意地っ張りな俺とヘタレなあいつ

ちとせ。

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現在編② 融和

Side Story 13 - Boy Loves Boy

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幸に出会い、幸を失う夏を、俺は三度繰り返した。

一度目の出会いは偶然だった。
二度目の出会いは運命だと思った。
三度目の出会いは俺にとっては必然だった。

そして四度目の出会いは……


俺の肩に寄りかかって眠る幸に、心の中で語りかける。



幸は二年前のあの夏、夜の街で出会ったのが初めてだと思ってるだろうけど、本当は違うんだ。

幸はすっかり忘れちゃってるけど、三年前の夏、幸は俺に出会ってる。俺が高三だったから、幸が高二ときだ。あのとき俺は、泣きじゃくる幸の笑顔をいつか見てみたいと思った。幸を笑顔にするのは俺だったらいいのにって思った。きっとそれが俺の恋のはじまり。

実はその前から俺、幸のことを遠くから見てたんだ。煌と瑠偉にはお前はストーカーかって揶揄われてたけど、ほんとそんなんじゃなくて。遠くから幸を見てるだけで、ほんとそれだけでよかったんだ。あの頃の俺にとって幸はすごく眩しくて、大切にしたい宝物とか、憧れとか、そういう存在で。だから話しかけるつもりなんてなかったし、ましてや恋に落ちるなんて思ってもなかった。

幸が初めて俺と言葉を交わしたあの日のことを思い出したら、あの頃の話をしようと思ってたんだけど……幸、完全に忘れちゃってるしさ。けど、いつか話すよ。たぶん近いうちに。



「んん……」

俺が頬をつついたせいで眉を顰める幸の顔を眺めながら、幸をまたこの腕に抱ける奇跡を噛みしめる。



四度目の出会いは、奇跡だ。
だって幸という存在そのものが俺にとっては奇跡なんだから。



「幸、愛してる」

幸の耳元で囁くと、幸はまた「んん……」と唸って俺の肩に顔を埋めた。
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