【完結】 二年契約の婚約者がグイグイ迫ってきます

紬あおい

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20.計画と秘密事項

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今日はお茶をいただきながら、執務室で結婚に向けての計画を立てている。
主に皇帝陛下への報告や私の家族への挨拶、具体的な結婚の日にちを決めようと話し合う。

「陛下には、いつ報告をなさるの?」

公爵家の当主の結婚は、皇帝陛下の承認が必要となる。

「明日にでも!一緒に行ってくれ。イシュルマ現皇帝陛下は、俺に甘いから大丈夫だ。すぐに承認される。」

「何か弱みでも握ってますの?皇帝を牛耳る冷徹公爵的な?」

「はははっ、マリは比喩が面白いな。」

そこにも惚れたくせに。

「結婚式の数ヶ月後に、魔獣狩りがある筈だから、陛下は俺に冷たく出来ないんだよ。これでも帝国一のソードマスターだからな。」

「え…下半身のソードマス…」

「あははははっ!マリ、やめろっ!!」

初対面の記憶再び…
お茶を噴射するヘル様。
それでもイケメンてズルい…

お腹を抱えて笑った後に、ヘル様は説明してくれた。
帝国一のソードマスターであることは真実で、魔獣狩りの時だけ参加するそうだ。
帝国の大騎士団は、近隣諸国の中でもダントツの強さを誇るので、普段はヘル様は公爵家の執務だけしていればいい。

「そんな破格な扱いって…聞いたことないです。」

「そりゃ当たり前だ。極秘事項だからね。俺が行かないと言えば、魔獣狩りは苦戦するだろうな。」

得意げに話す。

「何故ヘル様は魔獣狩りがお得意なのですか?」

「魔獣の考えてることが分かるから。」

「はっ?魔獣の?えっ???女心も分からない人が?!」

「ふふふ…そう、何となく魔獣の雰囲気で分かるんだ。女心よりも分かりやすいぞ?だから、悪い魔獣だけやっつければいいんだ。」

「まるで意味が分からないんですけど…魔獣に良い子悪い子が居るの?」

「そうだ。人間に悪意を持つ魔獣は殺す。そうでなければ殺さない。その見分けが出来るのは、俺しかいないってだけだ。」

「魔獣にもいろいろ居るんですね。人間と同じだわ。」

「人間の方が怖いと思うことの方が多いさ。」

真面目な顔のヘル様は、今までいろいろあったのかなと想像する。

「ちゃんと話してなかったけど、うちは両親が既に鬼籍に入ってるんだ。母上は病で、父上は魔獣狩りでケガをして、そのまま亡くなった。父上には俺みたいな能力が無かったから。」

「だから、この若さで公爵様なのですね…寂しい想いをなさってきたのですね…」

「マリが家族になってくれるから、これからは公爵邸も賑やかになるだろう。」

嬉しそうに微笑むヘル様とあたたかい家庭が築けたらいいな。

「マリの実家は、陛下の承認が下りてから日にちを決めるか?たぶん明日中には承認させるけどな。」

強気ですねー。

「そうしましょう。」

たぶん引きこもりだろうけど、両親は。

「結婚式は今から3ヶ月後。これは譲れない。費用は、全て公爵家の予算から出すので、準備も間に合わせる。」

「お金に物を言わせるってやつですね?でも、それでは申し訳ないです…本当に私でいいのでしょうか…」

どう考えても釣り合わないのに。

「また振り出しに戻す気か?マリじゃなきゃダメだと何度言わせるんだ?もう勘弁して欲しい。身が保たない。ちゃんと自覚してもらおう!」

お姫様抱っこで執務室を出る。
行き先は…
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