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4.悔恨
しおりを挟むアルベルトは私が孤児院へレースを持って行った後、私がいない時にわざわざお金を徴収しに行っていたんだ……!!
「シスター…。ごめんなさい、私今まで気付かなくって…。今までいくらくらいその男に渡したか分かりますか?今手持ちは少ないけれど返します!」
急いでポケットに入れてある財布を取り出そうとする。
が、あるはずの財布がポケットの中に無い。
あの時だ…!!
心当たりがあった。
去り際に、アルベルトに足をかけられ抱き止められた時…あの時に盗られたに違いない。
証拠は無いが確信がある。
信じられない、腐っている。
「エリス様、今までのお金は結構です。私達もエリス様に確認しなかった責任があります。子ども達の目の前で金を払えと言われて…子ども達は喜んで受け取った後だったので子ども達から取り上げるのも気が引けて…言われるがままに渡してしまったのです。エリス様と一緒にいる所もたくさん見たので…」
きっと、シスターが断れないように子どもがいる時を狙って行ったのだろう。
孤児院へ行くのにも着いて来てくれ、私のする行動に賛同してくれて優しい人だと思っていたけれど、それも私と仲が良い所を見せつける為だけの行動だったのだろう。
「すみません…私のせいで皆さんに迷惑を…。これは勿論お代なんていりません」
そう言って、持ってきたレースを入れた箱をシスターに半ば無理やり渡して逃げるようにしてその場を去ろうとすると、
「あっ!エリスお姉ちゃんだー!!」
「エリスお姉ちゃん!!この間は可愛いレースのお花ありがとうっ!」
「また持ってきてくれる…?」
授業が終わったのか、部屋から出てきた子ども達が駆け寄ってくる。
その純粋な目に思わず涙が出そうになる。
「勿論、また持って来るからね!」
そう言って涙を堪えて孤児院を後にする。
悔しい。悔しい。悔しい。
勿論、断れないシスター達を騙して金を巻き上げたアルベルトにも腹が立つが、何よりそんな男の事を一時でも好きだった自分に、あの男の本性を見抜けた無かった自分に1番腹が立つ。
今からアルベルトの元へ行って問い詰めて謝罪させ償わせるのが正解なのかもしれない。
でも証拠も無く、しらばっくれるのは目に見えている。
泣き寝入りになるかもしれないが、正直もう関わりたく無い。2度と顔も見たくない。
悔しいが、この事は高い授業料だったと思って忘れる事が1番だろう。
しかし…。
アルベルトはフルールさんの事を運命の人だと言っていた。
もしかしたらフルールさんに迷惑をかけてしまうかもしれない。
「フルールさんに伝えないと」
これ以上誰にも迷惑をかけたく無いとフルールさんのお店フリージアへ向かう。
ここで、つい先ほど2度と会いたくないと思ったあの男に数時間ぶりに会う事になるなんて、今日は何て厄日なんだろうとつくづく思う事になるのだった。
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