24 / 28
夜の訪問者
しおりを挟むアタシは受付のセシリーに【幽霊屋敷の調査】のクエストについて聞いてみる。
何かちょっと気になるのよね~
「少し待っててくださいね」
セシリーは車椅子をこぎながら受付の奥の棚へ行き、ゴソゴソと書類を取り出した。
その書類にロックオンさせて鑑定スキルで確認して見る。
【鑑定結果: 依頼主の情報や依頼理由、サインが書かれてある書類 】
「お待たせしました。この依頼ですねーっ」
どうやら隣町に住む女性リノエ・ゲーヴォルドからの依頼で誰もいないハズの空き家から夜になると笑い声が聞こえるらしいので調査して欲しいとの事……
「何それかぼちゃのお化けでもでるのかしら?」
「いえウィル・オ・ザ・ウィスプが出るとか言ってましたね。」
ウィル・オ・ザ・ウィスプって確か青白い人魂みたいなヤツよね? 何だろう他にもまだ何かありそうね
よし明日の夕方あたりにでも行ってみるかな
夜、
疲れたのかすぐに眠りについたメアリーを見つめ、物思いにふけっていると一階から物音が聞こえてきたのでゆっくりと音を立てずに降りていくと、
そこにはセシリーとあの魔女っ子婆さんが椅子に座りテーブルに置かれているコーヒーを飲んでいた。しかも店、少し広くなってない?
「なんじゃこんな旨いコーヒーがあるならなんで前は出さんかったのじゃ?」
「アラっまさかこんな夜遅くに来るなんてね」
「お主らにちょっと用があって来たんじゃよ」
「何かしら?」
「ホレっ これじゃよ」
彼女は分厚い本をアタシに渡してきた。
「転生者について書かれておる古い書物じゃ、もしかするとお主が知りたい情報がそこに書かれておるのかもしれんぞい」
「アラっ いいわねーっ! また明日にでもゆっくり読ませてもらうわ」
「ではワシは奴らを連れて帰るでな!夜遅くに邪魔したのう」
「そういえばこの間、裏山に潜んでいた盗賊供を撃退したのは貴女よね?」
「ああ、精霊魔法でビビらせてやったんじゃよ」
「アラ、そうなのねありがとう
あと出来れば今度くる時はもっとはやい時間にお願いね」
「おう、すまなんだのう」
そう言って魔女っ子婆さんはスーッと消えて行った。
アラッ階段とは別に昇降機が……?
「あぁっ! あの昇降機はさっきアンリ老子が私の為に付けてくれたんですよ」
んーまぁあの魔女っ子婆さんの力なら可能でしょうけど………しかし魔法で部屋をいじくるってどうなってんのよ一体?
セシリーは魔女っ子婆さんからジーっと見つめられて魔法の才能があると言われたらしく特殊な魔法書を貰ったそうなのだが本人はどのように勉強していいのか分からないそうなので今後は魔法士のボミエの所へでも押しかけて少しずつ教わるって事でOKしてもらった。セシリーが一階の部屋へ入るのを見送った後、アタシは二階の部屋へと戻りベッドに横たわる。さてそろそろアタシも寝ましょうかね
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
1
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる