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三章
Ⅶ
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いつも以上にくたくたになりながら、我が家を目指す。正直眠いし怠いし今すぐ倒れそうなほど辛い。けど、またルウが挨拶してくれるかもしれない。希望が気力となって体を動かしてくれる。早くルウに会いたい。お帰りなさいませ。きっと聞いただけで全部吹き飛ぶ。
「あれ? ユーグの旦那じゃないですか」
なにか重そうな袋を抱えたマットが通りかかった。
「商品の仕入れかい?」
「ええ。旦那、最近来てくれないんで無駄になっちゃうんじゃないかって上には言ったんですけどね」
う、申し訳ない。だってお金ないし・・・・・・しばらくはまだ研究は再開できない。朗らかに笑うマットにそこはかとない罪悪感から、愛想笑いしかできない。
「しかし帝都も最近物騒になりやしたね」
行き先が一緒なのか、二人揃って歩いている最中にそんな話題を振ってきた。けどなにも知らない俺にはちんぷんかんぷん。
「まぁ旦那は他人とか自分のこと以外興味ないですからね。墓泥棒とか金持ちの家が変なんだそうですよ」
「どう変だってんだ?」
「なんでも植物がいきなり襲いかかってきたとかペットとかが凶暴になったとかそんなんですよ」
「なんだそりゃ」
「さぁ、俺も小耳に挟んだだけなんで。ただ魔法士のしわざだとか魔法薬のせいだとか。そのせいで騎士団が忙しいとか」
「・・・・・・へぇ」
反応がおかしくなってしまったのを、マットに悟られていないだろうか。魔法士、魔法薬。そのワードからある人物を連想してしまう。シエナが最近忙しそうなのは、その件を調べているからか。植物が遅う、ペットが凶暴化する。そんなことが可能な魔法薬は現存していない。けど、あいつだったらもしかして――
右眼に激痛が走ったときをフラッシュバックして、咄嗟に手をやる。
「どうしたんですかい?」
「・・・・・・いやなんでもない」
馬鹿な考えだ。あいつと今回の件はなんの関係もない。そもそもマットが聞いた噂でしかなく、本当にあるのかどうかも不明。悪いほうへどんどん連想してしまったにすぎない。
「ところでルウのことなんだがな?」
わざと話題を転換したのは、あいつのことを思い出して不愉快すぎるのをなんとかしたかったからだ。露骨すぎる話題転換に、マットは面喰らったけど、話を聞くと神妙になっていく。
「へぇ。なるほど。旦那にとっちゃあいいんでしょうけどねぇ」
「けど、不可解すぎるんだよ」
「あっしはもうわかりやしたぜ」
「え!? 早くね!?」
「こう見えても人生経験豊富なんで。もしかしたら、女の子の事情かもしれやせんぜ」
「? どういうことだよ」
「ほら、年頃になって父親が生理的に嫌いになったり、臭いとかウザいとか、お父様の下着と私のを一緒に洗わないで! となりやすい年頃でしょ? あの子くらいには」
「俺たちは親子じゃねぇよ!」
第一それじゃあ結婚できねぇじゃねぇか。
「もしくは女の子特有の日がくるようになったとか。あれ凄いつらいらしんでさぁ。たとえば――」
「やめろ生々しくて気持ち悪いわ!」
つうかなんでそんな女の子の事情に詳しいんだよ!
