208 / 277
第六章 山口観光騒動記
第二百六話 恨みを持つ者達
しおりを挟む
その日の夜。五重塔近くにある山の上では、神室と殿町が話をしていた。刺客達は次々とやられてしまい、残りはあと一人。後がない状態となっているのだ。
「殿町。現在の状況は分かっているな?」
「ええ。刺客があと一人となった以上、ここが正念場と言えるでしょう。最後の刺客は今までの中でも最強ですからね」
神室の質問に殿町は冷静に答えつつ、最後の刺客について簡単に説明する。詳しく言えば実力は未知数でありながら、最強の力を誇る戦士である事は間違いない。その力が零夜達にどう通じるのかが、戦いのポイントとなるだろう。
「だが、刺客が負けてしまったら、お前が責任持って戦うのみだ。これ以上首を突っ込めば、ザルバッグ様からのお仕置きを受けなければならないからな……」
神室は俯きながらも、殿町に対してこれ以上支援できない事を伝える。刺客がやられたとなると負けてしまうのは確実であり、これ以上支援をしても無駄だと判断したのだろう。
「ええ。俺としてもそのつもりです。ですが、俺には策略がありますので」
「何かあるのか?」
殿町の策略に神室は興味を示しながら、彼の話を真剣に聞こうとする。刺客を倒された時の策略があるとなれば、少しは期待できると判断しただろう。
「バトルオブスレイヤーで奴等と戦う事です!」
「何!?」
殿町は零夜達とバトルオブスレイヤーで戦う事を決意していて、それに神室は驚きを隠せずにいた。
零夜達は選ばれし戦士達としてのランクはとても高く、Aランクのクラスに入っている。それに殿町が挑むとなると、無謀としか言えない。最終的にはボコボコにされてしまい、死んでしまうのがオチであろう。
「奴等とバトルオブスレイヤーで戦う事は、死ぬという事だぞ。本当に大丈夫なのか?」
「ええ。元いじめっ子達の中で、俺と同じ境遇を持つ者達を集めました。奴等もまた……東に恨みを持つ者として集まりましたので」
殿町が疑問に感じた神室に対して説明した直後、七人の男達が姿を現す。様々な者達がいるが、実力派揃いの奴等ばかり。しかも一人以外は全員零夜に恨みを持っているのだ。
「なるほど。凄いメンバーばかりだな」
「ええ。まずは羽田道之助。奴は水の使い手で、喧嘩を得意としています」
羽田は小学校時代は喧嘩を得意としていて、暴力で全てを解決していた。しかし零夜にやられてからは寺に預けられ、精神的な修行をさせられてしまったのだ。
それから今はスキンヘッドのニートとなっていたが、異世界に転生してからは零夜を倒そうと決意しているのだ。
「俺の髪は奴のせいで無くなった!今こそその恨みを晴らす時!」
「苦労していたのか……」
羽田は零夜に対して髪が無くなった事を恨んでいて、神室が唖然とするのも無理はない。髪は大切な友達なので、それが無くなるのは悲しくなる気持ちは同感だ。
「次は坂巻小吉。彼はガッツと根性が持ち味の男で、土属性の使い手です」
坂巻はド根性が持ち味の男で、何事も諦めずに抗争を繰り広げていた。零夜にやられて転校してからは大人しくしていたが、彼にやられた恨みは未だに残っている。
今はバイトをしていたが、トラックにはねられて死亡。転生してからは零夜を倒す為に強くなり、格闘と魔術で戦っているのだ。
「次こそ奴を倒す!」
坂巻のガッツの決意をしながら、身体から炎のオーラを出し始める。赤い髪が特徴の彼だからこそ、熱血漢の魂があるのだ。
「三人目は沼田大二郎。彼は勝利する為なら、手段を選ばない男です」
