独身貴族の異世界転生~ゲームの能力を引き継いで俺TUEEEチート生活

髙龍

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第三百七十九話

今年も魔法競技祭の季節がやってきた。

クロードはどういった魔法を披露すればいいのか悩んでいた。

昨年は花火を魔法で再現したが今年も同じ魔法で挑むのは芸がなさすぎる。

考えていても仕方ないと演習場に向かうと皆も同じことを考えるのか演習場は練習する生徒でいっぱいだった。

皆の練習する姿を眺めて考えてみることにした。

風魔法で強風を起こす者、火魔法で一面を火の海に変えようとしている者など多種多様な魔法が飛び交っている。

そこに監督のためだろうかレイシャ先生が顔を出す。

「クロード君。こんなところでボーっとしてどうしたのかしら?」

「魔法競技祭でどういった魔法を使おうか悩んでいまして」

「昨年の魔法は見事だったわね。期待している人も多いけど自由にやったらいいのよ」

「その自由にってのが難しいんですけどね」

「やっぱり戦闘向けの魔法を披露する生徒が圧倒的に多いわね。でも昨年のクロード君の魔法の使い方を見て技術的な方向に視野を広げている子もいるわ」

「どうするかもう少し考えてみます」

「まだ時間はあるから焦らずにね」

それだけ言うとレイシャ先生は演習場全体を見まわせる場所に移動していった。



何とか案をまとめたクロードは転移魔法で砂漠地帯にとやってきていた。

ここでならどれだけ魔法を使っても周囲に影響はない。

まずは氷の像を作ってみる。

目指すのは一流の芸術家が作ったと思わせるような像だ。

これが意外と難しく何度もチャレンジするが少しの加減で折れたり削りすぎたりしてしまう。

また時間がかかれば砂漠の熱でどんどん溶けていってしまうためそれを防ぐために周辺の温度を下げるのにも魔法の制御を割いているのでそれがますます氷像作成の難易度を引き上げている。

クロードは放課後になると砂漠地帯にやってきて寝なければならない時間ギリギリまで氷像作成を続けた。

氷像作成はクロードの魔法制御術を飛躍的に高めるのに一役買ったのである。

普段、攻撃魔法はただ相手を倒せればよいと制御がおろそかになりがちだが必要最低限の魔力で倒せるようになれば継戦能力があがるのは間違いない。

慣れてきて1つ作れるようになると2つ同時に氷像を作成する。

それが出来るようになればまた1つ増やし最終的には10個同時に作れるようになっていた。

満足のいく結果を出せたところで次の段階に進む。

氷像に光を乱反射させて美しく見えるようにライトアップする。

より美しく見せるためにはどうしたらいいのか試行錯誤を繰り返して最適解を導き出してゆく。

最後は炎の龍を作り出し氷像の間を動かしてゆく。

炎の龍の熱で氷像は全て溶けて消えてゆく。

全ての工程が完成したのは魔法競技祭の開催1日前だった。

ギリギリではあるが無事に完成を見てほっとするクロードなのであった。
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