「駄目ですかい。となると種族的な風習であったり習性的問題ですかねぇ」
「種族的ってそんなんで変わったりするか?」
この国は、基本的に人間だけじゃなくて亜人、他種族も住んでいる。けど、今までそんな問題見たことも聞いたこともない。
「それは旦那が興味を持ってないだけで小さいことから大きなことまで、帝都じゃ日常茶飯事ですよ。かくゆうあっしもいまだにオークってだけで残忍だとか女性をすぐ襲うって思われやす。それに、商人ですからいろんな話を聞きやすよ。リザードマンは卵を地面に埋める習性があって、そのことを知らない隣人のせいで取り出せなくなったとか。金持ち主催の夜会にエルフを招いたら、エルフ全員がアレルギーを持ってる飲み物を出して死にかけたとか」
・・・・・・けっこう深刻じゃねぇか。生き死にに関わることだけど、種族が違うってだけでそんなことになるのか。
「あとは、厠の問題ですかねぇ。金持ちの使用人だったミノタウロスが、使い方と仕方が違って、金持ちと揉めちまったんですよ。それで騎士団が出動することになったって、大騒ぎでしたよ。知りませんか?」
「初耳だけどそんなことで出動させられた騎士団が哀れだよ」
「ミノタウロスはとてつもなく剛力だったってシエナの旦那がぼやいてやしたぜ」
「あいつ当事者かよ!」
「他にもありやすぜ」
面白くなってきたのか、マットはそれからも教えてくれた。公衆浴場、買い物方法、食事、味覚。話のほとんどはなんじゃそりゃ! 的な内容だったけど聞いているうちに、真剣になっていっちまう。
「理解できないことだらけでしょう? そりゃあ生まれとか価値観とか育ちとか教えられたこととか育った環境とか違いすぎますからねぇ。それから体質習性も。まぁ、致し方ないって割り切っていますけどねぇ」
俺は割り切れそうもない。ルウの状態もそれが原因なんじゃないか? 種族の問題。育った環境。体質。俺がなにか種族的な間違いをしてしまったんじゃないか? 配慮が足りなかったんじゃないか? 負担をかけていたのか?
だとしたら、どうすればいいのか。
今まで種族のことなんて気にしなかった。研究所では必要無い知識だった。けど、これを機に調べなければいけないだろう。少しでもルウを理解したい。
「あ。あれルウちゃんじゃないですかい?」
「なに?!」
確かにそうだ。遠目からでもすぐにわかる黄金の毛並みの尻尾と耳。いとおしいルウ。俺の好きな子。もう周りにいる有象無象とは存在感が違いすぎるから、キラキラしている。すぐにでも駆け寄りたいけど、躊躇ってしまう。
「ですから、申し訳ありません」
「ふざけたことを抜かすな! おまえ、俺にぶつかっておいてどういうつもりだ!」
男と何かもめているようだった。乱暴な身ぶりで、つばを飛ばす勢いで怒鳴っている。奴隷であるルウと同じくらい粗末で汚い服装だった。髪の毛も顔も不潔で、少し距離があるとはいえ、まともじゃない。
事情は知らないけど、ろくなことじゃない。助けに行かないと。
ばきっ!
「口答えするな奴隷風情が! 貴様らのようなのは私と対等でいるんじゃない! かしずけ! 土下座しろぉ!」
は・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?
頭が真っ白になった。男がルウになにをしたのか一瞬わからなかった。動きがとまる。ルウが殴られた。男の拳が彼女の顔に直撃して、倒れているルウの頭が今踏みしだかれて、罵倒されている。
なにやってんだ、あいつ?
「うるああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
魔法を発動させたまま、男の顔を殴り抜いていた。全体重が乗っていたからか、盛大に吹き飛んでいく。火力を最大にして、もう片方にも同様の魔法をまとい、突進していく。よろよろと立ち上がった男を押し倒したままそのまま殴り続ける。拳が直撃するたびに、『紫炎』が男を焼いていく。悲鳴と肉が焼ける匂い。鮮血はすぐに蒸発し消失していく。
「てめぇええええええ!! 俺のをををををををををを!! 俺のルウになにしてぶりゅがさかちゃごるぶるるぁ!!」
自分がまともな言語を発していようがいまいがどうでもいい。許せない。殺してやる。ルウにひどいことをなんてことをゆるさないゆるさないゆるさない。
突き飛ばしながら立ち上がった男が掌から水を出し、小さい薄い板を形成する。高速回転しながら、連続でこちらに放ってきた。水属性の魔法。それをなんとか避け、拳で蒸発させて無効化していく。そのまま男の抵抗を怒りのまま叩き、ゆっくり近づいていく。
