自動人生装置付き人間

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NBAのスターになる自動人生装置

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自動人生装置付き人間
NBAのスターになる自動人生装置

21XX年、車の自動運転装置はおろか生まれてくる人間の赤ちゃんにまで自動人生装置というものを付けられる時代になった。
政治家は大金を積み自分の赤ちゃんに内閣総理大臣になる自動人生装置を付けるのが主流に。
ある日東京の某病院で、その日も例によって政治家の赤ちゃんが産まれようとしていた。
その政治家はNBA狂いのため、主流である内閣総理大臣などの機能は望まずに、NBAのスターになるという自動人生装置を産まれてくる自分の子に装備させた。
そして時は流れその子は中学生になっていた。来る日も来る日もバスケの練習に明け暮れ、テストは0点の嵐だった。
父は彼に言った。「もっと勉強しなさい。」
彼は父に返した。「オレだって勉強したいんだ。でも体が勝手に動いてどうしてもバスケの練習をしてしまうんだ。何でこんな機能を付けたんだよ?全部親父のせいじゃないか!」
部活は当然バスケ部で、都内一と称されるほどの実力を有していた。
バスケコートのある公園にも通い詰めて毎日夜遅くまで練習した。
当然都内で夜遅くなると不良に絡まれる事も度々あった。
だが相手の放つパンチは彼の顔や体に当たる事は無い。いつも空振りだ。
NBAのスターになる自動人生装置の機能が抑止してしまうのだ。
そんな日々に彼自身は嫌気がさしていた。
自殺を試みた事も何度もあった。
首を吊ろうにもロープが勝手に切れた。
トラックにわざと轢かれようとしても20mくらい手前のところに来ると決まってトラックの方が爆発してしまう。
自動人生装置のせいで自殺する事すら許されないのだ。
その後高校へと進むと一年の時からキャプテン、所属するチームの全国制覇は当たり前という状態でチームを3年連続日本一に導いた。
高校卒業後はスカウトでNBAに入る事が決まっていた。
NBAに入ると瞬く間にスター選手になった。
だがその時既に彼はバスケなんて嫌いになっていた。
彼は人生そのものが嫌で嫌で仕方がなかった。
ふと中学生の時に自殺をしようとしてことごとく失敗に終わった事を思い出した。
道路で走ってくるトレーラーに飛び込んでみた。目を瞑った。もうそろそろトレーラー爆発する頃かな?
トレーラーは爆発しなかった。
彼ははねられて死んでしまった。

そうか、オレの自動人生装置はNBAのスターになるところまでだったからだ。これでやっと死ねる、とトレーラーにはね飛ばされながら思った。
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