異世界でも男装標準装備~性別迷子とか普通だけど~

結城 朱煉

文字の大きさ
173 / 357
一般常識を学ぼう

洞窟の報告

しおりを挟む
「(ちょっと待てよ…この話を続けていくと、金塊の話にあるよな…
 シーヴァ達の反応を見るに、ココでも金は良い物なんだろう
 そんな話をこんな人通りの多い所でして、もし聞いていた奴がそこに向かったら?
 …間違い無く、あそこの物言わぬ者が増えるよね…)
 その話の前に、人が少ない所…個室なんてものはないですか…?」

ユウキの言葉にアリアは目を細める
思っている以上に、大きい物を持って来たのだと…
危険な個所…という、簡単な物ではないのだと…

「個室は、もちろんあるさ
 そこへ案内しよう」

アリアの案内で、ギルドの3階にやって来た
以前と変わりなく、簡易宿泊施設が並んでいる
この階にある一番奥の部屋がギルド長の部屋
アリアは、その部屋の廊下を挟んで向かい側の扉を開ける

「ココは、応接室さ
 大事な話はココでされるから、音漏れなんて気にしなくても大丈夫
 さぁ、座って続きを聞かせておくれ」

案内されたのは、とてもシンプルな部屋だった
壁は木製、室内にある唯一の窓からは、日の光が差し込んで明るい
部屋の雰囲気に合わせてだろう
向かい合う長椅子もその間にあるテーブルも木製だ
まぁ、この世界で木製が主流なので当たり前かもしれないが

(応接室…という割には、シンプルというか、必要な物しかないよな…)

それは、前の世界での応接室を基準にしたら…だが
この世界がどういう基準なのかを知らないユウキには
前の世界が基準になってしまうのは仕方がない事だ

(応接室って言うよりも…ただのフツーの部屋だな)

もちろん、キョウヤの基準も前の世界である
一方、この世界の住人であるシーヴァとミーシャは
特に何も言わずに座っている
やはり、この世界ではコレが普通なのか…
とりあえず、ユウキもキョウヤも2席につく

「ご配慮、ありがとうございます」

シーヴァはお礼を言い、目を閉じ一呼吸置く
きっと、あの光景を思い出しているのだろう

「洞窟に入り落ちた先は円状の広々とした所でした
 そこには、俺達のように幻術にかかって命を落とされた方が数名いました…」

シーヴァの言葉に、皆表情を曇らせる
今まであの洞窟に行って無事でいた者はいないのだろう
いたら、ギルドに報告しているか
そこにあった物で大きく儲ける事が出来るだろう
それ程の物があったのだ

「そこから横穴が続いていて
 その横穴の向こうには…
 金の採掘が出来る場所がありました」
「なんだって!!?」

アリアは驚きのあまり立ち上がる
その反応にユウキとキョウヤは驚く
ちなみに、シーヴァとミーシャはその反応が当然…
というように、驚いている素振りは無い

「しかも、その量はとても多く…
 そうですね…かなりの熟練の採掘師が一心不乱に作業をする事で
 取り尽せるレベル…」
「そんな大量の金がこの地にあったのかい…
 しかし…それなら、入り口の幻術も説明がいくわけだね」

落ち着きを取り戻したアリアは、再び座りなおす
ユウキからしたら、シーヴァの説明で金の採掘場がどれほどの規模か
全然想像がつかない
それはキョウヤも一緒で、首を傾げている
自分でその規模を見ていなければ、同じく首を傾げていただろう

「せっかくある物を使わないのも無駄になってしまいます…
 しかし、そこに辿り着くには、大きな危険があります」
「そして、そこに眠る者も何とかしてやらないとだね…」

アリアの言葉に頷く
どれだけの月日、あの場所にあったか分からない
肉親がいるのか、その肉親すらいないのか…
そういう事を調べるのはギルドか…
それとも、ラグーンという街規模を統治している人なのか…