「きゃああ!」
不意に、後方のつんざく悲鳴。ルウの声。好きな子の声。避けた水魔法が、ルウに向かっていっている。今から『炎球』で狙い撃とうにも、間に合わない。もしあの魔法がルウに当たったら。首に当たったら。
不思議と、景色がスローになっていく。思考も、動作も。ルウの頭を覆う動きさえも。戦場での光景が思い浮かぶ。人が簡単に死んでいく姿が。
「くそぉ!」
迷う暇はなかった。顔に巻かれている布を素早く外す。右目の戒めを強引に引きちぎって、右の眼孔を水魔法に固定する。
「え?」
おそらく、いつまでも想像した衝撃がこないからだろう。おそるおそる、ゆっくりとたしかめるように彼女は目を開けた。
男が放った魔法が、空中に固定されていた。見えない力で無理やり動きを止められているかのように。ギギギ、とぎこちない音を発しながら今にも動きだしそうな非常に不安定さで。
「くそ、なんなんだ!」
後ろにいた男は、自分が発動した魔法の異常に声をあげた。そして、諦めたらしい。水魔法が消えた。それで安心したのか、異変がおこった。過去の失敗の記憶が脳裏に連続で流れていく。当時の激痛がよみがえって顔の右側が尋常なく痛みを発する。後悔。浅はかな自分。吐き気がこみあげてくる。我慢できず、胃液と吐瀉物を盛大に撒き散らす。魔法の反動も相まって、のたうち回る。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・・・・」
とてもじゃないが、普通ではいられない。致し方ないだろう。水魔法をとめたこの魔法は、俺にとってトラウマの一つ。決して二度と使うまいと封じ、忌み嫌っていたもの。好きな子を助けるためとはいえ、自分で誓ったことを破ってしまった。
新たに男が発動した『水球』が、俺に迫ってくる。水とはいえ、魔法。攻撃のために発動されたそれは石や木など簡単に砕いてしまうだろう。咄嗟に右手で防ごうとした。けど、すぐに『水球』が細切れになって、そしてしぶきとなって弾けた。俺の体がいきなり道に沈んでいく。対処することもできず、石畳の中は固く冷たく身動きができない。あっという間に頭だけ残した状態で地面に埋められていた。
「大人しくして。そうじゃないと、君を逮捕するしかなくなる」
首筋に、すらりと伸びた細い剣、レイピアの刃が当てられる。誰か――おそらくシエナだろう――が、冷たく見下ろしている。
動けなくなったからか、平静さが戻ってくる。それでも、やけどだらけの男をにらみつける。シエナは呆れながら顔を隠すように布を顔にかけてきた。その後、ルウに手を伸ばす。ためらうようにしていたルウを強引につかんで立ち上がらせた。
「大丈夫かい? これを使うといい」
ハンカチを差し出す。戸惑っているルウに、無理やり握らせて手ごと誘導して頬や頭に当ててやっている。
「君も災難だね。こんな男の奴隷になってしまうなんて」
「はぁ、あの」
「それに、君の美しい顔と肌に傷ができてしまった。いたわしい。こんなことしかできない僕を許しておくれ」
警戒にウインクをした後、ぜぇぜぇと疲れている男に肩を貸そうと近づいていった。
「大丈夫か? ひどくやられたね」
「触るな・・・・・・! 騎士風情が、どいつもこいつも馬鹿にして!」
シエナを乱暴に押しのけたあと、よろよろとふらついた。腹いせかそれとも別の思惑か、とにかくシエナにすら怒りをぶつけたいらしい。シエナは慣れているのか、おっとっと、と余裕のあるリアクションで返した。
「なにしている! 早くその男を逮捕しろ! こんなけがをさせられたんだぞ!」
ふざけるな。おまえはなにをした。ええ? ルウを、傷つけたんだぞ。非難したかったが、咳払いしたシエナににらまれた。それで、俺たちを見物してざわついているやじ馬達の手前もあって、我慢した。
「けがさせられた! 治療費そして慰謝料だ! 十万は払ってもらうぞ!」
「ああ、もちろん。彼のみに一方的に非があるならば。その前に彼を逮捕しなければいけないから」
「待ってくだせぇ騎士様! その男はその奴隷の子に暴力を振ってましたぜ! その地面に埋まっている奴隷の子を!」
「ほぉ?」
マットとシエナは、わざと他人を装いながら会話をし続ける。なんでそんなことをしているのか、冷製じゃない俺にはどうでもいい。
「たしかなのかな、それは?」
「ええ。はい。誓って」
「それがなんだ! 誰だってしてることだろ! 奴隷を好きに扱ってなにが悪いってんだ!」
