ボクは転生者!塩だけの世界で料理&領地開拓!

あんり

文字の大きさ
166 / 422
第1章 カイト、五歳までの軌跡

166 初めての綱引き

しおりを挟む
私は仲間と共にカイト坊ちゃんが使う訓練場に来ている。だだっ広いところではあるが運動をするところはそんなもんだ。

畑も鳥小屋も向こうにあり、ここが辺境伯領の中心地とは思えないのどかな環境だ。

鳥の鳴き声も聞こえる。

そして私たちの目の前にはかなり太い縄が1本、真っ直ぐに敷かれている。
中心には赤い印がされ、その下の地面にも印がされている。
これが先程話のあった綱引きなのだろう。

騎士団に戻り、団員に先程のカイト坊ちゃんの話をして、興味があればと誘えばこいつらはついてきた。ちと多い気がするが。

あの騎士団の訓練場にあるアスレチックはなんでもカイト坊ちゃんが遊びで作って欲しいと頼んで、ルーク団長が作ったと言われている。誰かがカイト坊ちゃんがで作ったと言っていたが、私はルーク団長がだと思っている。

確かに、カイト坊ちゃんはにしては賢いだろう。しかし、みんながみんな褒め過ぎだ。だれかがちゃんとで見なければならないはずだ。嫌われたとしても、だ。

「おー、みんな来たのー?」

無邪気だな。

「私が声をかけると、こんな人数になってしまいました。申し訳ありません」

「いや、大丈夫よ。多くても大丈夫だから」

「なんだ?30人はいるか?お前たちは暇なのか?ちゃんと仕事はしているんだろうな?」

おー、パパ、ちと迫力ありすぎじゃない?

ほらーまたー、みんなのみんなが縮んでます、ってほら鑑定眼君発動しちゃったじゃんか。まあ、そっちの話は無視なんだけど。ん?あれ?もしかしてこれのおかげでレベルアップ?まさかな。

「ダウニー様、こいつら今、昼休憩のやつらですよ」

おー、ルーク団長、ナイスフォローだね。

「そうか、ならいいが。」
「さて、カイト。綱引きだよな?どうやるんだ」

先に見本を見せた方がいいね。

「みんな、人数を半分にして、右と左に分かれてくれる?そうそう、そして全員中央に向いてね。そうしたらね、その綱を持ってくれる?あ、全員ね」

「では説明するよ。ボクが合図をしたらみんなは自分のところに綱を引いて。時間は5分。5分後下の線より、この綱の赤い線をより自分たちの方に引っ張ることが勝ちだよ」

「あー、なるほどな。お前たち理解したか?」

「はい、この綱を自分たちの方に引っ張ればいいんですね。任せてください。俺たちが勝ちますよ、あいつらには負けません。」

「いや、俺たちが勝たせてもらう」

あー、やっぱり。始まる前からもうテンション高いな、予想していた通りだねー。

パパたちも、この競技の楽しさを理解した感じだ。

「じゃ、まずは僕の右が赤チームね、左が青チーム。ボクが「はじめ」って言ったらみんな一斉に引くんだよ。用意はいい?」

「「「「「「おー」」」」」」

雄叫びだよ、笑えるんだけど。

「では行くよ、用意、はじめっ」

「「「「「「うりゃー」」」」」」
「「んぐっ」」
「「「負けんぞ」」」

おー、すごいじゃん。ジリジリお互いに寄せては引いて、力はほぼ五分五分かな?

「頑張れ~、あかー、あおー」

「なんだカイト、どっちの応援してるんだ?」

「なんだか、ムズムズしてきましたね」

ルーク団長、赤に参加しちゃったよ。

おー、一気に赤が優勢に。
おっとー、パパが青に参戦。

さあ、さあ、もうすぐ5分だよ。

「はーい、もうすぐ5分だよ」

「くそー、負けてたまるか」
「俺たちもぜってー負けねー」

みんな、すごーい。パワフルぜんかーい。
「はい、やめ。ここから動かないでよ。さぁ、これは僅差だなー。」

よく見ると赤の勝ちだな。

「赤の勝ちー」

「「「「「「「うぉー、勝ったぞー」」」」」」」

「「「「「「「くそー、負けたー」」」」」」」

「と、こんな感じにチームで力を合わせて楽しむ競技なんだ。ね、団体戦に向いてるでしょ?」
しおりを挟む
感想 34

あなたにおすすめの小説

ボンクラ王子の側近を任されました

里見知美
ファンタジー
「任されてくれるな?」  王宮にある宰相の執務室で、俺は頭を下げたまま脂汗を流していた。  人の良い弟である現国王を煽てあげ国の頂点へと導き出し、王国騎士団も魔術師団も視線一つで操ると噂の恐ろしい影の実力者。  そんな人に呼び出され開口一番、シンファエル殿下の側近になれと言われた。  義妹が婚約破棄を叩きつけた相手である。  王子16歳、俺26歳。側近てのは、年の近い家格のしっかりしたヤツがなるんじゃねえの?

