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第一章 戦士達の集結
第二十話 交わされた約束
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ヒューゴ達はモンスター達を相手に次々と攻撃を仕掛け、数を減らしまくっていた。しかし、いくら出しても出てくる為、キリがない状態となっているのも無理はない。
時間が経つにつれてスタミナも減ってくるので、持久戦になると言えるだろう。
「やはり元を倒さないと戦いが終わらないみたいだ!」
「元は零夜がなんとかしてくれる。あいつなら絶対に勝てると信じているからな!」
アカヤマが冷や汗を流している中、トラマツは冷静な表情で零夜が勝つ事を信じている。あのベクトルを撃退した実力があるのなら、アラビーにも勝てる筈だと。
「んだとゴラ。うちのヒューゴが強いんだぞ」
「うちの零夜だってな……」
トラマツとアカヤマは自身のメンバーが強いという事を自慢しながら、お互いおでこをぶつけて睨み合ってしまい、バチバチと火花を散らす。二人の仲の悪さの影響が強い為、この様な展開になるのも無理はない。
するとそれに気付いた倫子が二人に近付き、そのまま彼等をヒョイと抱き上げてしまった。
「もう。喧嘩したら駄目。ここは仲良くして敵を倒さないと」
「「あい……」」
倫子からの注意にトラマツとアカヤマは項垂れながら了承。喉を撫でられてしまうのは既にトラウマとなっていて、これに関しては従うのも無理はない。
二人はそのまま倫子に抱かれたまま、全員に対して指揮を取り始める。
「俺達は倫子に捕まっている。クロエと紬は倫子と俺達の護衛を頼む!ヒューゴ、広範囲の技で攻撃だ!」
「エヴァ、ミミ、ヒカリも攻撃を頼む!ヒューゴを支えてくれ!ノースマンは俺達の護衛だ!」
アカヤマとトラマツの指示に全員が頷き、それぞれの配置へと行動を開始する。そのままヒューゴ達は押し寄せてくるモンスター達を次々と蹴散らしつつ、更に出てくるモンスターまでも返り討ちにしていく。
「今の私達なら勝てるわ!あとは油断せずに立ち向かえば大丈夫だと信じているから!」
「零夜の頑張りは私達にも通じているし、負けられない気持ちが強くなるからね」
「私も負けられないわ!」
零夜の頑張りによって、ミミ、ヒカリ、エヴァのやる気が急上昇したと同時に、彼女達の全ての能力が上昇。そのまま次々と襲い掛かるモンスター達を倒しまくる。
零夜が精一杯頑張る姿を見ている彼女達は、負けじと気合を入れてどんな困難も乗り越えてきた。それによって今の彼女達がいるのだ。
それと同時に金貨と素材が次々と出てきてしまい、経験値も増えていく。まさに一石二鳥だ。
「よし!どんどん来い!」
ヒカリが叫んだその時、モンスター達は突然消滅してしまい、この光景に彼女達は目をパチクリしてしまう。
「終わっちゃったか。もっとやりたいのにな……」
ヒカリ達はモンスター達が消えた事を残念そうにしていて、倫子はすぐにトラマツとアカヤマを地面に下ろした。
「どうやら零夜がアラビーを倒したに違いないな……ん?」
ノースマンが笑みを浮かべながらそう推測したその時、零夜がタカゾウを持ちながら姿を現す。
零夜は落ち込みながらの俯きの状態となっていて、タカゾウは涙によって赤い目となっていた。
「こっちは終わったみたいだけど、一体何があったの?」
「実は……」
ヒカリの質問に零夜はこれまでの事を話し始め、その内容に彼女達は真剣な表情で納得する。アラベスクが死んだ事でタカゾウは一人ぼっちになったと言う事を。
「なるほど。敵であるとはいえ、困っている人を放っているわけにはいかないし」
「そうですね……あれ?クロエさん?」
ヒューゴと紬が泣いているタカゾウに視線を移したその時、クロエが何かを決意した様に歩きながら彼に近付く。
そしてしゃがんだと同時に、タカゾウを拾い上げる。
「タカゾウ……アラベスクは消滅していなくなったわ。その代わり……私がお前のパートナーになるわ!」
「へ!?お前がなってくれるのか!?」
クロエの決意の宣言にタカゾウは驚きを隠せず、彼女は真剣な表情で彼に視線を移す。
「それに零夜から話は聞いている以上、アラベスクとの約束を守らないとね。絶対に私が側にいるから!」
「嬢ちゃん……ありがとよ!」
タカゾウは笑顔になった直後、ジャンプして彼女の帽子に飛び付いて融合し始める。それと同時にクロエの帽子とタカゾウが光りに包まれ始めた。
「あっ!クロエちゃんの帽子と融合した!」
「どんな姿になるんだろう……」
倫子とエヴァが興味を示したその時、光が収まって、新しいクロエの帽子がでてきた。
融合した彼女の帽子は前と変わらないが、ウサギの顔が出ていたのだ。
「これが俺の新たな姿か!クロエ、アラベスクの無念を晴らす為にも共に頑張ろうぜ!」
「当然よ。それに、この融合はアンタの為にしてんじゃないんだから」
クロエはそっぽを向いて素直じゃない仕草を見せた途端、その姿にヒューゴ達は苦笑いしていた。
クロエはツンデレであるからこそ、素直になれない部分がある為、この様な態度をとってしまう。本当は素直になりたいが、その様になるにはまだまだ時間が掛かるだろう。
「素直になればいいのに……」
「こういう場合は時間が掛かるからね……」
この様子を見ていたヒカリ、ミミが苦笑いしながらヒソヒソと話す中、クロエがすぐにギロリと彼女達を睨みつける。
「そんなんじゃ無いからね!それよりもホムラに行く前にヘンダル鉱山に行きましょう!」
クロエの説明にその場にいる皆は納得の表情をする。確かにヘンダル鉱山にはジャンヌ、ガンテツ、アミリス、ソニアがいるので、早めに合流する必要があるのだ。
「そうだったな。確かジャンヌ、ガンテツ、アミリス、ソニアもいる以上、早く彼女達と合流する必要がある」
「言われなくてもそのつもりだ!急ぐぞ!」
トラマツの推測アカヤマの合図で全員がヘンダル鉱山へと向かう中、彼はアラベスクが消滅した場所を真剣な表情で見つめる。
(じゃあな、アラベスク。タカゾウについてはクロエが何とかしてくれる。そして……お前の無念を晴らす為にも……アークスレイヤーを倒してみせる!絶対に!)
