塩しかない世界に転生したので、料理で無双しながら領地を発展させます

あんり

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第1章 カイト、五歳までの軌跡

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旦那様とカイト坊ちゃんがお戻りになるまで、おふたりは穏やかな時間を過ごされますように、それが私の使命であり、お仕事であり、切なる願いなのです。

私は屋敷と奥様、アリアーナお嬢様を守る責務を全うします。

あちらにはダウニー様と、ルークがいますからね、必ずカイト坊ちゃんを見つけ出し、みんな揃ってこの屋敷にお戻りになるのを待つのです。

もう少し待っても様子が変わらないのなら、私がおそばに行けぬなら、私の育てた影を放ちましょう。


「ママ、シーレモンのシャーベット美味しいね。アリ、ずーっと毎日でも食べられるよっ」

「そうね、なんだか、もっと美味しくなったみたいね」

うっすら汗をかくような日が多くなってきて、太陽も燦々と私たちを照らしている。

周りのヤシの木やカジャマルの木々も、音楽を奏でるように吹く風に身を委ねている。

この穏やかに過ごす日々が幸せと感じる。
そこにカイト坊ちゃんの笑顔と、カイト坊ちゃんが考える新しい料理を美味しく食べて、笑顔になるみんながいる。
貴族でありながらも、固定観念に囚われずに自由な発想と行動力を見せるカイト坊ちゃん。
そんなカイト坊ちゃんを見守る確かな温かな眼差しがある。みんなの愛情に包まれていて、みんなでカイト坊ちゃんが大好きで。

ご主人様、どうかカイト坊ちゃんを無事に助け出して下さい。
そしてご主人様も無理をなさらず、無事でありますように。

「ねぇ、ママ、パパとお兄様が帰って来るのはあした?」

「明日では無いわね。でも早く帰ってきて欲しいわね。」

「カイくんのお誕生会も準備が出来ているわ。」

「お兄様、早く帰ってこないなー。お兄様の考える美味しいご飯楽しみよ。王都のお話もいーっぱい聞きたいの。アリね、1から20まで言えるようになったのよ。お兄様が帰ってきたら、1から20まで言えるようになったって教えてあげるの。そしたらお兄様、アリのこと褒めてくれると思うのー、楽しみっ」

「そうね、カイくんがアリちゃんを褒めてくれるわ。」

「あとねー、ひよこ達がいっぱーいいるのよ。毎日いっぱい生まれてすぐ大きくなるの。大きくなったビービーとかダブルジーとか、あとねっ、ベリッ、ベリデリ、どっか行っちゃうのよ、どこにいったのかなー」

「ね、どこにいったのかしらね」

アリアーナお嬢様、それはお屋敷のみんなのお腹の中です、だなんて言えませんね。

ここは穏やかですよ、アリアーナお嬢様は毎日ひよこ達とモフモフです。

カイト坊ちゃん早くお戻りくださいませ。


(アマナside)
カイくんと、ダウニーに何かあったのかしら?セバスが少し、なんだかいつもと違うのよね。
何かあったなら私に

早く会いたいわね。ダウニーの腕が恋しいわ。カイくんも抱きしめたい。
アリも寂しいのを我慢して笑ってるわね。
体調のすぐれない時もある私を気遣ってくれてるのもわかるのよね。優しい子。

「ママ、シャーベット食べたら、お部屋に戻らなきゃダメよ。グロー先生も「無理しないでゆっくり休みなさい」って言ってたでしょ。そろそろお部屋に戻る?アリがママをお部屋まで手を繋いであげるねっ」

「あら、アリちゃん、ママと手を繋いでくれるの、ありがとう」

「んふふふ、だってアリ、もうすぐ5歳だもん。」


奥様とアリアーナお嬢様を見てると、癒されますね。さあ、私も頑張りましょう。

少し影たちの様子も見て参りましょうか。
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