異世界でも男装標準装備~性別迷子とか普通だけど~

結城 朱煉

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一般常識を学ぼう

然るべき対応

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(貴族って…言ってしまえば、向こうの世界での政治家…
みたいなもんなんだね~)
「お前の考え方はよくわかった…
お前がそのような考えになっているという事は
教育した母親も同じ考えという事だという事も分かった
母親については、追って然るべき対応をさせてもらう」

娘がココまで考え方に偏りがある…と言う事は
これまで教育してきた…という母親も偏っている…
という事は、想像に難しくない
そう、彼の中で全ての事への結論は出揃っているのだ

「レミール…お前はルクセルの家名を剥奪
荷物をまとめて、早々に出て行くように」
「そ…そんなッ…
優しいお父様なら、そんな厳しい判断…この可憐な私には酷だと
そう英断なさってくれますよね…」

自分の予想以上の罰だったのだろう
レミールが慌てて、軽くしてもらえるようにと口を開く
彼にそんな懇願が届くかと言えば…

「可憐な人なら、冒険者の前をズカズカ歩くなどという事はしないだろう
金の心配でもしているのか?なら、安心すれば良い…」
「やはりお父様はお優しいのですね!」

彼の「安心すれば良い」という言葉にレミールは喜んだ
そう、母親のウソの証言を信じてくれた甘い人なのだ
そんな人が自分のような可憐な娘を追い出す…
などという事は出来ないと本当に思っていたのだ
金の心配がいらない…という事は貴族のままでいさせてくれるのだろう
つまりは、今まで通りだと思ったのだ

「ギルドで冒険者登録でもして、採集でも雑用でも何でもこなせば
問題なく生きていけるだろう」
「ぇ…」

しかし、予想外の言葉が続きレミールの思考は固まる
そう、お金の心配はいらない=自分で働けば食える…という
おおよそ彼女には思いつかない方向に流れて行ったのだから

「誰が冒険者登録を…?」
「お前に決まっているだろう」
「………無理です!私にそんな重労働を強いるのですか!?
そんなもの下々の者にやらせてば良いではありませんか!?」
(いや…家名剥奪された時点で、お前が言う下々の奴らにお前も入ってんだけど…)
「なら、今のお前にピッタリではないか
ルクセル家の名の無いお前は何処の者なのだ?」
「そんな…お父様…正気ですか!!?
こんな事をしてお母様が黙っているとでも!?」

話を聞いている限り、レミールの母もなかなかの者のように思えるが
全てを知った彼を凌駕するのか…と問われれば…

(…こういう頭良い奴って、こうする…と決まった時の
根回しとか手際とは、メッチャ良いと思うんだけど…)
「既に、お前の母の生家は他の件にて、不正があったため、家名を全員剥奪されておる
何処に頼るつもり…なのだろうな?」
「なっ…そ、そんな…」
(あぁ…そこが頼みの綱だったんだな…
最悪、切り離されてもそこに行けば、貴族ではいられる…
という考えも全てお見通しだった上に、対策までされてるっていう…)

圧倒的不利な状況を理解したのか
自分が貴族ではなく、それよりも下(レミール感覚)になる事になり
信じられない…という表情をしている

「今回は色々と手間をかけてしまって申訳ない
報酬は元の金額の倍出そう…あそこまで手間をかけるとは思っていなかった…」

お家騒動が一件落着し、彼は今回の依頼に関わった人の報酬を上げると伝えた
冒険者としては、普通にお金が多く貰えるのは助かるので、皆嬉しそうだ

「ふん!じゃあ、アンタの報酬から、慰謝料と治療費払いなさいよ!
アンタのせいでケガさせられたんだから
これから一生私の世話をしなさいよ、アンタんとこの親に会って
話つけてやるんだから!」

自分は追い出されるのに、周りは報酬を貰うという事に納得がいかないのだろう
腹いせのように、ユウキに突っかかってくる

「(いや、それ絶対アンタの元お父様許さないだろ…)
残念だけど、生憎僕に親はいなくてね?
だいたい冒険者の体験する気なんだったら、ケガの覚悟くらいしなよね?
てゆーか、ケガしたくないんだったら、大人しく守られてなよ」
「あぁ~、親がいないから常識ないのね!
貴族にケガさせたなんて、許される事じゃないって教育されてないのね!」
「多分、ソレ、アンタだけの教育じゃないかな?
そもそも、もう貴族じゃないんだから、いくらケガしても問題ない…
ってゆう風にしか聞こえないけどぉ?」

レミールを止めに入ろうと動いた元父親をグラスタが止める
放っておいても問題ない…という事だろう
実際に問題などないのだ
ユウキが恐れていたのは、状況のよく分からなかった貴族の事
しかし、それは先程の説明で分かったし
今の彼女はその貴族ですら無くなった
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