ルウがおびえたように大きくびくついた。それだけで、男への殺意がめらめらと燃えあがる。お前がこの子を好きに扱う? ふざけんなそんなこと誰が許すか誰が許しても俺が許さん。
「そのとおりだよ、うん。皆自分の奴隷を好きに扱っている。物だからね。人権なんてない。わかるかい? じ・ぶ・ん・の・奴隷をだよ」
シエナは男の剣幕に怯えることなく、淡々と無表情で冷たく事実を告げている。それは友人としての姿ではなく、公平に裁き、戦う騎士の姿だった。
「君が自分の奴隷をどう扱っても文句はないさ。しかし、君は彼の持ち物である奴隷を乱暴に扱った。あまつさえ傷つけた。これは一般的な罪に該当させるなら、器物損壊ってところじゃないかな」
「なにふざけたことを! そいつはぶつかってきたんだぞ! 奴隷の分際で、不愉快にさせたんだ!」
「あっはっは。他人の奴隷が不愉快にさせたら所有者の了解を得ずに好きにしていい、なんて法律ないんじゃなかったか。それは所有者が許可した上で成り立つ行為だよ。許可していないからこの男はおこったんじゃない?」
「へりくつを! 魔法士だぞ俺は!」
「だからなんだい? いっそのこと裁判をして争ったら?」
「貴様、この男を庇うのか!」
「そんなつもりじゃないさ。ただ、騎士はどちらにも味方はしない。ありのまま事実を伝えているだけだよ」
男が唸りながら、俺を睨む。裁判なんて悠長なことしないで、この場で殺し合いしようぜ。そのほうが簡単ですっきりする。俺の心境を察したかのようなタイミングでシエナがまた大袈裟な咳払いを一つする。
「ともかく、君も魔法を使っただろう? この男と奴隷だけじゃなくて、他の人に当たっていたら――――で、あrからして――――」
ふと、男の顔に既視感が。相手も同じらしい。怒り一色だった表情が緩んで、乱暴ににシエナをどけてつぶさに観察しだす。きっと、俺たちが互いに気づいたのは同じタイミングだったのだろう。血の気が引いていく。輪郭が、過去に知っていたやつと重なる。ぼやけたそいつの顔が明細になっていく。
「喧嘩両成敗って結論にどうしても至るだろう。このまま営舎に行っても裁判をしても。だから――」
「エドガー・・・・・・なのか?」
自然と名前を出してしまった。男――エドガーの口角がけいれんしながら持ち上がって、唾液を引きながら口が開いて――おそらく笑ったつもりなのだろう――、けけけ。懐かしい笑い声を発した。それだけで、ルウに対して行ったこととは別の憤怒が目覚める。
「ユーグかぁ。久しぶりだなぁ」
「・・・・・・それで? 一緒に来るかい? どうする?」
遮られたからか、忌々しげにシエナを一瞥、なにかぶつぶつつぶやきながらそのままシエナを押し退けて、最後にルウをじぃっと見つめながら、去って行った。
「ご主人様、ご主人様」
シエナの拘束がとかれて、体が地面から完全に脱出する。布を素早く巻くと、駆け寄ってくるルウが服についた土を払ってくれる。
「ご主人様。どうなさったのですか。なんで、違います。ありがたく、ああ、これも違う。大丈夫ですか?」
動揺しているからか、支離滅裂。行動と言動が合っていない。心配するような声音で、肩を揺らし続ける。けど、そんなルウのほうではなくエドガーが去っていった方向から顔を背けられない。
どうしてあいつが。なんでここに。いるんだ。
「ご主人様、ご主人様。聞こえていらっしゃいますか」
「・・・・・・お取り込み中悪いんだけど、騎士団として、ユーグには然るべき対応をしたいんだ」
かつて友にこんな冷たい目を向けられたことが過去あっただろうか。どうやら仕事とプライベートはきっちり別らしい。
「それから君。マット。君の話も聞きたいな」
「いえ、ご主人様は悪くありません。私がいけないのでございます。私を罰してくださいませ」
ルウが賢明にシエナに食い下がって、頼みこんでいる。シエナは、マットと顔を合わせて苦笑い。
「困ったなぁ。君を罰することはできないし必要はないんだよ」
「お願いです。私のせいなのです」
「おいおいルウちゃん? ちょっと落ち着きなさいな」
「そもそもどうしてご主人様はあんなことを。朝もそうです。あのせいで変になってしまいます。覚悟が鈍ってしまいます」
三人の遣り取りも、どこか遠い。きっと半分以上聞こえていない。やじ馬達は少なくなって、ざわめきは収りつつある。それと比例するように、心がざわついてしょうがない。またもう一つ、悩みの種ができたかもしれないのだ。
「あれ? ユーグの旦那じゃないですか」
なにか重そうな袋を抱えたマットが通りかかった。
「商品の仕入れかい?」
「ええ。旦那、最近来てくれないんで無駄になっちゃうんじゃないかって上には言ったんですけどね」
