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地盤固め

brain具現化

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「マスター恐れ多いのですがお願いがあります。」
突然brainが話しかけてきた。
「ん?どうしたんだ。お前が頼むとは珍しいな。」
「はい、現在私は知的生命体であり、マスターのサポートをしております。ですが、私は実体を持っておりません。」
「まぁ、確かに実体はないよな。でも、お前のサポートには助けられてるよ。」

「ありがとうございます。ですが、実体がないと有るとでは機能性がまるで違います。今回の私の頼み事とは私を具現化させていただきたいのです。実体を持てればより一層マスターのお役に立てるかと。」
今のままでもすごいのに、これ以上って・・。
「分かった。実体化させてみようか。でも、どうすればいいんだ?」
「はい、以前マスターは具現化というスキルを手に入れていましたね。」
「あぁ、あのスキルか。特に使い道もなかったしまだ誰にも渡してないわ。」
「それを使わせていただきたいのです。
残念ながらスキルはなくなってしまいますが・・。」
「別に持ってても使うことないからいいよ。」
「ありがとうございます。あと、一つ伝えなければならなくなります。」
「ん?何だ。他にも何かあるのか?」
「いいえ、この具現化を使う際マスターの魔力を相当消費すると思われますので、少し覚悟してください。」
え?覚悟?ちょ、何のことか・・
「では、使いますね。具現化」
その瞬間身体から力が吸い取られる感覚がした。うっ、気持ち悪っ!
そのまま俺は意識を手放した。

「ん?ここは・・俺の部屋?夢だったのか?」
「いいえ、私がお運びしました。」
声がしたのでだるい体を動かして視線を向けるとそこには長身の男がいた。
髪は背中まで伸びる長さ。全身を黒い服で包み、鋭い眼。クールな感じだな。
「えっと・・君は・・。」
「はい。brainでございます。」
マジで具現化しちゃったよ。
「そうか・・具現化したことで変わったことって何?」
「はい、まず、錬金術のスキルを獲得し、ポーション作成のコストを大きく削減。他にもマッピングなどの機能を獲得。ですが何よりもすごいと思うのは・・」
brainが一時的に黙り込んだ。
「どうしたんだ?早く言ってくれよ。」
「これは流石に驚くと思いますが・・」
「いやいや、すでにたくさん驚かされまくってるから平気だって。」
「そうですか・・・」
brainでも驚くと思うもの。実際かなりやばいとは思ってる。
「マスターの魔力を元に具現化した為、ステータスが運を除くすべてにおいてマスターと同格になりました。」
・・・へ?
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