持ちを移していた?いつだ?
「陛下、ダウニー王子殿下の話は事実でございます。魅了の香り、眠りのハーブが使われた痕跡があります。」
なんだと?なぜだ?
「ただ、眠りのハーブと魅了の香りは同時に使うと、使われた者は深い眠りに落ちます。ダウニー王子殿下、ぐっすりお休みになったのでは?」
「ああ、確かにスッキリ眠れたな」
「して、ダウニー。この腕の傷はどうした?父に正直に申せ。王太子妃にやられたのか?」
「いえ、私が目覚めた時、義姉上が私に魅了の香りを使いました。」
兄上には聞かせたくない。兄上は平常に努めているが、拳は震えていて、怒りでかなり力が入っている。
「ダウニー、シルビアと閨を共にしたのか?」
「いえ、断じてそれはありません。兄上には申し訳ありませんが、義姉上から求められましたが、決してそのような行為はしておりません。魅了されないように、自分を抑えるために私は自分で自分の腕にナイフを刺しました。」
ひゅぅー。数人が息を飲む。
「では、ダウニーのこのキズは自制の為の自分で傷つけたので間違いないんだな。嘘はついてないな、ダウニー、事実を申しているとここにいるわしや他の者たちの前で誓えるか?」
「はい、誓います。必要なら自白剤でも使っても構いません。」
私は、妻と弟に行為が無いことに安堵をした。
「ダウニー、今回だけではなく、過去にも先にもシルビアと「何も無い」と私に誓えるか?」
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