う、申し訳ない。だってお金ないし・・・・・・しばらくはまだ研究は再開できない。朗らかに笑うマットにそこはかとない罪悪感から、愛想笑いしかできない。
「しかし帝都も最近物騒になりやしたね」
行き先が一緒なのか、二人揃って歩いている最中にそんな話題を振ってきた。けどなにも知らない俺にはちんぷんかんぷん。
「まぁ旦那は他人とか自分のこと以外興味ないですからね。墓泥棒とか金持ちの家が変なんだそうですよ」
「どう変だってんだ?」
「なんでも植物がいきなり襲いかかってきたとかペットとかが凶暴になったとかそんなんですよ」
「なんだそりゃ」
「さぁ、俺も小耳に挟んだだけなんで。ただ魔法士のしわざだとか魔法薬のせいだとか。そのせいで騎士団が忙しいとか」
「・・・・・・へぇ」
反応がおかしくなってしまったのを、マットに悟られていないだろうか。魔法士、魔法薬。そのワードからある人物を連想してしまう。シエナが最近忙しそうなのは、その件を調べているからか。植物が遅う、ペットが凶暴化する。そんなことが可能な魔法薬は現存していない。けど、あいつだったらもしかして――
右眼に激痛が走ったときをフラッシュバックして、咄嗟に手をやる。
「どうしたんですかい?」
「・・・・・・いやなんでもない」
馬鹿な考えだ。あいつと今回の件はなんの関係もない。そもそもマットが聞いた噂でしかなく、本当にあるのかどうかも不明。悪いほうへどんどん連想してしまったにすぎない。
「ところでルウのことなんだがな?」
わざと話題を転換したのは、あいつのことを思い出して不愉快すぎるのをなんとかしたかったからだ。露骨すぎる話題転換に、マットは面喰らったけど、話を聞くと神妙になっていく。
「へぇ。なるほど。旦那にとっちゃあいいんでしょうけどねぇ」
「けど、不可解すぎるんだよ」
「あっしはもうわかりやしたぜ」
「え!? 早くね!?」
「こう見えても人生経験豊富なんで。もしかしたら、女の子の事情かもしれやせんぜ」
「? どういうことだよ」
「ほら、年頃になって父親が生理的に嫌いになったり、臭いとかウザいとか、お父様の下着と私のを一緒に洗わないで! となりやすい年頃でしょ? あの子くらいには」
「俺たちは親子じゃねぇよ!」
第一それじゃあ結婚できねぇじゃねぇか。
「もしくは女の子特有の日がくるようになったとか。あれ凄いつらいらしんでさぁ。たとえば――」
「やめろ生々しくて気持ち悪いわ!」
つうかなんでそんな女の子の事情に詳しいんだよ!
「駄目ですかい。となると種族的な風習であったり習性的問題ですかねぇ」
「種族的ってそんなんで変わったりするか?」
この国は、基本的に人間だけじゃなくて亜人、他種族も住んでいる。けど、今までそんな問題見たことも聞いたこともない。
「それは旦那が興味を持ってないだけで小さいことから大きなことまで、帝都じゃ日常茶飯事ですよ。かくゆうあっしもいまだにオークってだけで残忍だとか女性をすぐ襲うって思われやす。それに、商人ですからいろんな話を聞きやすよ。リザードマンは卵を地面に埋める習性があって、そのことを知らない隣人のせいで取り出せなくなったとか。金持ち主催の夜会にエルフを招いたら、エルフ全員がアレルギーを持ってる飲み物を出して死にかけたとか」
・・・・・・けっこう深刻じゃねぇか。生き死にに関わることだけど、種族が違うってだけでそんなことになるのか。
「あとは、厠の問題ですかねぇ。金持ちの使用人だったミノタウロスが、使い方と仕方が違って、金持ちと揉めちまったんですよ。それで騎士団が出動することになったって、大騒ぎでしたよ。知りませんか?」
「初耳だけどそんなことで出動させられた騎士団が哀れだよ」
「ミノタウロスはとてつもなく剛力だったってシエナの旦那がぼやいてやしたぜ」
「あいつ当事者かよ!」
「他にもありやすぜ」
面白くなってきたのか、マットはそれからも教えてくれた。公衆浴場、買い物方法、食事、味覚。話のほとんどはなんじゃそりゃ! 的な内容だったけど聞いているうちに、真剣になっていっちまう。
「理解できないことだらけでしょう? そりゃあ生まれとか価値観とか育ちとか教えられたこととか育った環境とか違いすぎますからねぇ。それから体質習性も。まぁ、致し方ないって割り切っていますけどねぇ」
俺は割り切れそうもない。ルウの状態もそれが原因なんじゃないか? 種族の問題。育った環境。体質。俺がなにか種族的な間違いをしてしまったんじゃないか? 配慮が足りなかったんじゃないか? 負担をかけていたのか?