沼田はパチンコなどの武器を扱いながら戦い、卑劣な策略を得意としていた。零夜に負けてからは少年院に入れられ、過労死で亡くなってしまった。
転生してからはナイフを使う孤高のアサシンとなり、依頼ある毎に人を殺しているのだ。
「この時を待っていた……殺してくれる!」
「おお、怖いな……」
沼田は狂気の瞳で零夜を倒す事を宣言し、それに神室は思わず冷や汗を流してしまう。敵に回せば厄介だが!味方となると心強いだろう。
「四人目は花山炭五郎。人に悪戯をするピエロで、多彩な攻撃を繰り出します」
花山は悪戯やからかいを得意としていて、頭脳を駆使しながら戦いを乗り越えていた。零夜に呆気なく負けてからは、悪戯をしばらく封印する事に。しかし、彼に負けてしまった恨みはとても大きいので、その憎悪が高まっていた。
今では異世界転移してピエロとして活動。しかし殺人道具を繰り出してくるので、危険人物としてマークされているのだ。
「キヒヒ!倒してやるぜ!」
花山は邪悪な笑みを浮かべながら、ジャグリングをし始める。かなり怖いのは当然であり、危険な香りは既に放たれているのだ。
「五人目と六人目は双子の乗川兄弟。兄の太郎と弟の次郎です。奴等は連携を得意としています」
乗川兄弟は連携を得意としていて、二人で一つの戦いをしていた。しかし零夜の前にやられてしまい、彼を倒す為に別の学校で強くなる為に鍛錬をしていた。
事故で異世界転移をしたが、そのお陰で強くなる事が出来た。今では魔術と格闘を駆使するマジカルファイターとなっているのだ。
「兄ちゃん、やっとこの時が来たな」
「ああ、次郎。俺達の力で倒してやろうぜ!」
乗川兄弟は零夜を倒す為に気合を入れていて、この様子に神室は期待の表情をしていた。性格は様々だが、零夜を倒す為に集まった実力者ばかり。これなら心配しなくても大丈夫だと感じているのだ。
「あと一人は?」
「あと一人は偉人なので、こちらです!」
殿町が指差す方を見ると、一人の男が前に出る。彼はロシア人の怪僧であり、その姿を見た神室はすぐにその名前を思い出す。普通の人なら分かりにくいが、神室は偉人を調べているのですぐに分かる事ができるのだ。
「グリゴリー・エフィモヴィチ・ラスプーチン。ロシアのロマノフ王朝の怪僧だな」
「その通りです。以後お見知りおきを」
ラスプーチンは一礼したと同時に後ろに下がり、殿町は神室に対して真剣な表情をする。彼が組んだチームである事に自信があるだけでなく、この戦いこそ自身の進退を賭ける戦いでもあるのだ。
「この八人で俺達は立ち向かいます。我々は最後まで諦めずに戦い抜く事を誓いますので」
殿町は真剣な表情をしながら自らの覚悟を告げ、その様子に神室は納得の表情で頷く。自分がいなくても大丈夫であるのなら、心配はないと考えている。同時に支援をしなくても大丈夫である為、自ら引こうと考えているのだ。
「分かった。なら、其の辺については心配ないな。俺は本部へ戻るが、これだけは言っておく」
「何でしょうか?」
神室からの忠告に殿町が首を傾げる中、神室はギロリとした表情をしながら殿町の方を指差してきた。そのぐらいの事をするとなると、余程重要な事だと言えるだろう。
「お前等では東達には勝てない……奴等を楽に倒せると思ったら大間違いだと思え」
「「「!?」」」
神室の真剣な忠告に殿町達は驚いてしまい、その言葉に何も言い返せずにいた。そのまま神室はその場から転移して去ってしまい、残ったのは殿町率いるデビルキラーズとなった。
(神室さんはああ言っていたけど、俺達には関係ない。やるからには勝つのみだ!)
