平凡雑音日記。

赤屋カル

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乾き

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 乾燥した肌にどんだけ魔法の粉をかけても剥がれてしまう。
剥がれるというより,磁石。
魔法の粉はまるで私の肌と同じ極のように反発する。
ある人は言うのだ。
「魔法の粉には時間があるよ」
確かに,何時間も同じように綺麗さを保てない。
それは,私の肌から水分が減ったせいか。
それは,この部屋が徐々に暖かくなったせいか。
それは,私が老化していっているせいか。
それとも,私が新しいものを手に入れなくなったせいなのか。
多分,私が冬を受け付けなったから,部屋にこもって,水分を受け付けないせいだろう。
だけど,一つだけ言いたい。
私は,この魔法の粉をかけなくても「綺麗だね」って言ってもらえる人になりたい。
それが,心でも構わない。
それが顔なら,肌なら尚更いい。
だけど,世の中は理不尽で,肌の手入れには金も時間もかかってしまう。
貧困ならばこけていて,ダイエットとかしなくて良さそうだけど,その分栄養素が欠けているから,多分顔色は悪い。最近思うのだ。
「ダイエット」
と言う言葉。
達成感とか自己肯定感は高くなるが,行きすぎれば乾く。
肌もその歓声をやめ,血も歓声をやめ、乾く。やめるんじゃない,叫べないのだ。
無理なダイエットはするものではない。
無理に魔法の粉をかけなくてもいい。
だけど魔法の粉もダイエットも自分自身が手に入れたいと思うなら,仕方ない。

我慢は余計乾く。
知っているかい?
自分を大切にしなければ乾くどころか砕ける。

砕けたら戻せばいいらしいが,そんな簡単に戻せたら苦労はしない。
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