異世界転入生

結城 朱煉

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この世界の普通を学ぼう

道連れ

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「いや、テンション上がったからって…」
「心配しなくても、そろそろ帰ってくるよ」

ディールの言ったとおり、すぐにルイが帰ってきた
また窓をすり抜けて室内に入ってくる

「まだまだ大雨ねぇ~
でも、明日にはやみそうね~…ユウ、明日はきっと学校あるわよ」
「え、そうなの?…って、そうじゃなくて!!!」

何が何だか分からないユウは、もう何から聞いて良いのか分からなくなった
ついでに、上手く説明も出来なくなった

「あら、ユウも行きたかったのね~」
「え?」
「あぁ、初めてだから、気になるよな~」
「ちょ…」
「それじゃ、行くわよ!」
「えぇ!!?何で!?僕、そんなこと一言も!!!!」

ルイに引っ張られ、ユウは窓のすぐ前に立たされる
そして、まずルイが窓をすり抜け外に出る
外からユウは引っ張り出す

「溺れる!!死ぬ!!!」
「何言ってんのよ」
「へ?…大丈夫…?」

ペタンと座り周りを見る
空気の膜がユウとルイの周りを覆っている
大きな空気の泡にすっぽり入っていた

「さ、行くわよ~」

ルイのその声を合図に、空気の泡は上へと上がっていく

「うわぁ~」

綺麗に透き通った水
木も家も道も…全てが水の中
まるで湖や海の中に街があるみたいで、なんとも幻想的な風景だった

(こんな光景が見れるなんて…思わなかった)

向こうの世界で、こんな風景を見ようとすれば、確実に死んでいるだろう
家も跡形もなく流されて、寝ている自分達も濁流に流される

「ココの水って綺麗なんだね」
「そうよ、湖や海の中にいるみたいでしょう?」
「うん…何で濁らないの?」
「それは…この世界の雨と土地の特徴とでも言っておこうかしら」
「…つまり、分からないんだ」

ルイはユウの一言にグッと詰まる
何しろルイ達にしてみれば、これが当たり前なのだ
向こうの世界へ行き、ニュースで濁流を見た時は大変驚いた事を覚えている
雨が降れば、川の水はいとも簡単に濁ってしまう…そんなこと、ココにいれば考えられない事だった

「そろそろ水の上よ」

チャポン

という音をたて、水の上に出た

ザアアアアアァァァァァァー!!

「わぁ…まだ凄い降ってるよ」
「そうね~、でも、向こうの空に雲の切れ間があるでしょ?
だから、明日にはやんでいるわ」
「ぇーっと…」

ユウは、一生懸命ルイの言う向こうを見ようとするが、壁のような雨で周りは真っ白にしか見えない

「あ、忘れてたわ…千里眼」

ルイがそう言うと、急に白い壁が薄くなり遠いところまで見えるようになる
遠い空に雲の切れ間が見えた
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