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番外編(ギャグ)
夢見る平野侯爵とユウヒのドキ★ドキ帝都大作戦 No1
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※第一部最終話までのネタバレを含みます。
平野侯爵は神凪の兵舎の窓から美少年・美青年達を見つめながら、傍らで掃除しているユウヒに話しかけた。
「なぁ、ユウヒきゅん」
「え? ユウヒ『きゅん』? 何ですか、その妙な名称は」
「儂、思うんじゃよ。ユウヒきゅん」
「あ、そのまま進むんですね」
ユウヒきゅんの疑問には何一つ答えないまま、平野は深い溜息をつく。
「……これだけイケメンがいるのに、誰ともストーリーが進まなかった儂、悲しすぎじゃない?」
「え?」
ユウヒの戸惑い混じりの声が聞こえたが、平野は両手の拳を握りしめて力説する。
「通常、こういう話では儂みたいな薄汚いモブおぢが金と権力を駆使して、一機くらいエッッな目に遭わせるターンがあるものだろう?」
「は、はぁ……、薄汚い御自覚があっt……あっ、いえ! 何でもありません!」
「それでモブおぢ(儂)に汚された受ちゃんをスパダリの攻様がお清めセッして記憶を上書きするのが定石だろう?」
「何処の界隈の常識ですかソレ!」
「例えばユウヒきゅん相手にとか!」
「い、嫌ですよ! カニのウミナオシケみたいな動きで、にじり寄らないでください!」
抗う主人公に対して平野は弁舌に熱をこめる。
「それなのに儂、何も成し遂げておらんのだ! 本編でユウヒきゅんという、神凪さいかわ枠にお触りして、神凪さいつよ枠のシンレイ様に殺されかけた上に、次の登場時はカムイナオシケ氏の触手で瞬殺だぞ!? しかも儂が死んでも神凪の皆、すっごいスルーしてたではないか!」
「ま、まぁ、あのシーンは平野様に構ってられる状態ではありませんでしたからね……」
妥当だが非情な主人公の台詞に平野はユウヒの頬を叩いた。
「あいた!」
「バカッ! 儂、死んでんのよ!? 命燃やして存在感アピールしてんのよ!?」
「口調がおかしいです平野様!」
「そんだけ儂、必死じゃったってコトォー!!」
「す、すみませんすみません! あの時カムイさんと触手しか認識してなくて、平野様の存在を秒で忘れていてすみません!」
まるでカムイさんとの触手プレイに悦んでるかのような疑惑の台詞はともかく、平野は泣いた。大泣きした。
「いやじゃいやじゃ! 儂、触手以下とか嫌じゃァァアアアアアアアア!」
「落ち着いてください平野様! だ、誰か! 神凪の使用済みの軍服を持ってきてください! 出来れば少年型のもので!」
平野は床に座り込み、ユウヒが手配したベニマルの使用済みの軍服をスーハーして正気()を取り戻したが、落ち着いたとしても納得はいっていない。
だから平野は短くて太い手足を振り回して主張する。
「ただの無駄死にはしたくない! かといって有益な死も御免こうむりたい! そういうわけで儂、死亡フラグを回避する為に、神凪達の好感度、上げちゃいます☆」
「今、流行りのやり直しモノみたいになっております平野様! あと無理ゲーすぎます!」
ユウヒに本当の事を言われ、平野はピキッた。
「無理ゲーとか本当のこと言うな! ワンチャンいけるかもしれんじゃろ!」
「いえ、でも我々『人間様~♡』とか言いながら、人間様と親密な個体いませんから……。仲間内でBLが完結してますから……」
「それはユウヒきゅんと、キミの好きピのシンレイ様だけじゃろ! てか、そう見せかけておいて他にもおるじゃろ! イケメンこんだけおるんじゃから、一機くらい人間とROMANCEが始まってる個体が!!」
「あ! そういえば……」
ユウヒが拳を打ったので、いたのかと期待した。
「ヒビキ先輩が治子さんと仲が良いですね」
「誰得だソレ!!」
「す、すみません! つまり無謀で無理だなって……」
「うるさいうるさいうるさ~い! そういう現実つきつけるのは止めろツライ! カライ!」
遂に平野が床に寝転がって回転しながら駄々をこね始めた。
仕方ないので、平野Withユウヒによる『神凪なかよし大作戦』を(機関に金積んで)やる事になったのだった。
ステキなフンイキのカフェーを貸し切り、平野はお気に入りの水玉の蝶ネクタイを装備する。
傍らでユウヒが書類を捲りだした。
「まず、難易度が低そうな神凪から攻めた方が良いかと思い、攻撃型ではなく援護型の神凪を準備しようと思いました。援護型は全般的に人間に友好的ですので」
「ふむふむ? いいのう~実にいいのう~。ベニマルきゅんかな? それともソウイチロウ隊長?ハクマルきゅんは概念ショタだから、おぢさんも昂っちゃうぞえ~デュフフ!」
「苦手ジャンルとか無いんですね……」
「ないぞ? 儂、美少年だけでなく、イケメンも大~ちゅきじゃからのう♡」
そわそわしながら先を促すと、ユウヒが名を告げる前に、カフェーのドアが爆散した。
爆風で平野が野球ボールの如く転がり、ユウヒの軍服が捲れる中、現れたのは
ヒビキとマガムネ
だった。
ゴゴゴゴゴゴ……という効果音を背負って現れた二機の姿に平野は瞬時に干物みたいに痩せ細る。
そして平野はユウヒに向き直った。
「ちょ!? チ、チェンジで!! チェンジでお願いしま~す!!!!」
