森崎先輩

Hizikin0nim0n0

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『たまには飲みに行くか?』

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あの日。
先輩は私を飲みに誘ってくれた。
小さな居酒屋。
先輩の行きつけだから店長さんが気さくに話しかけてくれる。
店長『お嬢ちゃん、何にする?』
私『先輩どうします?』
先輩『そうだなぁ…やっぱビールかな!』
私『じゃあ私もビールでお願いします!』
店長『はいよ!』
ビール片手に会社での愚痴や悩みを気が済むまで聞いてもらった。
気付けば、時間は午後11時近く。
隣を見ると先輩は酔い潰れている。
店長『男なのに情けねぇ…すまねぇお嬢ちゃん…送ってやってくれねぇか…?』
私『はい…!先輩は私が送り届ますので…!』
店長『すまねぇな。気を付けてな!』
勘定は私が気付かない間に済ませてくれていたらしい。
さりげないこの優しさが先輩のいい所なんだよなと私はふと思う。
店の前でタクシーを拾う。
今日は運がいい。
いつもこの辺じゃ捕まらないのに。
車中で先輩の寝顔を見てると案外可愛いなぁと思ってしまう。
先輩『あれ?タクシー??』
先輩は目を覚ました。
私『あ、もうすぐ着きますよ…!』
先輩『俺酔い潰れたんだっけ?あの店で…』
私『はい…店長さんが家まで送ってくれないかって…!』
先輩『ごめんな。迷惑かけちゃって…これぐらいなら1人で帰れるのに…』
私『何言ってるんですか…!!こんな千鳥足でどう帰るんです?心配ですから家まで送らせてくだいっ!』
先輩『そ、そっか…じゃあ頼む…』
先輩の家の前に着いた。
タクシーから先輩を抱えてマンションに入る。
エレベーターに乗って3階へ。
先輩は301号室に住んでいる。
先輩に鍵を渡され鍵を開ける。
中は暗いので灯りをつけて、寝室を探す。
そっと先輩を寝かせて立ち去ろうとしたその時。
先輩『好きだ…』
突然の先輩からの告白に私の頭は真っ白だった。
先輩は仕事が出来て優しいエリート上司。
てっきり奥さんがいると思ってた。
先輩がそっと私を抱きしめる。
実を言うと私は先輩に好意を寄せていたのかもしれない。
この状況に喜んでる自分がいる。
先輩が私の髪をそっと撫でて優しいキスをする。
私は抵抗しない。
むしろ受け入れている。
長くて甘いキスに変わる。
シャツに手をかけるお互いの手が触れ合う。
吐息混じりのキスになる。
先輩『もう我慢出来ない』
これが私の記憶に残ってる最後の台詞だ。
昨日飲みすぎたせいでで頭が痛い。
今日が休日で良かったとつくづく思う。
先輩は横にはもう居ない。
台所で何かを作ってる。
先輩『あ、起こしちゃった?』
私『いえ!美味しそうな音がしてるなぁって!』
先輩『大したものじゃないけど良かったら…』
先輩は私の分の朝食も作ってくれたみたい。
ご飯に卵焼きにお味噌汁。
家庭的な和風の朝食だ。
私『いただきま~す!!』
どれを食べても美味しい。
私『先輩料理上手ですね…!!』
褒めてるのに先輩は嬉しそうじゃない。
私『体調悪いんですか??』
先輩『いや…昨日のこと…悪いなって…』
私『え??』
先輩『いや…こんなことになっちゃって…』
私『ビックリしました…でも、私、嬉しかったですよ?』
先輩『そうなの?俺てっきり無理やりだったと…』
私『そんなことないですよ…!ほんとに嬉しかったです…!!』
先輩『じゃあ付き合ってくれるってこと?』
私『こんな私で良ければもちろん…!』
先輩『え!いいの?君のことずっと好きだったんだよ…俺。』
私『これからも末永く宜しくお願いしますね!先輩!』
先輩『こんな俺だけど宜しくね!』

初めて見た先輩のあんな顔。
願わくばもう一度見たいと思ってしまった私。
あの日。
先輩との恋は始まった。
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