養っていただかなくても結構です!〜政略結婚した夫に放置されているので魔法絵師として自立を目指したら賢者と言われ義母にザマァしました!(続く)
陰陽@4作品商業化(コミカライズ他)
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第61話 潔白の証明②
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「イザーク!この女はロイエンタール伯爵家にとって目障りでしかないわ!今すぐ離婚するか、閉じ込めて2度と社交界で大きな顔が出来ないようになさい!これは命令です!」
義母のいつもの癇癪がおきた。だけどいつもなら、わかりましたとだけ言って、黙ってそれに従っていたイザークは、フルフルと頭を振ってそれを拒絶した。
「お断りします。彼女は私にとって大切な存在です。そして、何より彼女の才能は尊重されるべきだ。私は絵を描いている時の彼女が1番好きなのです。閉じ込めるなんてもってのほかだ。私は彼女に、自由でいて欲しい。」
「イザーク……。」
「この……!お前の……!お前のせいでわたくしの息子は、わたくしの言うことを素直に聞く良い子に育っていたというのに……!」
もしも憎しみで人が殺せるのなら、義母はそう出来るであろうほどの殺意を、私に対して隠すことなく向けてきた。
「お前たち!何をしているの!あの女をとらえるのよ!2度と人前に出られない体にしてやるのです!」
「それなら、心配しなくても、もうそうなってやすよ、奥さま。」
男の1人が地面に転がったままそう言う。
「どういうこと?」
「さっきここに連れて来る途中に、俺の相棒がね……へへ。この女を味見してやがったんで。貴族夫人としては、とっくに人前に出られない体になってやすよ。」
私はカーッと頭に血が上るのを感じた。確かにあの男の連れに押し倒されて、無理やり下着をはがれそうになった。服も連れて来られる途中で乱れている。なにかあったと言われたら、それが信用されてしまう格好だ。
そして事実がどうであれ、貴族の女性がさらわれて男に襲われたというのは尾ひれがついて勝手に広まっていくものだ。実際どうだったかはどうでもよいのだ。襲われたという事実さえあれば、人々は勝手に自分たちにとって面白い想像のほうに認識を強めていく。
それをわかっているから、怒りで頭が沸騰しそうだった。イザークとフェルディナンドさまが、乱れた私の服装と顔を見比べて、ショックを受けたような表情を浮かべている。
「ふざけないで!私は何もされていないわ!あなたがすぐに迎えに来たじゃないの!」
「けど、下着は脱がされてたろ?」
「それは……!」
それを聞いた義母の顔が歪んでいく。そしてけたたましい声で高らかに笑った。
「そう……!あなたとっくに人前に出られない体にされていたのね……!よくやったわ!」
「嘘よ!何もされていないわ!」
私はそう叫んだけれど、証明する手立てが何もないのは事実だった。
「ほほほ!ほほほ!事実なんてどうでもいいのよ、あなたもそれはわかっていることでしょう?これでもう、ロイエンタール伯爵家の妖精姫の名はわたくしのもの……!」
義母は魔法契約の書類をヒラヒラさせた。
「こんなもの用意するまでもなかったわね。夫以外に触れられた事実がないことを証明する手立てがないのだもの。」
私はギリリ……と奥歯を噛んだ。イザークはともかく、フェルディナンドさまにまで汚れた女だと思われてしまったなんて……!
「──いや、証明する手立てはある。」
とフェルディナンドさまが言った。
義母はそれを聞いて目を丸くする。
「そ、そんなこと、出来るわけがないわ!」
「私は魔塔の賢者だ。その程度の魔法、わけはない。ここにはロイエンタール伯爵がいらっしゃる。だからこそ可能なことだ。」
────────────────────
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義母のいつもの癇癪がおきた。だけどいつもなら、わかりましたとだけ言って、黙ってそれに従っていたイザークは、フルフルと頭を振ってそれを拒絶した。
「お断りします。彼女は私にとって大切な存在です。そして、何より彼女の才能は尊重されるべきだ。私は絵を描いている時の彼女が1番好きなのです。閉じ込めるなんてもってのほかだ。私は彼女に、自由でいて欲しい。」
「イザーク……。」
「この……!お前の……!お前のせいでわたくしの息子は、わたくしの言うことを素直に聞く良い子に育っていたというのに……!」
もしも憎しみで人が殺せるのなら、義母はそう出来るであろうほどの殺意を、私に対して隠すことなく向けてきた。
「お前たち!何をしているの!あの女をとらえるのよ!2度と人前に出られない体にしてやるのです!」
「それなら、心配しなくても、もうそうなってやすよ、奥さま。」
男の1人が地面に転がったままそう言う。
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「さっきここに連れて来る途中に、俺の相棒がね……へへ。この女を味見してやがったんで。貴族夫人としては、とっくに人前に出られない体になってやすよ。」
私はカーッと頭に血が上るのを感じた。確かにあの男の連れに押し倒されて、無理やり下着をはがれそうになった。服も連れて来られる途中で乱れている。なにかあったと言われたら、それが信用されてしまう格好だ。
そして事実がどうであれ、貴族の女性がさらわれて男に襲われたというのは尾ひれがついて勝手に広まっていくものだ。実際どうだったかはどうでもよいのだ。襲われたという事実さえあれば、人々は勝手に自分たちにとって面白い想像のほうに認識を強めていく。
それをわかっているから、怒りで頭が沸騰しそうだった。イザークとフェルディナンドさまが、乱れた私の服装と顔を見比べて、ショックを受けたような表情を浮かべている。
「ふざけないで!私は何もされていないわ!あなたがすぐに迎えに来たじゃないの!」
「けど、下着は脱がされてたろ?」
「それは……!」
それを聞いた義母の顔が歪んでいく。そしてけたたましい声で高らかに笑った。
「そう……!あなたとっくに人前に出られない体にされていたのね……!よくやったわ!」
「嘘よ!何もされていないわ!」
私はそう叫んだけれど、証明する手立てが何もないのは事実だった。
「ほほほ!ほほほ!事実なんてどうでもいいのよ、あなたもそれはわかっていることでしょう?これでもう、ロイエンタール伯爵家の妖精姫の名はわたくしのもの……!」
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とフェルディナンドさまが言った。
義母はそれを聞いて目を丸くする。
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