「分かったわ
 この事に関してはギルド長に報告しておくよ」
「お願いします」

シーヴァがお礼を言い、ミーシャとユウキはペコリと頭を下げる

「それでは、失礼します」

一礼して室内から退出する
シーヴァは気が抜けたのか、「ふぅ」とため息を吐いた
しおりを挟む
感想 88

あなたにおすすめの小説

若返ったオバさんは異世界でもうどん職人になりました

mabu
ファンタジー
聖女召喚に巻き込まれた普通のオバさんが無能なスキルと判断され追放されるが国から貰ったお金と隠されたスキルでお店を開き気ままにのんびりお気楽生活をしていくお話。 なるべく1日1話進めていたのですが仕事で不規則な時間になったり投稿も不規則になり週1や月1になるかもしれません。 不定期投稿になりますが宜しくお願いします🙇 感想、ご指摘もありがとうございます。 なるべく修正など対応していきたいと思っていますが皆様の広い心でスルーして頂きたくお願い致します。 読み進めて不快になる場合は履歴削除をして頂けると有り難いです。 お返事は何方様に対しても控えさせて頂きますのでご了承下さいます様、お願い致します。

異世界へ誤召喚されちゃいました 女神の加護でほのぼのスローライフ送ります

モーリー
ファンタジー
⭐︎第4回次世代ファンタジーカップ16位⭐︎ 飛行機事故で両親が他界してしまい、社会人の長男、高校生の長女、幼稚園児の次女で生きることになった御剣家。 保険金目当てで寄ってくる奴らに嫌気がさしながらも、3人で支え合いながら生活を送る日々。 そんな矢先に、3人揃って異世界に召喚されてしまった。 召喚特典として女神たちが加護やチート能力を与え、異世界でも生き抜けるようにしてくれた。 強制的に放り込まれた異世界。 知らない土地、知らない人、知らない世界。 不安をはねのけながら、時に怖い目に遭いながら、3人で異世界を生き抜き、平穏なスローライフを送る。 そんなほのぼのとした物語。

辺境貴族ののんびり三男は魔道具作って自由に暮らします

雪月夜狐
ファンタジー
書籍化決定しました! (書籍化にあわせて、タイトルが変更になりました。旧題は『辺境伯家ののんびり発明家 ~異世界でマイペースに魔道具開発を楽しむ日々~』です) 壮年まで生きた前世の記憶を持ちながら、気がつくと辺境伯家の三男坊として5歳の姿で異世界に転生していたエルヴィン。彼はもともと物作りが大好きな性格で、前世の知識とこの世界の魔道具技術を組み合わせて、次々とユニークな発明を生み出していく。 辺境の地で、家族や使用人たちに役立つ便利な道具や、妹のための可愛いおもちゃ、さらには人々の生活を豊かにする新しい魔道具を作り上げていくエルヴィン。やがてその才能は周囲の人々にも認められ、彼は王都や商会での取引を通じて新しい人々と出会い、仲間とともに成長していく。 しかし、彼の心にはただの「発明家」以上の夢があった。この世界で、誰も見たことがないような道具を作り、貴族としての責任を果たしながら、人々に笑顔と便利さを届けたい——そんな野望が、彼を新たな冒険へと誘う。

五十一歳、森の中で家族を作る ~異世界で始める職人ライフ~

よっしぃ
ファンタジー
【ホットランキング1位達成!皆さまのおかげです】 多くの応援、本当にありがとうございます! 職人一筋、五十一歳――現場に出て働き続けた工務店の親方・昭雄(アキオ)は、作業中の地震に巻き込まれ、目覚めたらそこは見知らぬ森の中だった。 持ち物は、現場仕事で鍛えた知恵と経験、そして人や自然を不思議と「調和」させる力だけ。 偶然助けたのは、戦火に追われた五人の子供たち。 「この子たちを見捨てられるか」――そうして始まった、ゼロからの異世界スローライフ。 草木で屋根を組み、石でかまどを作り、土器を焼く。やがて薬師のエルフや、獣人の少女、訳ありの元王女たちも仲間に加わり、アキオの暮らしは「町」と呼べるほどに広がっていく。 頼れる父であり、愛される夫であり、誰かのために動ける男―― 年齢なんて関係ない。 五十路の職人が“家族”と共に未来を切り拓く、愛と癒しの異世界共同体ファンタジー!