殿町は心の中で神室の忠告を無視したと同時に、仲間達と共にその場から立ち去る。しかし、その行為で自ら破滅してしまう事を、この時の彼は知らなかったのだった。
「殿町。現在の状況は分かっているな?」
「ええ。刺客があと一人となった以上、ここが正念場と言えるでしょう。最後の刺客は今までの中でも最強ですからね」
神室の質問に殿町は冷静に答えつつ、最後の刺客について簡単に説明する。詳しく言えば実力は未知数でありながら、最強の力を誇る戦士である事は間違いない。その力が零夜達にどう通じるのかが、戦いのポイントとなるだろう。
「だが、刺客が負けてしまったら、お前が責任持って戦うのみだ。これ以上首を突っ込めば、ザルバッグ様からのお仕置きを受けなければならないからな……」
神室は俯きながらも、殿町に対してこれ以上支援できない事を伝える。刺客がやられたとなると負けてしまうのは確実であり、これ以上支援をしても無駄だと判断したのだろう。
「ええ。俺としてもそのつもりです。ですが、俺には策略がありますので」
「何かあるのか?」
殿町の策略に神室は興味を示しながら、彼の話を真剣に聞こうとする。刺客を倒された時の策略があるとなれば、少しは期待できると判断しただろう。
「バトルオブスレイヤーで奴等と戦う事です!」
「何!?」
殿町は零夜達とバトルオブスレイヤーで戦う事を決意していて、それに神室は驚きを隠せずにいた。
零夜達は選ばれし戦士達としてのランクはとても高く、Aランクのクラスに入っている。それに殿町が挑むとなると、無謀としか言えない。最終的にはボコボコにされてしまい、死んでしまうのがオチであろう。
「奴等とバトルオブスレイヤーで戦う事は、死ぬという事だぞ。本当に大丈夫なのか?」
「ええ。元いじめっ子達の中で、俺と同じ境遇を持つ者達を集めました。奴等もまた……東に恨みを持つ者として集まりましたので」
殿町が疑問に感じた神室に対して説明した直後、七人の男達が姿を現す。様々な者達がいるが、実力派揃いの奴等ばかり。しかも一人以外は全員零夜に恨みを持っているのだ。
「なるほど。凄いメンバーばかりだな」
「ええ。まずは羽田道之助。奴は水の使い手で、喧嘩を得意としています」
羽田は小学校時代は喧嘩を得意としていて、暴力で全てを解決していた。しかし零夜にやられてからは寺に預けられ、精神的な修行をさせられてしまったのだ。
それから今はスキンヘッドのニートとなっていたが、異世界に転生してからは零夜を倒そうと決意しているのだ。
「俺の髪は奴のせいで無くなった!今こそその恨みを晴らす時!」
「苦労していたのか……」
羽田は零夜に対して髪が無くなった事を恨んでいて、神室が唖然とするのも無理はない。髪は大切な友達なので、それが無くなるのは悲しくなる気持ちは同感だ。
「次は坂巻小吉。彼はガッツと根性が持ち味の男で、土属性の使い手です」
坂巻はド根性が持ち味の男で、何事も諦めずに抗争を繰り広げていた。零夜にやられて転校してからは大人しくしていたが、彼にやられた恨みは未だに残っている。
今はバイトをしていたが、トラックにはねられて死亡。転生してからは零夜を倒す為に強くなり、格闘と魔術で戦っているのだ。
「次こそ奴を倒す!」
坂巻のガッツの決意をしながら、身体から炎のオーラを出し始める。赤い髪が特徴の彼だからこそ、熱血漢の魂があるのだ。
「三人目は沼田大二郎。彼は勝利する為なら、手段を選ばない男です」
沼田はパチンコなどの武器を扱いながら戦い、卑劣な策略を得意としていた。零夜に負けてからは少年院に入れられ、過労死で亡くなってしまった。
転生してからはナイフを使う孤高のアサシンとなり、依頼ある毎に人を殺しているのだ。
「この時を待っていた……殺してくれる!」
「おお、怖いな……」
沼田は狂気の瞳で零夜を倒す事を宣言し、それに神室は思わず冷や汗を流してしまう。敵に回せば厄介だが!味方となると心強いだろう。
「四人目は花山炭五郎。人に悪戯をするピエロで、多彩な攻撃を繰り出します」
花山は悪戯やからかいを得意としていて、頭脳を駆使しながら戦いを乗り越えていた。零夜に呆気なく負けてからは、悪戯をしばらく封印する事に。しかし、彼に負けてしまった恨みはとても大きいので、その憎悪が高まっていた。
今では異世界転移してピエロとして活動。しかし殺人道具を繰り出してくるので、危険人物としてマークされているのだ。
「キヒヒ!倒してやるぜ!」
花山は邪悪な笑みを浮かべながら、ジャグリングをし始める。かなり怖いのは当然であり、危険な香りは既に放たれているのだ。
「五人目と六人目は双子の乗川兄弟。兄の太郎と弟の次郎です。奴等は連携を得意としています」
