ワタシはユルサナイ 

keima

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ユルサナイ ワタシはユルサナイ。 

ワタシはだいすきなヒトたちにうらぎられた。 

あの日、ワタシはおとうとといっしょにあそんでいたら、だいすきなヒトになまえを呼ばれたから、そのヒトのもとに近づいていった。 
けれど……あのヒトはワタシたちをうらぎった。

ついていったがために、ワタシとおとうとはひどい目にあったの。 

おとうとはおとなしい性格だからあまり気にしていないけれど、ワタシはユルサナイ。 


ゼッタイ、ユルシテナルモノカ……
















「ミロン~、ミロンちゃ~ん!!どこにおるの~?」

「どこに隠れたのかしら……」


「あっ、ムサシ。君のお姉さんはどこに行ったんだい?」









「……………な~う」


「ムサシでもわからないかあ~。」

「まったく……………………シャンプー終わってすぐ逃げるなくてもいいじゃないか。」

「ネコは水が嫌いですからね。ましてやミロンはシャンプー嫌いだから。ねぇ、ムサシ。」


「な~あ………」

飼い主の奥さんに抱っこされ上機嫌なムサシはリビングのドアからこちらをにらみつける姉ミロンの姿を見つけ固まってしまう。 



………アンタ、なにママに抱っこされてんのよ。 
ぬけがけはユルサナイんだからね。


「…………な、な~う(ゴメンナサイ)。」



「……ミャウ(わかればよろしい)。」
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