10歳で記憶喪失になったけど、チート従魔たちと異世界ライフを楽しみます(リメイク版)

犬社護
ファンタジー
10歳の咲耶(さや)は家族とのキャンプ旅行で就寝中、豪雨の影響で発生した土石流に巻き込まれてしまう。 意識が浮上して目覚めると、そこは森の中。 彼女は10歳の見知らぬ少女となっており、その子の記憶も喪失していたことで、自分が異世界に転生していることにも気づかず、何故深い森の中にいるのかもわからないまま途方に暮れてしまう。 そんな状況の中、森で知り合った冒険者ベイツと霊鳥ルウリと出会ったことで、彼女は徐々に自分の置かれている状況を把握していく。持ち前の明るくてのほほんとしたマイペースな性格もあって、咲耶は前世の知識を駆使して、徐々に異世界にも慣れていくのだが、そんな彼女に転機が訪れる。それ以降、これまで不明だった咲耶自身の力も解放され、様々な人々や精霊、魔物たちと出会い愛されていく。 これは、ちょっぴり天然な《咲耶》とチート従魔たちとのまったり異世界物語。 ○○○ 旧版を基に再編集しています。 第二章(16話付近)以降、完全オリジナルとなります。 旧版に関しては、8月1日に削除予定なのでご注意ください。 この作品は、ノベルアップ+にも投稿しています。

家族転生 ~父、勇者 母、大魔導師 兄、宰相 姉、公爵夫人 弟、S級暗殺者 妹、宮廷薬師 ……俺、門番~

北条新九郎
ファンタジー
 三好家は一家揃って全滅し、そして一家揃って異世界転生を果たしていた。  父は勇者として、母は大魔導師として異世界で名声を博し、現地人の期待に応えて魔王討伐に旅立つ。またその子供たちも兄は宰相、姉は公爵夫人、弟はS級暗殺者、妹は宮廷薬師として異世界を謳歌していた。  ただ、三好家第三子の神太郎だけは異世界において冴えない立場だった。  彼の職業は………………ただの門番である。  そして、そんな彼の目的はスローライフを送りつつ、異世界ハーレムを作ることだった。  週二回更新になります。お気に入り・感想、宜しくお願いします。

本の知識で、らくらく異世界生活? 〜チート過ぎて、逆にヤバい……けど、とっても役に立つ!〜

あーもんど
ファンタジー
異世界でも、本を読みたい! ミレイのそんな願いにより、生まれた“あらゆる文書を閲覧出来るタブレット” ミレイとしては、『小説や漫画が読めればいい』くらいの感覚だったが、思ったよりチートみたいで? 異世界で知り合った仲間達の窮地を救うキッカケになったり、敵の情報が筒抜けになったりと大変優秀。 チートすぎるがゆえの弊害も多少あるものの、それを鑑みても一家に一台はほしい性能だ。 「────さてと、今日は何を読もうかな」 これはマイペースな主人公ミレイが、タブレット片手に異世界の暮らしを謳歌するお話。 ◆小説家になろう様でも、公開中◆ ◆恋愛要素は、ありません◆

【運命鑑定】で拾った訳あり美少女たち、SSS級に覚醒させたら俺への好感度がカンスト!? ~追放軍師、最強パーティ(全員嫁候補)と甘々ライフ~

月城 友麻
ファンタジー
『お前みたいな無能、最初から要らなかった』 恋人に裏切られ、仲間に陥れられ、家族に見捨てられた。 戦闘力ゼロの鑑定士レオンは、ある日全てを失った――――。 だが、絶望の底で覚醒したのは――未来が視える神スキル【運命鑑定】 導かれるまま向かった路地裏で出会ったのは、世界に見捨てられた四人の少女たち。 「……あんたも、どうせ私を利用するんでしょ」 「誰も本当の私なんて見てくれない」 「私の力は……人を傷つけるだけ」 「ボクは、誰かの『商品』なんかじゃない」 傷だらけで、誰にも才能を認められず、絶望していた彼女たち。 しかしレオンの【運命鑑定】は見抜いていた。 ――彼女たちの潜在能力は、全員SSS級。 「君たちを、大陸最強にプロデュースする」 「「「「……はぁ!?」」」」 落ちこぼれ軍師と、訳あり美少女たちの逆転劇が始まる。 俺を捨てた奴らが土下座してきても――もう遅い。 ◆爽快ざまぁ×美少女育成×成り上がりファンタジー、ここに開幕!

処理中です...