塩しかない世界に転生したので、料理で無双しながら領地を発展させます

あんり

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第1章 カイト、五歳までの軌跡

56 お歯黒で大爆笑

「ねー、イカルンと豚肉、どう?やわらかくなった?」

「はい、柔らかくなりました。」

「じゃ、ほんの少し味がするくらいに、ミソ入れてー」

「了解しましたー」

「じゃ、次はさっきの墨袋のスミをとうにゅー!」

「「「「「「え?」」」」」」

ゴードン、みんなも、同じ顔して、なにびっくりしてるのー?

「カイトお坊ちゃま、スミを入れるんですかい?真っ黒くなっちまうし、臭いも、ちょっと」

「まーまー、ボクを信じてっ。魚汁もトン汁も美味しかったんでしょー」

コクコク、コクコク。
そうそう、みんな頷いてる。
やっぱ、ミソは美味し~。

「まずは試してみよっ!」

墨をぶちまけないように、慎重にいれて、混ぜ混ぜ。うん、こんな感じかな?

「次に、ミソ入れて、後は塩で味をちょーせーするよ」

「「「「「はいぃーっ」」」」」

「みんな、なんでそんななさけない声出してんのー、大丈夫だよ」

「じゃ、ボクが味見するね」

うーん、やっぱカツオ出し必要だなー。でもあるもので代用したけど、こんなもんでしょ。

「美味し~」ニッ

「「「「「「「「「ぶっっ」」」」」」」」」

え? なに? なにみんな笑ってるの?

「なに笑ってんのー?」

「カイトお坊ちゃま、私から言わせてくだせー」

「え?なーに?」

「お口が真っ黒っすね」

「あ!水、水、水ちょーだーい」

なんだ、ボクのお歯黒みてみんな笑ったんだねー、あー、恥ずかしーい。

「みんな、さっきのは忘れるよーに」

「「「「「はいっ」」」」」

はい、いー返事!

「じゃ、出来上がり、イカルンスミ汁、かんせー。」

「これが新しい味噌汁ですかえ?飲んでみても?」

「いいよー」

お!ゴードン、チャレンジャー。

「おぉぉぉー、なんだ、このイカルンの味が濃厚でさっ、磯の香りに混じるなんとも言えないこの深ーい味わい、たまらん、たまらんくらい……うっまいっ」

ちょっとー、ゴードン、唾飛ばさないで、ばっちーからねっ。

「「「「「おー」」」」」

「俺にも下さい、料理長ー」
「料理長だけ、ずるいっ」
「料理長、どんだけ幸せそうなんですかー?」
「料理長、泣くくらい美味いなら、早く食べさせてくだせー」

うん、うん!美味しーよね?

「「「「「「「はー、うまっ」」」」」」」

「美味しかったですっ、さすがイカルダの女神様に愛されしカイトお坊ちゃま、尊いっ」

「「「「ありがとうございますっ」」」」ニッ

「あはははは、みんなお口まっくろー」

「あ、お前黒いど」「お前だって」
「笑えるなっ」

しばらくケラケラ、ゲラゲラ笑いに包まれた。
うん、ご飯が美味しくて笑えるっていいね。

バン!

勢いよくドア開けすぎ、壊れちゃうよ、だーれー?

「カイくん」

ひぇー、ママ、なに怒ってんの?
怖い、怖いよー。ちびっちゃうよ。

「「「「「「「「「ひぃ」」」」」」」」」

ピコピコン!
なんだよー、鑑定眼君。
今、非常事態なんだよー

緊急事態発生!緊急事態発生!
ナニがこれ以上ないくらいミニサイズになってる事案が発生!
ナニがなんだか分かりませんって、ボクも分からないよっ!

「今、み、ん、な、でっ、何をしているのかしら?」

「新しいミソ汁を作ってました」

「カイくん……新しい味噌汁作る時は1って言ったじゃない。ママが、1番じゃないのね?」

えー、そこー?そんなに楽しみだったの?ママ、なんで泣いてるの?

「ママに一番に報告するために、たった今かんせーしたの。今、味見してみる?」

「もちろんだわ」

なに、さっきまで泣いていたじゃん。
あれか?なーにー、これは嘘泣き?
目がキラキラしてんじゃーん。

「これだけど、ママどうぞ」

ゴードンが用意してくれたスープ皿に大玉1杯のスープをママに差し出す。

!!………「ママ?食べないの?」

「……これが新しい、味噌汁?真っ黒じゃないの。これ、なんですの?」

「イカルンのスミ味噌汁ですっ」

………………………ママ?

「それって、美味しいの?」

「うん、まず食べてみてよー」
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