零夜は真剣な表情でアラベスクの無念を晴らす事と、アークスレイヤーを倒す事を心から誓い、そのまま仲間達の元へと駆け出した。
※
その頃、ヘンダル鉱山の近くにあるアークスレイヤーのアジト「フルール基地」。その中にある会議室では、貴族の格好をしている小太りの男性が部下達と話をしていた。
「アラベスクが死にました!どうやら選ばれし戦士達によってやられたそうです!」
「ボルグレン様、如何致しましょうか!」
部下達はボルグレンと呼ばれた男性に報告をしていて、その内容を聞いた彼はワナワナと震えているのも無理はない。
アラベスクはフルール基地だけでなく、アークスレイヤー内でもトップクラスの暗殺者であった。だが、その彼が倒されたとなると、フルール基地が騒然となってしまうのも無理はない。
ボルグレンは深呼吸で冷静な判断で前を向いたと同時に、真剣な表情で部下達に視線を移す。
「なるほど……こうなったら戦闘員を派遣して奴等を倒せ!どんな犠牲を払っても倒すのみだ!」
「「「はっ!」」」
ボルグレンの合図に部下達は一斉に敬礼し、戦闘員達に伝え始める。
アークスレイヤーとの戦いは、アラベスクを零夜達が撃破した事で更なる展開を迎えようとしていたのだった。
時間が経つにつれてスタミナも減ってくるので、持久戦になると言えるだろう。
「やはり元を倒さないと戦いが終わらないみたいだ!」
「元は零夜がなんとかしてくれる。あいつなら絶対に勝てると信じているからな!」
アカヤマが冷や汗を流している中、トラマツは冷静な表情で零夜が勝つ事を信じている。あのベクトルを撃退した実力があるのなら、アラビーにも勝てる筈だと。
「んだとゴラ。うちのヒューゴが強いんだぞ」
「うちの零夜だってな……」
トラマツとアカヤマは自身のメンバーが強いという事を自慢しながら、お互いおでこをぶつけて睨み合ってしまい、バチバチと火花を散らす。二人の仲の悪さの影響が強い為、この様な展開になるのも無理はない。
するとそれに気付いた倫子が二人に近付き、そのまま彼等をヒョイと抱き上げてしまった。
「もう。喧嘩したら駄目。ここは仲良くして敵を倒さないと」
「「あい……」」
倫子からの注意にトラマツとアカヤマは項垂れながら了承。喉を撫でられてしまうのは既にトラウマとなっていて、これに関しては従うのも無理はない。
二人はそのまま倫子に抱かれたまま、全員に対して指揮を取り始める。
「俺達は倫子に捕まっている。クロエと紬は倫子と俺達の護衛を頼む!ヒューゴ、広範囲の技で攻撃だ!」
「エヴァ、ミミ、ヒカリも攻撃を頼む!ヒューゴを支えてくれ!ノースマンは俺達の護衛だ!」
アカヤマとトラマツの指示に全員が頷き、それぞれの配置へと行動を開始する。そのままヒューゴ達は押し寄せてくるモンスター達を次々と蹴散らしつつ、更に出てくるモンスターまでも返り討ちにしていく。
「今の私達なら勝てるわ!あとは油断せずに立ち向かえば大丈夫だと信じているから!」
「零夜の頑張りは私達にも通じているし、負けられない気持ちが強くなるからね」
「私も負けられないわ!」
零夜の頑張りによって、ミミ、ヒカリ、エヴァのやる気が急上昇したと同時に、彼女達の全ての能力が上昇。そのまま次々と襲い掛かるモンスター達を倒しまくる。
零夜が精一杯頑張る姿を見ている彼女達は、負けじと気合を入れてどんな困難も乗り越えてきた。それによって今の彼女達がいるのだ。
それと同時に金貨と素材が次々と出てきてしまい、経験値も増えていく。まさに一石二鳥だ。
「よし!どんどん来い!」
ヒカリが叫んだその時、モンスター達は突然消滅してしまい、この光景に彼女達は目をパチクリしてしまう。
「終わっちゃったか。もっとやりたいのにな……」
ヒカリ達はモンスター達が消えた事を残念そうにしていて、倫子はすぐにトラマツとアカヤマを地面に下ろした。
「どうやら零夜がアラビーを倒したに違いないな……ん?」
ノースマンが笑みを浮かべながらそう推測したその時、零夜がタカゾウを持ちながら姿を現す。
零夜は落ち込みながらの俯きの状態となっていて、タカゾウは涙によって赤い目となっていた。
