【完結】 私の全てを狂わせた暴君

紬あおい

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32.自重する訳

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結婚式の後は、皇宮でパーティがあったのだが、レオン陛下は早々に寝室に私を連れて行った。
本来なら、侍女と念入りな湯浴みからの初夜なのだが、全て却下し、私と二人だけで過ごすと宣言した。

「レオン、これはありなの!?パーティ始まったばかりじゃない!」

「俺がルールだから!それにパーティは金の騎士団の奴らに飲ませてやればいいさ。皆、酒豪だからな。」

「あらま…それもそうね。ヘリオスが上機嫌だったし、たまにはいいかもね。」

「堅苦しいのは結婚式で充分だ。早くノエルといちゃいちゃしたくて。さあ、湯浴みだ!」

ウェディングドレスを脱ぐのに少し時間が掛かったが、レオン陛下と一緒に湯浴みをする。

「ノエル、洗いっこしよう!それが夢だったんだ!!」

拒否権はないようなので、真面目に髪と体を洗ってあげた。

「ここはご自分で!」

レオンのレオンは自分で洗ってもらった。
浴室で何かしたげな感じだが、のぼせそうなので、ベッドでね?とごまかした。
それ程、朝から疲れたのも事実だし、暴君のくせに察しがいいレオン陛下が好きだ。

「ノエル、膝においで。少し飲もう。」

私を膝に乗せ、頬にちゅっと口付けてから、ワインを飲む。

「はぁー、落ち着く。」

「お疲れ様でした。結婚式のレオン、とても素敵でしたよ!私の旦那様、カッコいい!」

「ノエルも綺麗だったよ。」

「夫婦になったんですね、私達…」

「そうだよ。妃というより俺の妻だ。大切にする。」

「今も充分大切にしていただいてます。これからは、一緒に幸せになりましょう。」

レオン陛下に口付けすると、幸せそうに笑う。
この人にいつもこんな顔をさせたいと心から思う。

「そろそろベッドに行こう。今日は疲れただろう?手を繋いで寝るだけで充分だ。」

「えっ…?」

「不満か?」

「いえ…珍しいなと思って…」

「ずっと一緒だからな。焦る必要はないし。ノエルをゆっくり休ませたいしな。」

「ありがとう。優しいのね、やっぱり。」

私は感動して泣きそうになった。
優しいだけでなく、気遣いも完璧なレオンに惚れ直す。
しかし、にやりと笑うレオン陛下はやっぱり暴君だった。

「だって、明日からひと月、離宮に籠るから、今夜はゆっくり寝て、体力付けといてもらわなきゃ。」

「へっ!?」

レオンのレオンは明日からの為に、今夜は自重してくれるらしいが、明日からひと月って私の体は大丈夫なのだろうか。
直前まで泣きそうだった私は、別の意味でまた泣きそうになった。
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