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帝国戦

いよいよ帝国へ

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激しい一騎討ちの後、俺達は休憩をしていた。体にダメージは無くても精神的な負担が多い。後、俺は戦いの記憶が若干消えている。まぁ、聖剣ブラスターを使った時の反動なのか。それともジョブの反動のどちらかだろう。
「少し休みますか?マスター。少し疲れが残っているように見えますが。」
「平気だエイフィー。すぐさま準備してくれ。」
「分かりました。」
俺は回復ポーションを喉に流し込み回復させる。すると微妙な気だるさが引いて行った。
「これ、精神的な疲れにも効くのか。まぁ、創一の作ったポーションだし特に驚かないけど。」
(実際チートです。)
回復させた俺が家を出るとそこにはメンバー全員とペッカ国の人達がいた。
「私達にも協力させてください。」
ビリーが前に出る。この様子では断ることもできないな。
「分かった。協力してくれてありがとう。だが、1つ条件がある。」
「はい?何でしょうか?」
「絶対に誰も死ぬな! これだけは守ってくれ。」
少しの間があいてビリーが口を開くと
「「「「御意!!!!」」」
後ろにいた人達も声を上げた。一応力を与えているのは村時代からいた人達だけだ。だが、ここではその他の人達も協力を申し出てきてくれた。
「私は食料の配達を。」
「俺は武器の改良をするぜ!」
「策謀ならこの私めにお任せを」
次々と国民達が名乗りを上げていった。
「どうやら全員が協力体制に入っているようですね。誰も嘘はついているように見えませんし。」
創一も少し心を打たれているように見える。
「みんな!ありがとう!村の防衛はみんなと一部のメンバーに任させてもらう!俺達は帝国に攻め込む!」
そう言って俺達、帝国組は準備を始めた。
帝国組のメンバーはリザードマンの半数と俺と創一とクリス。さらにアイリとバロスとベルルも来てもらう。
そして援軍としてハングさんとエリーさんにも来てもらう。彼ら2人は後方支援組になると思うが戦闘力的にはそれが妥当であろう。
「よし、創一、あれを。」
「了解致しました。」
そう言って創一が何か合図を送ったかと思うと大量の乗り物らしきものが飛んできた。
らしきというのはそれらの形状が凄いものだったからだ。まず、タイヤが無く宙に浮いており、俺が試しに乗った瞬間、運転席を囲むようにガラスらしきものが周りを覆い始めた。そして空気抵抗を最大限減らしたのだろうか、先端が尖っている。
「すごい機械だな。」
《ありがとうございます。》
「ん?誰の声だ。」
《私でございます。今、あなたが乗っている乗り物でございます。》
・・・相変わらず凄いものを。
「君のスペックを説明してくれるか?創一から存在のみは知っていたが詳しいスペックを教えてもらっていないからな。」
《了解いたしました主。我々の最高速度はあなたの元いた世界の単位では分速60キロでございます。》
「とんでもない速さだな。」
《お褒めにいただき光栄です。我々はそれぞれが自我を持っており、運転者の護衛を最大任務としています。さらに我々は互いに交信を取り合い、ベストな選択が可能です。》
「よくは分からないが凄いことは分かった。」
《はい、さらに攻撃モードなどもあります。試しに変化してみましょうか?》
「いや、遠慮しておくよ。早速だけど帝国に向かえるかな?」
《可能です。ここからの距離なら30分もあればいけるでしょう》
「よし、じゃあ頼んだぞ!みんな出発だ。乗ってくれ。」
そして全員がそれぞれの乗り物に乗った後俺は運転席の画面を押した。するとstandby modeからoperate modeへと変化した。
そして俺が操縦席のハンドルを握るとそれは高く飛び、帝国へ向かって飛んでいくのだった。
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