だとしたら、どうすればいいのか。
今まで種族のことなんて気にしなかった。研究所では必要無い知識だった。けど、これを機に調べなければいけないだろう。少しでもルウを理解したい。
「あ。あれルウちゃんじゃないですかい?」
「なに?!」
確かにそうだ。遠目からでもすぐにわかる黄金の毛並みの尻尾と耳。いとおしいルウ。俺の好きな子。もう周りにいる有象無象とは存在感が違いすぎるから、キラキラしている。すぐにでも駆け寄りたいけど、躊躇ってしまう。
「ですから、申し訳ありません」
「ふざけたことを抜かすな! おまえ、俺にぶつかっておいてどういうつもりだ!」
男と何かもめているようだった。乱暴な身ぶりで、つばを飛ばす勢いで怒鳴っている。奴隷であるルウと同じくらい粗末で汚い服装だった。髪の毛も顔も不潔で、少し距離があるとはいえ、まともじゃない。
事情は知らないけど、ろくなことじゃない。助けに行かないと。
ばきっ!
「口答えするな奴隷風情が! 貴様らのようなのは私と対等でいるんじゃない! かしずけ! 土下座しろぉ!」
は・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?
頭が真っ白になった。男がルウになにをしたのか一瞬わからなかった。動きがとまる。ルウが殴られた。男の拳が彼女の顔に直撃して、倒れているルウの頭が今踏みしだかれて、罵倒されている。
なにやってんだ、あいつ?
「うるああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!」
魔法を発動させたまま、男の顔を殴り抜いていた。全体重が乗っていたからか、盛大に吹き飛んでいく。火力を最大にして、もう片方にも同様の魔法をまとい、突進していく。よろよろと立ち上がった男を押し倒したままそのまま殴り続ける。拳が直撃するたびに、『紫炎』が男を焼いていく。悲鳴と肉が焼ける匂い。鮮血はすぐに蒸発し消失していく。
「てめぇええええええ!! 俺のをををををををををを!! 俺のルウになにしてぶりゅがさかちゃごるぶるるぁ!!」
自分がまともな言語を発していようがいまいがどうでもいい。許せない。殺してやる。ルウにひどいことをなんてことをゆるさないゆるさないゆるさない。
突き飛ばしながら立ち上がった男が掌から水を出し、小さい薄い板を形成する。高速回転しながら、連続でこちらに放ってきた。水属性の魔法。それをなんとか避け、拳で蒸発させて無効化していく。そのまま男の抵抗を怒りのまま叩き、ゆっくり近づいていく。
「きゃああ!」
不意に、後方のつんざく悲鳴。ルウの声。好きな子の声。避けた水魔法が、ルウに向かっていっている。今から『炎球』で狙い撃とうにも、間に合わない。もしあの魔法がルウに当たったら。首に当たったら。
不思議と、景色がスローになっていく。思考も、動作も。ルウの頭を覆う動きさえも。戦場での光景が思い浮かぶ。人が簡単に死んでいく姿が。
「くそぉ!」
迷う暇はなかった。顔に巻かれている布を素早く外す。右目の戒めを強引に引きちぎって、右の眼孔を水魔法に固定する。
「え?」
おそらく、いつまでも想像した衝撃がこないからだろう。おそるおそる、ゆっくりとたしかめるように彼女は目を開けた。
男が放った魔法が、空中に固定されていた。見えない力で無理やり動きを止められているかのように。ギギギ、とぎこちない音を発しながら今にも動きだしそうな非常に不安定さで。
「くそ、なんなんだ!」
後ろにいた男は、自分が発動した魔法の異常に声をあげた。そして、諦めたらしい。水魔法が消えた。それで安心したのか、異変がおこった。過去の失敗の記憶が脳裏に連続で流れていく。当時の激痛がよみがえって顔の右側が尋常なく痛みを発する。後悔。浅はかな自分。吐き気がこみあげてくる。我慢できず、胃液と吐瀉物を盛大に撒き散らす。魔法の反動も相まって、のたうち回る。