【後書きのようなもの】
何書いてんでしょうか私……と何度も正気に戻りながら書いてました。
2に続きます。
平野侯爵は神凪の兵舎の窓から美少年・美青年達を見つめながら、傍らで掃除しているユウヒに話しかけた。
「なぁ、ユウヒきゅん」
「え? ユウヒ『きゅん』? 何ですか、その妙な名称は」
「儂、思うんじゃよ。ユウヒきゅん」
「あ、そのまま進むんですね」
ユウヒきゅんの疑問には何一つ答えないまま、平野は深い溜息をつく。
「……これだけイケメンがいるのに、誰ともストーリーが進まなかった儂、悲しすぎじゃない?」
「え?」
ユウヒの戸惑い混じりの声が聞こえたが、平野は両手の拳を握りしめて力説する。
「通常、こういう話では儂みたいな薄汚いモブおぢが金と権力を駆使して、一機くらいエッッな目に遭わせるターンがあるものだろう?」
「は、はぁ……、薄汚い御自覚があっt……あっ、いえ! 何でもありません!」
「それでモブおぢ(儂)に汚された受ちゃんをスパダリの攻様がお清めセッして記憶を上書きするのが定石だろう?」
「何処の界隈の常識ですかソレ!」
「例えばユウヒきゅん相手にとか!」
「い、嫌ですよ! カニのウミナオシケみたいな動きで、にじり寄らないでください!」
抗う主人公に対して平野は弁舌に熱をこめる。
「それなのに儂、何も成し遂げておらんのだ! 本編でユウヒきゅんという、神凪さいかわ枠にお触りして、神凪さいつよ枠のシンレイ様に殺されかけた上に、次の登場時はカムイナオシケ氏の触手で瞬殺だぞ!? しかも儂が死んでも神凪の皆、すっごいスルーしてたではないか!」
「ま、まぁ、あのシーンは平野様に構ってられる状態ではありませんでしたからね……」
妥当だが非情な主人公の台詞に平野はユウヒの頬を叩いた。
「あいた!」
「バカッ! 儂、死んでんのよ!? 命燃やして存在感アピールしてんのよ!?」
「口調がおかしいです平野様!」
「そんだけ儂、必死じゃったってコトォー!!」
「す、すみませんすみません! あの時カムイさんと触手しか認識してなくて、平野様の存在を秒で忘れていてすみません!」
まるでカムイさんとの触手プレイに悦んでるかのような疑惑の台詞はともかく、平野は泣いた。大泣きした。
「いやじゃいやじゃ! 儂、触手以下とか嫌じゃァァアアアアアアアア!」
「落ち着いてください平野様! だ、誰か! 神凪の使用済みの軍服を持ってきてください! 出来れば少年型のもので!」
平野は床に座り込み、ユウヒが手配したベニマルの使用済みの軍服をスーハーして正気()を取り戻したが、落ち着いたとしても納得はいっていない。
だから平野は短くて太い手足を振り回して主張する。
「ただの無駄死にはしたくない! かといって有益な死も御免こうむりたい! そういうわけで儂、死亡フラグを回避する為に、神凪達の好感度、上げちゃいます☆」
「今、流行りのやり直しモノみたいになっております平野様! あと無理ゲーすぎます!」
ユウヒに本当の事を言われ、平野はピキッた。
「無理ゲーとか本当のこと言うな! ワンチャンいけるかもしれんじゃろ!」
「いえ、でも我々『人間様~♡』とか言いながら、人間様と親密な個体いませんから……。仲間内でBLが完結してますから……」
「それはユウヒきゅんと、キミの好きピのシンレイ様だけじゃろ! てか、そう見せかけておいて他にもおるじゃろ! イケメンこんだけおるんじゃから、一機くらい人間とROMANCEが始まってる個体が!!」
「あ! そういえば……」
ユウヒが拳を打ったので、いたのかと期待した。
「ヒビキ先輩が治子さんと仲が良いですね」
「誰得だソレ!!」
「す、すみません! つまり無謀で無理だなって……」
「うるさいうるさいうるさ~い! そういう現実つきつけるのは止めろツライ! カライ!」
遂に平野が床に寝転がって回転しながら駄々をこね始めた。
仕方ないので、平野Withユウヒによる『神凪なかよし大作戦』を(機関に金積んで)やる事になったのだった。
ステキなフンイキのカフェーを貸し切り、平野はお気に入りの水玉の蝶ネクタイを装備する。
傍らでユウヒが書類を捲りだした。
「まず、難易度が低そうな神凪から攻めた方が良いかと思い、攻撃型ではなく援護型の神凪を準備しようと思いました。援護型は全般的に人間に友好的ですので」
「ふむふむ? いいのう~実にいいのう~。ベニマルきゅんかな? それともソウイチロウ隊長?ハクマルきゅんは概念ショタだから、おぢさんも昂っちゃうぞえ~デュフフ!」
「苦手ジャンルとか無いんですね……」
「ないぞ? 儂、美少年だけでなく、イケメンも大~ちゅきじゃからのう♡」
そわそわしながら先を促すと、ユウヒが名を告げる前に、カフェーのドアが爆散した。
爆風で平野が野球ボールの如く転がり、ユウヒの軍服が捲れる中、現れたのは
ヒビキとマガムネ
だった。
ゴゴゴゴゴゴ……という効果音を背負って現れた二機の姿に平野は瞬時に干物みたいに痩せ細る。
そして平野はユウヒに向き直った。
「ちょ!? チ、チェンジで!! チェンジでお願いしま~す!!!!」
【後書きのようなもの】
何書いてんでしょうか私……と何度も正気に戻りながら書いてました。
2に続きます。
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