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一般常識を学ぼう

食材の名前

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「風魔法発動」

昨日と同じように風魔法でキョウヤの体を持ち上げ、ベッドの上に落とす
すると、昨日と同じようにキョウヤは飛び起きた

「ホント、起こし方荒いって!!!」
「引きずり込まれるよりマシだから」
「俺はマシじゃねぇよ!!!」
「コレが嫌なら、自力で起きてよねぇ~」
「…」

確かに、自力で起きれば、こんな起こされ方をされないのも事実
しかし、キョウヤの事情を知っていれば、自力で起きる事が難しいのも事実
だが、普通に起こせばベッドに引きずり込まれてしまうのも事実
キョウヤは、これ以上反論出来ず、諦め着替え始めたので
ユウキはさっさと部屋から退室する

(今日の朝食でキノコ使って…残り2個なんだよねぇ~
 キノコの調達場所は分かってるし…これも補充しておこう)

インベントリの中に2つしか残っていないキノコを見て
補充する物のリストに入れるユウキ
そんな事を考えている間に、キョウヤも部屋から出てきて
朝食の時間が始まった

「キョウヤ、とりあえず、1つ補充しておきたい物が出来た」
「ん?」
「キノコが減ってきたから、キノコも補充しておきたい」
「あぁ…ずっと野菜=キノコだったもんなぁ
確か、化けキノコのドロップだっけ…?」
「そうそう、まぁ、ドロップ以外に採集出来るかは知らないけど…」
「普通なら、採集とか出来そうだけど…」
「まぁ、ココではどうか知らないけどね」

向こうの世界なら、基本的に食べるものは畑とかで採れるものだ
間違っても魔獣として現れる事は無い
だが、ココでは魔獣から食べる物が採れるのだ
逆に普通に採れる物では無い事もあり得るだろう…
魔獣がドロップするしか入手方法の無い食べ物もあってオカシクはない
そんな話をしながら朝食を終え、食器を片付けると2人はギルドに向かう
ユウキにとっては、数日で慣れ親しんだ道…
キョウヤにとっては3回目の道…

「てか…野菜って分かるかな…」
「…」

ふとユウキの呟いた言葉に、キョウヤは返す言葉が無かった
ナースやピーマのように、向こうの世界に近い名前をしている物なら分かるだろう…
まぁ、同じ形状の物なのかは分からないが…
鑑定して、名前を見れば何とかなるだろうが…
結構ガッツリ未知の世界に飛び込む感じになりそうだ

(まぁ、この世界自体が、ガッツリ未知の世界なんだけどね…)

そんな感じで、2人は少しの不安を抱えつつ、ギルドに入って行く
いつも通りと言うべきか…この場所、9時くらいには人がほとんどいない
基本的に10時からが活動時間なのだから、当然と言えば当然である
人がいないので、掲示板までの道のりも楽だし、カウンターまでも楽に行けて
良い事ばかりではあるが…

「えーっと…採集系の依頼は…」

この時間でも、依頼は大量に置いてある
依頼する側は早いうちに頼むのか…それとも前日から依頼しているのか…

「ピーマの採集100個…か…」
「こっちにも、ナースの採集80個があるぞ…あとは、リリンギ50個…」
「マート70個…リウ80個…キャベナ100個…レレナ40個…」
「まだあるな…ハク80個…ん?金鉱石10個…?」
「キョウヤ、それは鉱石だから…食べれないから」
「分かってる!が…金鉱石とかなら分かりやすいが…
この中に食べ物以外の依頼が混ざってて、名前も分かりにくかったら、どう判断すれば…」

依頼の紙には、わざわざ食べ物…なんて書いていない
勿論、ココに住んでいる人からすれば、名前を見ただけで何か…は分かるので問題ないが
2人は見ただけでは分からないというのが、現状だ
実際名前だけ見て、確実に野菜だと分かるのは、こないだあがった『ナース』と『ピーマ』
その2つくらいだけだったりする

「それは、依頼主見れば良いんじゃね?」

そう言って、ユウキは依頼の紙の下側を指さす
依頼は誰かが頼んだ物だから、誰が頼んだか記入されている

「えっと…金鉱石はラグーン工房だな…」
「で、ナースやピーマの依頼は、まんぷく亭とか屋台シャオ…とかだから
まぁ、工房とかそういう系じゃなかったら、食べ物の可能性高いかも」
「なるほどな…」
「で…さっきの物は依頼主みる感じ食べ物っぽいから…
あの辺は受けるとして…依頼8件か…10件までしか受けれないから…
あといけて2件だな…」
「いや、お前、簡単に2件って言うけど、結構1つ1つ量多いぞ
ピーマとキャベナの依頼受けたら200個になるんだけど…」
「…まぁ、僕が本気出すから大丈夫だよ」
「はぁ?意味分からねぇ…てこないだは、本気じゃなかったって事か!!?」
「…まぁな…」
「ふざけんなぁ~~~!!!!」

キョウヤの叫び声に、受付の人がビックリして、2人に視線を向ける
しかし、この2人だと分かると、何やら納得したようだった

「キョウヤはスキルを軽く見過ぎ…ちゃんと、知っとかないと勿体ないよ」
「…(くそぉ…確かにスキル鑑定してなかったからな…言い返せねぇ…)」
「まぁでも、確かに結構な量になるから…依頼としては8件だけにしといて
他の物も採って来て…後で渡すのもアリだな」

黙っているキョウヤを置いて、ユウキはメモ帳を取り出すと
食べ物の名前と思われる物を、どんどんメモしていく

(チーゴ…ナーバ…モモリ…くらいか…
確か、食べられる物は多いけど、まだ知られていない物も多いんだったよな…
他にも色々あるだろうな…うん…あと、魚と卵欲しいな…)

メモし終わると、ユウキはメモ帳をしまい、依頼を手に取る
ちなみに、今日の依頼は全てIランクだ
バトル要素としては、キノコゲットのための化けキノコとのバトルくらいだ
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