「こっちは終わったみたいだけど、一体何があったの?」
「実は……」
ヒカリの質問に零夜はこれまでの事を話し始め、その内容に彼女達は真剣な表情で納得する。アラベスクが死んだ事でタカゾウは一人ぼっちになったと言う事を。
「なるほど。敵であるとはいえ、困っている人を放っているわけにはいかないし」
「そうですね……あれ?クロエさん?」
ヒューゴと紬が泣いているタカゾウに視線を移したその時、クロエが何かを決意した様に歩きながら彼に近付く。
そしてしゃがんだと同時に、タカゾウを拾い上げる。
「タカゾウ……アラベスクは消滅していなくなったわ。その代わり……私がお前のパートナーになるわ!」
「へ!?お前がなってくれるのか!?」
クロエの決意の宣言にタカゾウは驚きを隠せず、彼女は真剣な表情で彼に視線を移す。
「それに零夜から話は聞いている以上、アラベスクとの約束を守らないとね。絶対に私が側にいるから!」
「嬢ちゃん……ありがとよ!」
タカゾウは笑顔になった直後、ジャンプして彼女の帽子に飛び付いて融合し始める。それと同時にクロエの帽子とタカゾウが光りに包まれ始めた。
「あっ!クロエちゃんの帽子と融合した!」
「どんな姿になるんだろう……」
倫子とエヴァが興味を示したその時、光が収まって、新しいクロエの帽子がでてきた。
融合した彼女の帽子は前と変わらないが、ウサギの顔が出ていたのだ。
「これが俺の新たな姿か!クロエ、アラベスクの無念を晴らす為にも共に頑張ろうぜ!」
「当然よ。それに、この融合はアンタの為にしてんじゃないんだから」
クロエはそっぽを向いて素直じゃない仕草を見せた途端、その姿にヒューゴ達は苦笑いしていた。
クロエはツンデレであるからこそ、素直になれない部分がある為、この様な態度をとってしまう。本当は素直になりたいが、その様になるにはまだまだ時間が掛かるだろう。
「素直になればいいのに……」
「こういう場合は時間が掛かるからね……」
この様子を見ていたヒカリ、ミミが苦笑いしながらヒソヒソと話す中、クロエがすぐにギロリと彼女達を睨みつける。
「そんなんじゃ無いからね!それよりもホムラに行く前にヘンダル鉱山に行きましょう!」
クロエの説明にその場にいる皆は納得の表情をする。確かにヘンダル鉱山にはジャンヌ、ガンテツ、アミリス、ソニアがいるので、早めに合流する必要があるのだ。
「そうだったな。確かジャンヌ、ガンテツ、アミリス、ソニアもいる以上、早く彼女達と合流する必要がある」
「言われなくてもそのつもりだ!急ぐぞ!」
トラマツの推測アカヤマの合図で全員がヘンダル鉱山へと向かう中、彼はアラベスクが消滅した場所を真剣な表情で見つめる。
(じゃあな、アラベスク。タカゾウについてはクロエが何とかしてくれる。そして……お前の無念を晴らす為にも……アークスレイヤーを倒してみせる!絶対に!)
零夜は真剣な表情でアラベスクの無念を晴らす事と、アークスレイヤーを倒す事を心から誓い、そのまま仲間達の元へと駆け出した。
※
その頃、ヘンダル鉱山の近くにあるアークスレイヤーのアジト「フルール基地」。その中にある会議室では、貴族の格好をしている小太りの男性が部下達と話をしていた。
「アラベスクが死にました!どうやら選ばれし戦士達によってやられたそうです!」
「ボルグレン様、如何致しましょうか!」
部下達はボルグレンと呼ばれた男性に報告をしていて、その内容を聞いた彼はワナワナと震えているのも無理はない。
アラベスクはフルール基地だけでなく、アークスレイヤー内でもトップクラスの暗殺者であった。だが、その彼が倒されたとなると、フルール基地が騒然となってしまうのも無理はない。
ボルグレンは深呼吸で冷静な判断で前を向いたと同時に、真剣な表情で部下達に視線を移す。
「なるほど……こうなったら戦闘員を派遣して奴等を倒せ!どんな犠牲を払っても倒すのみだ!」
「「「はっ!」」」
ボルグレンの合図に部下達は一斉に敬礼し、戦闘員達に伝え始める。
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