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帝国戦

ジョブ振り~案外難しい~

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「うーん。」
陸斗はずっと唸っていた。
「マスター、早く決めた方がいいかと。」
「分かってるんだけどさ・・。俺達主力メンバー達はある程度のバランスを作っておかなきゃいけないしな。俺とて特化して他はダメみたいなものは嫌だし。」
この繰り返しで陸斗達は悩んでいたのだった。
「ネーミングジョブはセットで俺達が貰うとして・・・」
「僕にもちょーだいよ。」
「お前はドラゴンだからそういうのはないの。」
「ちぇっ」
クリスの意見をあっさり受け流してとうとう陸斗達は少しずつジョブを振っていった。
血塗れの殺戮者をセットした。すると、
[血液魔法を獲得いたしました。]
何だ?それ。陸斗は疑問に思いながら調べてみる。
[血液魔法、文字どおり血液を使った魔法。周りの血液などを自由に変化したり武器にすることが出来る。]
何か、変だな。魔法と言えるのかこれ?
陸斗は素直に疑問を抱いたが、強いことに変わりは無い。なら、ありがたく使わせてもらおう。
「これ、戦場とかなら無双できるよな。」
「いやいや、すでに無双出来ますよ。」
予想外の返事に黙り込んだ陸斗だったが、その間に創一がジョブを選んだ。
「終焉の強欲者にさせてもらいましょうか。」
創一にも同じく変わったスキルが着いた。
[原子再生アトミックリボーン自分の体が損傷した場合、周りの物体を分解しそこから自分の体の構成物質を取り出し再生に利用する。]
「中々、面白いスキルですね。これならマスターにも・・」
「周りごと消し去ればいい話だろ?」
陸斗の体からはドス黒い魔力が放たれており右腕のみとはいえ龍体接続を完了させていた。
これは殺戮者の影響を受けており、挑発に乗りやすくやっているのだ。
最も、普通の人間だったら所構わず人を殺しまくるのだが陸斗の力でここまで抑え込まれているのだ。
「す、すいません。マスター。」
創一ですら恐怖を抱くレベルであった。
「まぁ、それはいいとしてあとはどうするかだ。この神ってやつ、見るからにやばそうだよね。」
「それは一旦保留にしておきましょう。神の力というものがどんなものかは計り知れませんので。特にマスターの場合だと・・」
「ん?最後なんか言ったか?」
「いえいえ、ただの独り言です。」
ただでさえ化け物レベルに強い陸斗が神の力を手に入れればどうなるのか。今度は神界戦争を起こしそうだなと思った創一は思わず身構えた。
「ネーミングジョブはバロス達にあげましょう。アイリとエイフィーにはそれぞれまた別のものを渡せば、」
「そうだね。あと、天王ってあるけどこれは俺がもらっても構わないかな?」
「問題無いかと。マスターよりも強い力を持つメンバーがいては示しがつきませんしね。」
「だがなぁ~。ネーミングジョブだけでかなりパワーアップしたけど☆14何て使ったらどうなるのか。存在そのものがお前や聖剣ブラスターと同格なんだからな。」
そう言いながらもジョブを振り分けていった。


藤田陸斗
lv174
体力12万
攻撃力11万5千
防御力11万5千
MP13万
スピード12万2千
この中ではやはり陸斗の強大化が目立った。おそらくここまで上がるのは予想外だったのだろう。だが、これにて彼らは戦いの準備をあらかた整えたのであった。
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