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前の席の人
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五日目。
昨日は不安から学校を休んでしまったが、今日こそ話しかけるんだ!!と気合を入れ学校に向かった。
「よーし、まずは前の席の子から...!!」
前の席の人は男子で、さらに背が高いため少し苦手意識を持っていたすみれだが、勇気を振り絞って声をかけた。
「あっ、あの!後ろの席の二葉すみれって言いますっ!!!よければ...」
「あれ、昨日の花屋の...すみれちゃん!」
昨日の...。昨日は1人しか会っていない。ということは...。
下向きに話していたすみれは前の席の男子の顔を見る。間違いない。昨日庭で話し人だ。
「葉鳥つばきくん...!」
ビックリだ。まさか同じクラスでしかも前の席だったとは。五日も経って気づいていないのもどうかと思うが...。
「俺いつも後ろあんま見ないから...ごめんね!そっか同じクラスだったんだ。これから宜しく!」
言葉の一つ一つが爽やかで、明るくて、心地よかった。
(これから何とかやっていけそう...!)
知り合いがいた事で嬉しくなったすみれはそう思った。しかし、すみれのその思いははすぐに曖昧なものになる。
お昼休み。
つばきに話しかけるチャンスだと思い声をかけようとした。すると横から大勢の女子が押し寄せてきた。
「「つばきくん!一緒にお昼食べようよ!」」
今まで気づいていなかったが、つばきはとてもモテていて、すみれが話しかける隙など無かった。朝言葉をかわせたのは本当に奇跡だ。しょうがなく一人でお弁当を開く。
(そりゃそうだよなぁ。高身長の爽やか男子、しかも顔がいい。女子が好きになる条件が揃っているんだもん...。)
食べながら考える。そんな男子がいたらモテるに決まっている。すみれは少し寂しい気持ちになった。
「ふぅーやっと逃げきれた。すみれちゃん一緒にご飯食べよ!」
(ん。。。?一緒にご飯食べようとは誠にございますか!!!と言うよりこの声って...!)
「つ、つばきくん!何でここに!?さっきの女の子たちと食べるんじゃなかったの!?」
まさか大人気のつばきに一緒にお昼食べようなんて言われると思わなかったので、とても驚いた。
「いやー、みんなが私のお弁当食べてー!って言ってきたんだけど、流石にみんなの全部は食べれないし、かと言って一人の子のを食べるのも他の子が可愛そうだと思って...逃げてきちゃった。」
さすがクラス一の人気者。
「ふーん、すごいね。でもなんで私と?」
「だって俺、すみれちゃんともっと話がしたいんだもん。」
そんなこと言われたのは初めてで、驚いたと同時に少し泣きそうになった。しかしそれも一瞬で、すぐに女子たちが来た。
「「あっ見つけたつばきくん!」」
「やばっ、すみれちゃん行こう!!!」
「えええ!!!?」
わけも分からないまま腕を引っ張られ全速力で廊下を駆け抜ける。その後ろを数人の女子が追いかけてくる。
しばらく走り続け階段を上った。その頃にはもうついてきた女子はいなかった。
一番上まで上って扉を開ける。少し冷たい風が全身を包み込む。屋上だ。
「すごい。よくここが分かったね。」
(まだ五日しかたってないのに。)
「いつも逃げてたから、覚えたんだ。」
五日間逃げているのはビックリだ。
「あの、私と話がしたいって。」
「あー、そう。俺、昨日花が好きって言ったでしょ?すみれちゃんも花好きって言ってたから、それについて話したかったし、もっとすみれちゃんの事知りたいって思ったから。」
そう言ってつばきはにっと笑う。
話したい。知りたい。と思っていたのはすみれも同じだった。すみれは胸があたたかくなるのを感じた。
そして二人は花について語り合った。昼休みが終わる直前まで。
昨日は不安から学校を休んでしまったが、今日こそ話しかけるんだ!!と気合を入れ学校に向かった。
「よーし、まずは前の席の子から...!!」
前の席の人は男子で、さらに背が高いため少し苦手意識を持っていたすみれだが、勇気を振り絞って声をかけた。
「あっ、あの!後ろの席の二葉すみれって言いますっ!!!よければ...」
「あれ、昨日の花屋の...すみれちゃん!」
昨日の...。昨日は1人しか会っていない。ということは...。
下向きに話していたすみれは前の席の男子の顔を見る。間違いない。昨日庭で話し人だ。
「葉鳥つばきくん...!」
ビックリだ。まさか同じクラスでしかも前の席だったとは。五日も経って気づいていないのもどうかと思うが...。
「俺いつも後ろあんま見ないから...ごめんね!そっか同じクラスだったんだ。これから宜しく!」
言葉の一つ一つが爽やかで、明るくて、心地よかった。
(これから何とかやっていけそう...!)
知り合いがいた事で嬉しくなったすみれはそう思った。しかし、すみれのその思いははすぐに曖昧なものになる。
お昼休み。
つばきに話しかけるチャンスだと思い声をかけようとした。すると横から大勢の女子が押し寄せてきた。
「「つばきくん!一緒にお昼食べようよ!」」
今まで気づいていなかったが、つばきはとてもモテていて、すみれが話しかける隙など無かった。朝言葉をかわせたのは本当に奇跡だ。しょうがなく一人でお弁当を開く。
(そりゃそうだよなぁ。高身長の爽やか男子、しかも顔がいい。女子が好きになる条件が揃っているんだもん...。)
食べながら考える。そんな男子がいたらモテるに決まっている。すみれは少し寂しい気持ちになった。
「ふぅーやっと逃げきれた。すみれちゃん一緒にご飯食べよ!」
(ん。。。?一緒にご飯食べようとは誠にございますか!!!と言うよりこの声って...!)
「つ、つばきくん!何でここに!?さっきの女の子たちと食べるんじゃなかったの!?」
まさか大人気のつばきに一緒にお昼食べようなんて言われると思わなかったので、とても驚いた。
「いやー、みんなが私のお弁当食べてー!って言ってきたんだけど、流石にみんなの全部は食べれないし、かと言って一人の子のを食べるのも他の子が可愛そうだと思って...逃げてきちゃった。」
さすがクラス一の人気者。
「ふーん、すごいね。でもなんで私と?」
「だって俺、すみれちゃんともっと話がしたいんだもん。」
そんなこと言われたのは初めてで、驚いたと同時に少し泣きそうになった。しかしそれも一瞬で、すぐに女子たちが来た。
「「あっ見つけたつばきくん!」」
「やばっ、すみれちゃん行こう!!!」
「えええ!!!?」
わけも分からないまま腕を引っ張られ全速力で廊下を駆け抜ける。その後ろを数人の女子が追いかけてくる。
しばらく走り続け階段を上った。その頃にはもうついてきた女子はいなかった。
一番上まで上って扉を開ける。少し冷たい風が全身を包み込む。屋上だ。
「すごい。よくここが分かったね。」
(まだ五日しかたってないのに。)
「いつも逃げてたから、覚えたんだ。」
五日間逃げているのはビックリだ。
「あの、私と話がしたいって。」
「あー、そう。俺、昨日花が好きって言ったでしょ?すみれちゃんも花好きって言ってたから、それについて話したかったし、もっとすみれちゃんの事知りたいって思ったから。」
そう言ってつばきはにっと笑う。
話したい。知りたい。と思っていたのはすみれも同じだった。すみれは胸があたたかくなるのを感じた。
そして二人は花について語り合った。昼休みが終わる直前まで。
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