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25.上書き *
しおりを挟む今まで何も考えていなかったが、トラウマを抱えていたディートに触って大丈夫なのかと、不意に疑問が湧いた。
「私は特別って言ってくれてたとしても、ディートに触っても大丈夫?無理してない?」
ディートは驚いた顔をして、その後笑い出した。
「フィリアには、寧ろ触って欲しい!俺から触りたいと願っていた位だからな。」
私の手を取り、下腹部を触らせる。
「え!?この話の流れから、それ??」
「フィリアは、俺が触るの怖かった?そうじゃないと勝手に思ってたけど…」
「ディートは全然怖くない。最初だけは、とても緊張したけど…」
「今は?」
「大丈夫。って言うか、触って欲しい…です…」
「同じだ。嫌な記憶は、フィリアに上書きされたよ。」
あっさりベッドに運ばれて、ディートはとても楽しそうに、自ら服を脱ぎ出す。
そして、終わると私も脱がしていく。
「また、こんなにして…」
唆り立つ陰茎を私に握らせて、今か今かと待っている。
鈴口から垂れている不埒な露が、私を誘う。
舌で舐めとると、ディートの腰がビクッと動き、その先を期待する。
「フィリア…扱いて…咥えて…?」
上書きして欲しいなら、いつでも何度でもしよう。
他の人ではなく、私が。
ゆっくり手で陰茎を扱きながら、咥えると更に大きくなる。
口を窄めて舌を絡めると、ディートの口から呻き声が漏れる。
焦れたようにディートの両手が私の頭を押さえ付け、腰を競り上げてくる。
じゅぽっじゅぽっという音と、ディートのはぁはぁという息遣いが部屋に響く。
「あぁ、気持ちいいな…この分だとあまり保たないかも…三日振りだから…」
まだ喋る余裕があるのかと、私は更に追い込みを掛ける。
飲み込むが如く、深く深く咥えて、ディートのものを愛おしむ。
「んっ…く、くぅ!いい…イくっっ!」
びゅる、びゅるるっと放たれる熱いものを吸い上げると、ディートはぐったりとした。
それでも、私を引き寄せて、労るように頭を撫でる。
「フィリア、ありがとな。君が俺の為に、いろいろ考えてくれてるのは分かってるから。」
呼吸が落ち着いてきたディートは、今度は私の体を弄る。
頬に、耳に、首筋に軽く口付け、唇を塞ぐ。
口付けが深くなると、胸の蕾をクニクニと摘み陰唇を嬲りながら、私の反応を見る。
「触ってないのに、すげぇ濡れてる…トロトロで誘ってるみたいだ。」
陰唇から溢れ出る蜜で指を湿らし、陰核を潰して捏ねる。
胸に移動した唇は、容赦なく蕾をしゃぶり尽くす。
「ぁはん…そこ、敏感だから…あんまり意地悪しないで…?」
ディートの視線がギラついて、もう肉棒は次の快感を求めて唆り立つ。
「もう欲しいか…?」
「ぅん…挿れて……」
ニヤリと笑って、ディートは私の両足を自分の肩に乗せて、肉棒を奥まで突き付ける。
「ぃや…それ、ふ、深いっ…」
浅い所をくちゅくちゅとかき回したかと思えば、ぱんっ、ぱんっと激しい抽送を繰り返したり、膣内を余す所なく擦っていく。
「そんな、に…だめっ、だめぇぇ…」
「だめって言いながら、締め付けてる…フィリアの中、熱くてトロトロなのに、ひだが絡み付いてくる…あぁ、気持ちいぃ…」
イきそうになると浅い所を攻められ、はぐらかされるようで、つらくて、でも気持ちいい。
「ディート…奥、奥まで、お願いだから突いて…」
「ああ、そんな可愛い顔で強請られたら…くぅ、堪らない…トロトロに溶けていきそうだ。」
焦らすような動きから、出す為だけの動きに変わる。
ぱちゅん!ぱちゅん!ぱちゅん!
水音を含んで、打ちつけ合る腰に私の脚が絡み付き、二人で蕩けていく。
「ああぁっ、もう、もうイっちゃぅ…」
「いけっ!俺も、俺も出るっっっ!!」
ディートはニ回目と思えない位に、長く射精していた。
その間、ずっと私を強く抱き締めて、ピクピクと痙攣する最奥と鈴口が口付けているかのようだった。
「はぁ、可愛いフィリアの中にずっといたい。今夜は何回でも出来そう…」
繋がったまま、ディートがふにゃりと笑う。
いつも一緒なのに、離れ難いと思うらしい。
「ほどほどにお願いしますね?」
「ほどほどかぁ…善処する!あと、一つ頼みがあるんだ。」
「なぁに?」
「ま、前に買ったフ、フリフリのメイド服を…着てくれないか?」
「…っ!?……変態…」
「いや、すまない!聞かなかったことに…」
「あなた、ずっとそんな願望を秘めていたの?」
「ううっ…いつ…着てくれるかなぁ、とは…思ってた…」
この後、私は無言で着替え、ディートのささやかな我儘は叶った。
「ああ、フィリア…可愛い、何て可愛いんだ!愛おし過ぎて堪らないっ!!たっぷり愛を注ぐから、覚悟してくれ!」
「ひゃっ!?ちょっ、待っ、んぐぐっ!!」
唇を塞がれて、そのまま抱き潰される羽目となり、今更ながら、こんなに抱かれても、ディートの体力は化け物級だということを知ることとなった。
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