「はぁ、はぁ、はぁ・・・・・・」
とてもじゃないが、普通ではいられない。致し方ないだろう。水魔法をとめたこの魔法は、俺にとってトラウマの一つ。決して二度と使うまいと封じ、忌み嫌っていたもの。好きな子を助けるためとはいえ、自分で誓ったことを破ってしまった。
新たに男が発動した『水球』が、俺に迫ってくる。水とはいえ、魔法。攻撃のために発動されたそれは石や木など簡単に砕いてしまうだろう。咄嗟に右手で防ごうとした。けど、すぐに『水球』が細切れになって、そしてしぶきとなって弾けた。俺の体がいきなり道に沈んでいく。対処することもできず、石畳の中は固く冷たく身動きができない。あっという間に頭だけ残した状態で地面に埋められていた。
「大人しくして。そうじゃないと、君を逮捕するしかなくなる」
首筋に、すらりと伸びた細い剣、レイピアの刃が当てられる。誰か――おそらくシエナだろう――が、冷たく見下ろしている。
動けなくなったからか、平静さが戻ってくる。それでも、やけどだらけの男をにらみつける。シエナは呆れながら顔を隠すように布を顔にかけてきた。その後、ルウに手を伸ばす。ためらうようにしていたルウを強引につかんで立ち上がらせた。
「大丈夫かい? これを使うといい」
ハンカチを差し出す。戸惑っているルウに、無理やり握らせて手ごと誘導して頬や頭に当ててやっている。
「君も災難だね。こんな男の奴隷になってしまうなんて」
「はぁ、あの」
「それに、君の美しい顔と肌に傷ができてしまった。いたわしい。こんなことしかできない僕を許しておくれ」
警戒にウインクをした後、ぜぇぜぇと疲れている男に肩を貸そうと近づいていった。
「大丈夫か? ひどくやられたね」
「触るな・・・・・・! 騎士風情が、どいつもこいつも馬鹿にして!」
シエナを乱暴に押しのけたあと、よろよろとふらついた。腹いせかそれとも別の思惑か、とにかくシエナにすら怒りをぶつけたいらしい。シエナは慣れているのか、おっとっと、と余裕のあるリアクションで返した。
「なにしている! 早くその男を逮捕しろ! こんなけがをさせられたんだぞ!」
ふざけるな。おまえはなにをした。ええ? ルウを、傷つけたんだぞ。非難したかったが、咳払いしたシエナににらまれた。それで、俺たちを見物してざわついているやじ馬達の手前もあって、我慢した。
「けがさせられた! 治療費そして慰謝料だ! 十万は払ってもらうぞ!」
「ああ、もちろん。彼のみに一方的に非があるならば。その前に彼を逮捕しなければいけないから」
「待ってくだせぇ騎士様! その男はその奴隷の子に暴力を振ってましたぜ! その地面に埋まっている奴隷の子を!」
「ほぉ?」
マットとシエナは、わざと他人を装いながら会話をし続ける。なんでそんなことをしているのか、冷製じゃない俺にはどうでもいい。
「たしかなのかな、それは?」
「ええ。はい。誓って」
「それがなんだ! 誰だってしてることだろ! 奴隷を好きに扱ってなにが悪いってんだ!」
ルウがおびえたように大きくびくついた。それだけで、男への殺意がめらめらと燃えあがる。お前がこの子を好きに扱う? ふざけんなそんなこと誰が許すか誰が許しても俺が許さん。
「そのとおりだよ、うん。皆自分の奴隷を好きに扱っている。物だからね。人権なんてない。わかるかい? じ・ぶ・ん・の・奴隷をだよ」
シエナは男の剣幕に怯えることなく、淡々と無表情で冷たく事実を告げている。それは友人としての姿ではなく、公平に裁き、戦う騎士の姿だった。
「君が自分の奴隷をどう扱っても文句はないさ。しかし、君は彼の持ち物である奴隷を乱暴に扱った。あまつさえ傷つけた。これは一般的な罪に該当させるなら、器物損壊ってところじゃないかな」
「なにふざけたことを! そいつはぶつかってきたんだぞ! 奴隷の分際で、不愉快にさせたんだ!」
「あっはっは。他人の奴隷が不愉快にさせたら所有者の了解を得ずに好きにしていい、なんて法律ないんじゃなかったか。それは所有者が許可した上で成り立つ行為だよ。許可していないからこの男はおこったんじゃない?」
「へりくつを! 魔法士だぞ俺は!」
「だからなんだい? いっそのこと裁判をして争ったら?」
「貴様、この男を庇うのか!」
「そんなつもりじゃないさ。ただ、騎士はどちらにも味方はしない。ありのまま事実を伝えているだけだよ」
男が唸りながら、俺を睨む。裁判なんて悠長なことしないで、この場で殺し合いしようぜ。そのほうが簡単ですっきりする。俺の心境を察したかのようなタイミングでシエナがまた大袈裟な咳払いを一つする。
「ともかく、君も魔法を使っただろう? この男と奴隷だけじゃなくて、他の人に当たっていたら――――で、あrからして――――」
ふと、男の顔に既視感が。相手も同じらしい。怒り一色だった表情が緩んで、乱暴ににシエナをどけてつぶさに観察しだす。きっと、俺たちが互いに気づいたのは同じタイミングだったのだろう。血の気が引いていく。輪郭が、過去に知っていたやつと重なる。ぼやけたそいつの顔が明細になっていく。
「喧嘩両成敗って結論にどうしても至るだろう。このまま営舎に行っても裁判をしても。だから――」
「エドガー・・・・・・なのか?」
自然と名前を出してしまった。男――エドガーの口角がけいれんしながら持ち上がって、唾液を引きながら口が開いて――おそらく笑ったつもりなのだろう――、けけけ。懐かしい笑い声を発した。それだけで、ルウに対して行ったこととは別の憤怒が目覚める。
「ユーグかぁ。久しぶりだなぁ」
「・・・・・・それで? 一緒に来るかい? どうする?」
遮られたからか、忌々しげにシエナを一瞥、なにかぶつぶつつぶやきながらそのままシエナを押し退けて、最後にルウをじぃっと見つめながら、去って行った。
「ご主人様、ご主人様」
シエナの拘束がとかれて、体が地面から完全に脱出する。布を素早く巻くと、駆け寄ってくるルウが服についた土を払ってくれる。
「ご主人様。どうなさったのですか。なんで、違います。ありがたく、ああ、これも違う。大丈夫ですか?」
動揺しているからか、支離滅裂。行動と言動が合っていない。心配するような声音で、肩を揺らし続ける。けど、そんなルウのほうではなくエドガーが去っていった方向から顔を背けられない。
どうしてあいつが。なんでここに。いるんだ。
「ご主人様、ご主人様。聞こえていらっしゃいますか」
「・・・・・・お取り込み中悪いんだけど、騎士団として、ユーグには然るべき対応をしたいんだ」
かつて友にこんな冷たい目を向けられたことが過去あっただろうか。どうやら仕事とプライベートはきっちり別らしい。
「それから君。マット。君の話も聞きたいな」
「いえ、ご主人様は悪くありません。私がいけないのでございます。私を罰してくださいませ」
ルウが賢明にシエナに食い下がって、頼みこんでいる。シエナは、マットと顔を合わせて苦笑い。
「困ったなぁ。君を罰することはできないし必要はないんだよ」
「お願いです。私のせいなのです」
「おいおいルウちゃん? ちょっと落ち着きなさいな」
「そもそもどうしてご主人様はあんなことを。朝もそうです。あのせいで変になってしまいます。覚悟が鈍ってしまいます」
三人の遣り取りも、どこか遠い。きっと半分以上聞こえていない。やじ馬達は少なくなって、ざわめきは収りつつある。それと比例するように、心がざわついてしょうがない。またもう一つ、悩みの種ができたかもしれないのだ。
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