乗川兄弟は連携を得意としていて、二人で一つの戦いをしていた。しかし零夜の前にやられてしまい、彼を倒す為に別の学校で強くなる為に鍛錬をしていた。
事故で異世界転移をしたが、そのお陰で強くなる事が出来た。今では魔術と格闘を駆使するマジカルファイターとなっているのだ。
「兄ちゃん、やっとこの時が来たな」
「ああ、次郎。俺達の力で倒してやろうぜ!」
乗川兄弟は零夜を倒す為に気合を入れていて、この様子に神室は期待の表情をしていた。性格は様々だが、零夜を倒す為に集まった実力者ばかり。これなら心配しなくても大丈夫だと感じているのだ。
「あと一人は?」
「あと一人は偉人なので、こちらです!」
殿町が指差す方を見ると、一人の男が前に出る。彼はロシア人の怪僧であり、その姿を見た神室はすぐにその名前を思い出す。普通の人なら分かりにくいが、神室は偉人を調べているのですぐに分かる事ができるのだ。
「グリゴリー・エフィモヴィチ・ラスプーチン。ロシアのロマノフ王朝の怪僧だな」
「その通りです。以後お見知りおきを」
ラスプーチンは一礼したと同時に後ろに下がり、殿町は神室に対して真剣な表情をする。彼が組んだチームである事に自信があるだけでなく、この戦いこそ自身の進退を賭ける戦いでもあるのだ。
「この八人で俺達は立ち向かいます。我々は最後まで諦めずに戦い抜く事を誓いますので」
殿町は真剣な表情をしながら自らの覚悟を告げ、その様子に神室は納得の表情で頷く。自分がいなくても大丈夫であるのなら、心配はないと考えている。同時に支援をしなくても大丈夫である為、自ら引こうと考えているのだ。
「分かった。なら、其の辺については心配ないな。俺は本部へ戻るが、これだけは言っておく」
「何でしょうか?」
神室からの忠告に殿町が首を傾げる中、神室はギロリとした表情をしながら殿町の方を指差してきた。そのぐらいの事をするとなると、余程重要な事だと言えるだろう。
「お前等では東達には勝てない……奴等を楽に倒せると思ったら大間違いだと思え」
「「「!?」」」
神室の真剣な忠告に殿町達は驚いてしまい、その言葉に何も言い返せずにいた。そのまま神室はその場から転移して去ってしまい、残ったのは殿町率いるデビルキラーズとなった。
(神室さんはああ言っていたけど、俺達には関係ない。やるからには勝つのみだ!)
殿町は心の中で神室の忠告を無視したと同時に、仲間達と共にその場から立ち去る。しかし、その行為で自ら破滅してしまう事を、この時の彼は知らなかったのだった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
おばさんは、ひっそり暮らしたい
波間柏
恋愛
30歳村山直子は、いわゆる勝手に落ちてきた異世界人だった。
たまに物が落ちてくるが人は珍しいものの、牢屋行きにもならず基礎知識を教えてもらい居場所が分かるように、また定期的に国に報告する以外は自由と言われた。
さて、生きるには働かなければならない。
「仕方がない、ご飯屋にするか」
栄養士にはなったものの向いてないと思いながら働いていた私は、また生活のために今日もご飯を作る。
「地味にそこそこ人が入ればいいのに困るなぁ」
意欲が低い直子は、今日もまたテンション低く呟いた。
騎士サイド追加しました。2023/05/23
番外編を不定期ですが始めました。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
最初から最強ぼっちの俺は英雄になります
総長ヒューガ
ファンタジー
いつも通りに一人ぼっちでゲームをしていた、そして疲れて寝ていたら、人々の驚きの声が聞こえた、目を開けてみるとそこにはゲームの世界だった、これから待ち受ける敵にも勝たないといけない、予想外の敵にも勝たないといけないぼっちはゲーム内の英雄になれるのか!
扱いの悪い勇者パーティを啖呵切って離脱した俺、辺境で美女たちと国を作ったらいつの間にか国もハーレムも大陸最強になっていた。
みにぶた🐽
ファンタジー
いいねありがとうございます!反応あるも励みになります。
勇者パーティから“手柄横取り”でパーティ離脱した俺に残ったのは、地球の本を召喚し、読み終えた物語を魔法として再現できるチートスキル《幻想書庫》だけ。
辺境の獣人少女を助けた俺は、物語魔法で水を引き、結界を張り、知恵と技術で開拓村を発展させていく。やがてエルフや元貴族も加わり、村は多種族共和国へ――そして、旧王国と勇者が再び迫る。
だが俺には『三国志』も『孫子』も『トロイの木馬』もある。折伏し、仲間に変える――物語で世界をひっくり返す成り上がり建国譚、開幕!
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる