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第1章 カイト、五歳までの軌跡
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あ、そこにこだわるんだ。
「そうだよ、友だーち、友だーち」
「トモダーチノ、トモダーチ、ツレテク。イッショ。トモダーチッ、トモダーチッ、ツレテク。ウホッウホッウホッ、ウホー」
なんか、仲間に合図してる。
1頭がかけ戻り、ハーレン団長を抱っこして戻ってきた。
私は、よく分からないまま、1頭のゴリランに抱き上げられ、あの子を抱いたゴリランの群れに合流した。
なんだろ、なんだろうな?
私を抱いているこのゴリランはメス。
私は男。しかも、横抱き。なんか腑に落ちん。けど、抵抗などできない。
私と、あの子を抱いたゴリランはまた一斉に走り出した。
時折ウホッウホッ言いながら、森の中を迷わずに、木と木を跨ぎながらすいすいと進んでいく。
ベアとダークウルフとの戦いから、私たちが乗った軍馬は少し離れたところで息を潜めていたが、森で単独な行動は命取りだと知ってか、距離はあるがこのゴリランの後を付いてくる。
ゴリランたちは馬のことは気にしないようだ。
私は今の状況を気にしていまう。
なぜ横抱きなんだ?男がメスに横抱きされる、普通は逆だろ?
そう頭で突っ込まなきゃ、この状況を受け入れられない。
なんだか、恥ずかしい。
今日はいったい、なんて日だ!
私は、私の大事なものが少しずつ削られていくようだ。
(ケンブルクの兵士ら)
「なあ、イスカダルの騎士って奴がガキ連れてくんだよな?遅くねーか?」
「ああ、あいつ、ガキを俺たちに渡したらケンブルクに来るんだろ?」
「遅いな、もう1時間は遅れてやがる。何かあったのかもしれん。」
「それか、ずらかりやがったか?」
「しかしよ、なんでガキなんて欲しいんだ?あの王は女に飽き足らずとうとうガキにまで手を出すようになったんか?」
「あの王はグズ王じゃねーか。」
「シッ、誰が聞いてるかわならないんだぞ」
「いや、こんな森ん中だ、誰も聞いちゃいねえって」
「それもそうだな」
「なんか聞いた話だとよ、最近、イスカダルのマーシュ領に珍しい食いもんがいっぱいあるらしいじゃないか?食ってみたいな」
「あれだろ?イスカダルのマーシュ領の領主は、イスカダルの第二王子だよな?今、イスカダルの騎士様が連れてくるガキってたしか第二王子の息子だろ?第二王子でマーシュ領の現当主って、10年前の戦で10人だか?一人で戦ったんだろ?10人をたった一人で潰すくらいならそう強くはねーわな」
ガハハハハ
このケンブルクの兵士たちは知らない。
ダウニーが孤高の大魔神と呼ばれていることを。
ダウニーが倒したのは10人だけじゃないことを。
そして、この森がいつもより、静かすぎるということも気づいていない。
(シャドー)
カイト様が、ゴリランの群れの1頭に担がれた。こいつら走ってどっかに行くつもりだ。そのことを察した私はいち早く俊足を始動し、ゴリランの群れを追う。
ハーレンは一瞬出遅れたか。仕方ない置いていくしかないだろう。
近くに軍馬がいる。
ハーレン団長は軍馬でカイト様に追いつくはずだ。
そう判断した矢先、カイト様を連れたゴリランの群れが止まり、1頭が引き返してきてハーレン団長を横抱きにして群れに戻って行った。そしてまたゴリランの群れが森の中を進み始めた。
ハーレン、お前、お姫様みたいだな。
メスゴリランにお姫様みたいな抱っこをされたハーレン団長。
見てしまった、ダメだ、笑えるっ。
メスゴリランに抱っこされたハーレン。
だめだ、笑ったらダメだ。任務中だ。
(カイト)
ゴリランの抱っこ、温かい。
ちょっと抱っこされてる状況に慣れてきたよ。ハーレン団長は?
ハーレン団長見ると、グフっ。
やばっい、お姫様抱っこされてるー。
そこにハーレン団長の顔っ。
口をつぐんでなんか耐えてる?
ボクは耐えられない、あははっ。
大の大人がお姫様抱っこだよー。
森の中で、ウホッウホッというゴリラン達の発する声。
あとは、ゴリランの木から木へ移る時の木々の擦れ合う音。
そして、カイトの笑い声が木霊していた。
「そうだよ、友だーち、友だーち」
「トモダーチノ、トモダーチ、ツレテク。イッショ。トモダーチッ、トモダーチッ、ツレテク。ウホッウホッウホッ、ウホー」
なんか、仲間に合図してる。
1頭がかけ戻り、ハーレン団長を抱っこして戻ってきた。
私は、よく分からないまま、1頭のゴリランに抱き上げられ、あの子を抱いたゴリランの群れに合流した。
なんだろ、なんだろうな?
私を抱いているこのゴリランはメス。
私は男。しかも、横抱き。なんか腑に落ちん。けど、抵抗などできない。
私と、あの子を抱いたゴリランはまた一斉に走り出した。
時折ウホッウホッ言いながら、森の中を迷わずに、木と木を跨ぎながらすいすいと進んでいく。
ベアとダークウルフとの戦いから、私たちが乗った軍馬は少し離れたところで息を潜めていたが、森で単独な行動は命取りだと知ってか、距離はあるがこのゴリランの後を付いてくる。
ゴリランたちは馬のことは気にしないようだ。
私は今の状況を気にしていまう。
なぜ横抱きなんだ?男がメスに横抱きされる、普通は逆だろ?
そう頭で突っ込まなきゃ、この状況を受け入れられない。
なんだか、恥ずかしい。
今日はいったい、なんて日だ!
私は、私の大事なものが少しずつ削られていくようだ。
(ケンブルクの兵士ら)
「なあ、イスカダルの騎士って奴がガキ連れてくんだよな?遅くねーか?」
「ああ、あいつ、ガキを俺たちに渡したらケンブルクに来るんだろ?」
「遅いな、もう1時間は遅れてやがる。何かあったのかもしれん。」
「それか、ずらかりやがったか?」
「しかしよ、なんでガキなんて欲しいんだ?あの王は女に飽き足らずとうとうガキにまで手を出すようになったんか?」
「あの王はグズ王じゃねーか。」
「シッ、誰が聞いてるかわならないんだぞ」
「いや、こんな森ん中だ、誰も聞いちゃいねえって」
「それもそうだな」
「なんか聞いた話だとよ、最近、イスカダルのマーシュ領に珍しい食いもんがいっぱいあるらしいじゃないか?食ってみたいな」
「あれだろ?イスカダルのマーシュ領の領主は、イスカダルの第二王子だよな?今、イスカダルの騎士様が連れてくるガキってたしか第二王子の息子だろ?第二王子でマーシュ領の現当主って、10年前の戦で10人だか?一人で戦ったんだろ?10人をたった一人で潰すくらいならそう強くはねーわな」
ガハハハハ
このケンブルクの兵士たちは知らない。
ダウニーが孤高の大魔神と呼ばれていることを。
ダウニーが倒したのは10人だけじゃないことを。
そして、この森がいつもより、静かすぎるということも気づいていない。
(シャドー)
カイト様が、ゴリランの群れの1頭に担がれた。こいつら走ってどっかに行くつもりだ。そのことを察した私はいち早く俊足を始動し、ゴリランの群れを追う。
ハーレンは一瞬出遅れたか。仕方ない置いていくしかないだろう。
近くに軍馬がいる。
ハーレン団長は軍馬でカイト様に追いつくはずだ。
そう判断した矢先、カイト様を連れたゴリランの群れが止まり、1頭が引き返してきてハーレン団長を横抱きにして群れに戻って行った。そしてまたゴリランの群れが森の中を進み始めた。
ハーレン、お前、お姫様みたいだな。
メスゴリランにお姫様みたいな抱っこをされたハーレン団長。
見てしまった、ダメだ、笑えるっ。
メスゴリランに抱っこされたハーレン。
だめだ、笑ったらダメだ。任務中だ。
(カイト)
ゴリランの抱っこ、温かい。
ちょっと抱っこされてる状況に慣れてきたよ。ハーレン団長は?
ハーレン団長見ると、グフっ。
やばっい、お姫様抱っこされてるー。
そこにハーレン団長の顔っ。
口をつぐんでなんか耐えてる?
ボクは耐えられない、あははっ。
大の大人がお姫様抱っこだよー。
森の中で、ウホッウホッというゴリラン達の発する声。
あとは、ゴリランの木から木へ移る時の木々の擦れ合う音。
そして、カイトの笑い声が木霊していた。
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