【完結】令嬢憧れの騎士様に結婚を申し込まれました。でも利害一致の契約です。

稲垣桜
恋愛
「君と取引がしたい」 兄の上司である公爵家の嫡男が、私の前に座って開口一番そう告げた。 「取引……ですか?」 「ああ、私と結婚してほしい」 私の耳がおかしくなったのか、それとも幻聴だろうか…… ああ、そうだ。揶揄われているんだ。きっとそうだわ。  * * * * * * * * * * * *  青薔薇の騎士として有名なマクシミリアンから契約結婚を申し込まれた伯爵家令嬢のリディア。 最低限の役目をこなすことで自由な時間を得たリディアは、契約通り自由な生活を謳歌する。 リディアはマクシミリアンが契約結婚を申し出た理由を知っても気にしないと言い、逆にそれがマクシミリアンにとって棘のように胸に刺さり続け、ある夜会に参加してから二人の関係は変わっていく。 ※ゆる〜い設定です。 ※完結保証。 ※エブリスタでは現代テーマの作品を公開してます。興味がある方は覗いてみてください。

あっ、追放されちゃった…。

satomi
恋愛
ガイダール侯爵家の長女であるパールは精霊の話を聞くことができる。がそのことは誰にも話してはいない。亡き母との約束。 母が亡くなって喪も明けないうちに義母を父は連れてきた。義妹付きで。義妹はパールのものをなんでも欲しがった。事前に精霊の話を聞いていたパールは対処なりをできていたけれど、これは…。 ついにウラルはパールの婚約者である王太子を横取りした。 そのことについては王太子は特に魅力のある人ではないし、なんにも感じなかったのですが、王宮内でも噂になり、家の恥だと、家まで追い出されてしまったのです。 精霊さんのアドバイスによりブルハング帝国へと行ったパールですが…。

虐げられていた次期公爵の四歳児の契約母になります!~幼子を幸せにしたいのに、未来の旦那様である王太子が私を溺愛してきます~

八重
恋愛
伯爵令嬢フローラは、公爵令息ディーターの婚約者。 しかし、そんな日々の裏で心を痛めていることが一つあった。 それはディーターの異母弟、四歳のルイトが兄に虐げられていること。 幼い彼を救いたいと思った彼女は、「ある計画」の準備を進めることにする。 それは、ルイトを救い出すための唯一の方法──。 そんな時、フローラはディーターから突然婚約破棄される。 婚約破棄宣言を受けた彼女は「今しかない」と計画を実行した。 彼女の計画、それは自らが代理母となること。 だが、この代理母には国との間で結ばれた「ある契約」が存在して……。 こうして始まったフローラの代理母としての生活。 しかし、ルイトの無邪気な笑顔と可愛さが、フローラの苦労を温かい喜びに変えていく。 さらに、見目麗しいながら策士として有名な第一王子ヴィルが、フローラに興味を持ち始めて……。 ほのぼの心温まる、子育て溺愛ストーリーです。 ※ヒロインが序盤くじけがちな部分ありますが、それをバネに強くなります ※「小説家になろう」が先行公開です(第二章開始しました)

【完結】お花畑ヒロインの義母でした〜連座はご勘弁!可愛い息子を連れて逃亡します〜+おまけSS

himahima
恋愛
夫が少女を連れ帰ってきた日、ここは前世で読んだweb小説の世界で、私はざまぁされるお花畑ヒロインの義母に転生したと気付く。 えっ?!遅くない!!せめてくそ旦那と結婚する10年前に思い出したかった…。 ざまぁされて取り潰される男爵家の泥舟に一緒に乗る気はありませんわ! アルファポリス恋愛ランキング入りしました! 読んでくれた皆様ありがとうございます。 *他サイトでも公開中 なろう日間総合ランキング2位に入りました!

森に捨てられた令嬢、本当の幸せを見つけました。

玖保ひかる
恋愛
[完結] 北の大国ナバランドの貴族、ヴァンダーウォール伯爵家の令嬢アリステルは、継母に冷遇され一人別棟で生活していた。 ある日、継母から仲直りをしたいとお茶会に誘われ、勧められたお茶を口にしたところ意識を失ってしまう。 アリステルが目を覚ましたのは、魔の森と人々が恐れる深い森の中。 森に捨てられてしまったのだ。 南の隣国を目指して歩き出したアリステル。腕利きの冒険者レオンと出会い、新天地での新しい人生を始めるのだが…。 苦難を乗り越えて、愛する人と本当の幸せを見つける物語。 ※小説家になろうで公開した作品を改編した物です。 ※完結しました。

分厚いメガネを外した令嬢は美人?

しゃーりん
恋愛
極度の近視で分厚いメガネをかけている子爵令嬢のミーシャは家族から嫌われている。 学園にも行かせてもらえず、居場所がないミーシャは教会と孤児院に通うようになる。 そこで知り合ったおじいさんと仲良くなって、話をするのが楽しみになっていた。 しかし、おじいさんが急に来なくなって心配していたところにミーシャの縁談話がきた。 会えないまま嫁いだ先にいたのは病に倒れたおじいさんで…介護要員としての縁談だった? この結婚をきっかけに、将来やりたいことを考え始める。 一人で寂しかったミーシャに、いつの間にか大切な人ができていくお話です。

『まて』をやめました【完結】

かみい
恋愛
私、クラウディアという名前らしい。 朧気にある記憶は、ニホンジンという意識だけ。でも名前もな~んにも憶えていない。でもここはニホンじゃないよね。記憶がない私に周りは優しく、なくなった記憶なら新しく作ればいい。なんてポジティブな家族。そ~ねそ~よねと過ごしているうちに見たクラウディアが以前に付けていた日記。 時代錯誤な傲慢な婚約者に我慢ばかりを強いられていた生活。え~っ、そんな最低男のどこがよかったの?顔?顔なの? 超絶美形婚約者からの『まて』はもう嫌! 恋心も忘れてしまった私は、新しい人生を歩みます。 貴方以上の美人と出会って、私の今、充実、幸せです。 だから、もう縋って来ないでね。 本編、番外編含め完結しました。ありがとうございます ※小説になろうさんにも、別名で載せています

処理中です...