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41.挙式後の策略
しおりを挟む先に控え室に戻った私とクリストファーは、親族の退場を待っていた。
「クリストファー、リーチェ、おめでとう。良い式だったな。」
「リーチェ、やっぱりドレスが似合ってるわ。」
「「ありがとうございます!」」
披露パーティには出席しないミスリム皇帝陛下とビオレータ皇后陛下は、真っ先に控え室に入ってきた。
「しかし、クリストファーからの提案とは言え、本当に家族だけの式で良かったのか?」
陛下は少し寂しそうにクリストファーに話し掛けた。
「このまま私は、庶子で不遇の皇子だった存在を貫きたいと思います。
そうすれば、今までのように、私を利用して利益を得ようとする、帝国の不穏分子を炙り出すことが出来るでしょう。
もちろん、リーチェを危険な目に遭わせることなく。」
きっぱり言い切るクリストファー。
「もっと楽に生きなさい、クリストファー。
今まで私の気付かぬ所で、よくやってくれた。
これからは、リーチェとヴァーミリアン侯爵夫妻と、あたたかく面白い家庭を築きなさい。」
「そうよ、クリストファー。カリストもコンラートも居るわ。たまには頼ってちょうだいね?」
「はい。」
陛下と皇后陛下が帰ると、カリスト殿下とコンラート殿下が近寄ってきた。
「末っ子が先に結婚するなんてなぁ。カリスト殿下には、婚約者にしたい令嬢が居るとして、俺はどうしたらいいかな…」
コンラート殿下がぶつぶつ呟く。
「コンラート殿下にはお慕いする令嬢はいらっしゃらないのですか?」
「コンラートは面食いなんだよ、意外とシャイなくせに。」
カリスト殿下が笑う。
「捻くれると書いてシャイと読むのですねぇ…」
「ちょっ、リーチェ、また口から出てる!」
クリストファーが焦って私の口を塞ぐと、コンラート殿下は不満そうだ。
「ほんっとに、リーチェは阿呆だな。普通、思っても言わないぞ?弟の嫁だから許すけど、不敬罪だからな?」
「ぁい、すみません…」
「あははは、クリストファー、これは退屈しないな!」
「確かに!あはははっ!!」
カリスト殿下が大笑いすると、コンラート殿下も笑い出す。
その時、私は閃いた。
「コンラート殿下にぴったりの令嬢がいるかも!美しいけど、ちょっと思い込みが激しくて一途な人!!」
「リーチェ、まさか…」
クリストファーはピンと来たようだ。
「リーチェ、どこの令嬢だ?」
コンラート殿下も興味津々だ。
「ナディエ・アランカス公爵令嬢です!」
「あ…あの令嬢か…」
一瞬、コンラート殿下が頬を染めた。
(これは、イケるかもしれないわ。クリストファーに執着される位なら、コンラート殿下を押し付けちゃえば…ふふふ…)
「アランカス公爵家にも披露パーティの招待状を出してある筈なので、後で声を掛けてみましょう。」
私は、捻くれ皇子と勘違い令嬢は、結構お似合いなのでは?と楽しくなってきた。
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