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17.久々の逢瀬
しおりを挟むレリウスに閨事の本を返しても、なかなかそういう機会は訪れなかった。
レリウスの仕事が忙しかったからだ。
それでも、時間があれば会いに来てくれて、付き合いたての恋人同士のように過ごした。
今日はお昼過ぎに訪問し、応接室でお茶を飲んでいる。
「最近顔を見に来るだけで、すぐ失礼してたからな。今日この後は暇だし、明日も久しぶりに休みだ。ゆっくりしたくて、ケーキを持って来たよ!一緒に食べよう。」
「お忙しいのに…ありがとうございます。でも、お体には気を付けてくださいね?少し位寂しいのは我慢します…」
レリウスは、はっとして片手で顔を隠して俯く。
(あ…もしかして、照れてる?)
「リリ、今、寂しいって言った?」
「言いました。」
「リリが寂しがってくれるなんて、俺、凄く嬉しい。」
パッと顔を上げて、私の手を握るレリウス。
「未だに不安なんですか?大丈夫ですよ。ちゃんと好きだし、会えない日は寂しいし。寂しいのを我慢して、会えた日は嬉しいし。私こそ、レリウス様が出先で素敵な女性に一目惚れしたらどうしよう?って思うこともあります…」
「そんなことは絶対ない!他の女など、例え擦り寄ってきても、眼中に入らん!!寧ろ、俺の可愛いリリは、今何をしてるかなと、いつも考えてるよ。」
手を握りあって、いちゃいちゃする私達。
唇が触れ合いそうな瞬間、応接室の外から父が声を掛けてきた。
「レリウス、今夜は泊まって行くんだろう?夕食も準備させるから。」
「はい!ありがとうございます。お言葉に甘えて、お世話になります!!」
「もう息子同然なんだから、ゆっくりしていきなさい。うちもカーナル公爵様も孫を期待してるからな。君達が仲良くするのは大歓迎だ。」
(おとーさまー!そこは、嫁入り前の娘を守るべきじゃ?)
レリウスは、さっきまでの甘い雰囲気から、沸騰した何かになりつつある。
「レリウス様?今じゃなくてよ?」
(まずい…非常にまずい…夜まで我慢だぞ?レリウス!)
「え…あっ…うん…」
(何の三段活用だ?大人しくしなさい。)
「あ・と・で・ね ?」
レリウスにちゅっと軽く口付けると、プシューと音がしたような気がして、ソファに崩れた。
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