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18-2 お互いの香り
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ディークはセルヴィの部屋を後にすると、きょろっと周りを見回し、まだロイスが現れていないことを確認する。
(よ、良かった、まだ来てないな)
そう考えながらそそくさと自身の部屋へと急ぎ戻る。
(いや、なんで俺、こんな間男みたいにコソコソせにゃならんのだ……いや、でも、駄目だ……朝、殿下の部屋にいたなんて見付かった日には、どう思われるか……)
使用人たちに見付かったときを想像してしまいゾッとするディークだった。
「メイドたちには特に見付かりたくないな……」
そう呟きながら苦笑する。結局なにやらメイドたちの言っていた通りの展開になっている気がしてディークは頭を抱えた。
ディークは自身の部屋へと戻ると、真っ先に風呂へと入り、セルヴィの匂いを落とすのだった。自分自身から漂うセルヴィの香りに、せっかく一晩中必死に無となり耐えた下半身がまた疼きそうで焦ったからだ。
セルヴィの猛攻撃が止んだあとも、セルヴィはずっとディークにしがみつき、小さな寝息はディークの首元に響き、吐息が首筋をくすぐった。セルヴィが身を捩るたびに、ディークの胸をさわさわと撫で、お互いの股間がゴリッと擦れ合った。そのたびにディークの股間は再び元気を取り戻そうとしてしまい、目を瞑り、必死に耐えたのだった。
身体をさっぱりさせ着替えると、食堂へと急いで向かう。昨晩も遅くなりノアに睨まれたというのに、またしても朝食に遅れるとか、ノアに殺されるかもしれない、とディークは苦笑する。
食堂へと到着すると案の定もうすでに何人かはいなくなっていた。
「おはよう、ディーク。今朝も遅かったな。なんか最近忙しいのか?」
イアンがディークの姿を見るなり、ニヤッとしながら聞く。
「えっ!? い、いや!? 特に忙しい訳じゃ……」
(な、なんでニヤニヤしてんだ!? なんかバレてんのか!?)
ディークはしどろもどろになりながら、朝食を慌てて頬張る。
「いやぁ、なんか最近殿下とよく一緒に行動しているような気がするんだが、なにか二人でやってんのか?」
「んぐっ」
喉を詰まらせ、げほっと咳き込む。
「な、なにもやってない!!」
「なんでそんなムキになってんだ?」
「え! いや、別にムキになんか……」
じーっとイアンに顔を覗き込まれ、思わず目を逸らしてしまう。
「ほぉぉ?」
なにを疑われているのか……、イアンがディークとセルヴィの関係を知っているはずがない。知っているはずがないのに、ディークはイアンになにか見透かされていそうな気がして、目が泳ぐ。そして徐々に顔が熱くなっていく。
「お? なんか顔が赤いぞ?」
ニヤニヤとしながら座っているディークを見下ろすイアン。
「なんでもないって言ってんだろう!」
「ま、そういうことにしといてやるか。ハハハ」
イアンは笑いながら手をひらひらとさせながら、片付けへと戻っていった。
(くそっ。な、なんで俺がこんな目に……)
火照る顔をなんとか落ち着けながら、急いで朝食を食べ終わり立ち上がろうとすると、背後からなにかがゴスッとぶつかった。
「ぐふっ」
振り向くと調理器具を片付けるためにうろうろしていたノアが、射殺しそうな目でディークを睨んでいた。
「ノアは今日も元気だな」
苦笑しつつノアの頭をガシガシと撫でると、ノアは顔を真っ赤にして怒ってしまった。
「子供扱いしないでくださいって言いましたよね!?」
「あー、ハハ、そうだな。でもなんかお前可愛いなーと思ってな」
そう言いわしわしと撫で続けると、ノアは真っ赤なままフンと横を向いてしまった。
「あなたに可愛いとか言われても嬉しくないんですよ」
「だろうなぁ、アハハ」
ディークにすると最初はイラッとしたが、分かりやすいノアのヤキモチも可愛いものだ、と、まるで弟でも見るような目でノアを見るのだった。
「もう! いい加減にしてください! さっさと仕事へ向かったらどうですか!?」
ディークの手を払いのけたノアはプイッと顔を背け、スタスタと仕事に戻ってしまった。ディークは笑いながら、食器を片付けイアンとノアに挨拶をしつつ書庫へと向かった。
(よ、良かった、まだ来てないな)
そう考えながらそそくさと自身の部屋へと急ぎ戻る。
(いや、なんで俺、こんな間男みたいにコソコソせにゃならんのだ……いや、でも、駄目だ……朝、殿下の部屋にいたなんて見付かった日には、どう思われるか……)
使用人たちに見付かったときを想像してしまいゾッとするディークだった。
「メイドたちには特に見付かりたくないな……」
そう呟きながら苦笑する。結局なにやらメイドたちの言っていた通りの展開になっている気がしてディークは頭を抱えた。
ディークは自身の部屋へと戻ると、真っ先に風呂へと入り、セルヴィの匂いを落とすのだった。自分自身から漂うセルヴィの香りに、せっかく一晩中必死に無となり耐えた下半身がまた疼きそうで焦ったからだ。
セルヴィの猛攻撃が止んだあとも、セルヴィはずっとディークにしがみつき、小さな寝息はディークの首元に響き、吐息が首筋をくすぐった。セルヴィが身を捩るたびに、ディークの胸をさわさわと撫で、お互いの股間がゴリッと擦れ合った。そのたびにディークの股間は再び元気を取り戻そうとしてしまい、目を瞑り、必死に耐えたのだった。
身体をさっぱりさせ着替えると、食堂へと急いで向かう。昨晩も遅くなりノアに睨まれたというのに、またしても朝食に遅れるとか、ノアに殺されるかもしれない、とディークは苦笑する。
食堂へと到着すると案の定もうすでに何人かはいなくなっていた。
「おはよう、ディーク。今朝も遅かったな。なんか最近忙しいのか?」
イアンがディークの姿を見るなり、ニヤッとしながら聞く。
「えっ!? い、いや!? 特に忙しい訳じゃ……」
(な、なんでニヤニヤしてんだ!? なんかバレてんのか!?)
ディークはしどろもどろになりながら、朝食を慌てて頬張る。
「いやぁ、なんか最近殿下とよく一緒に行動しているような気がするんだが、なにか二人でやってんのか?」
「んぐっ」
喉を詰まらせ、げほっと咳き込む。
「な、なにもやってない!!」
「なんでそんなムキになってんだ?」
「え! いや、別にムキになんか……」
じーっとイアンに顔を覗き込まれ、思わず目を逸らしてしまう。
「ほぉぉ?」
なにを疑われているのか……、イアンがディークとセルヴィの関係を知っているはずがない。知っているはずがないのに、ディークはイアンになにか見透かされていそうな気がして、目が泳ぐ。そして徐々に顔が熱くなっていく。
「お? なんか顔が赤いぞ?」
ニヤニヤとしながら座っているディークを見下ろすイアン。
「なんでもないって言ってんだろう!」
「ま、そういうことにしといてやるか。ハハハ」
イアンは笑いながら手をひらひらとさせながら、片付けへと戻っていった。
(くそっ。な、なんで俺がこんな目に……)
火照る顔をなんとか落ち着けながら、急いで朝食を食べ終わり立ち上がろうとすると、背後からなにかがゴスッとぶつかった。
「ぐふっ」
振り向くと調理器具を片付けるためにうろうろしていたノアが、射殺しそうな目でディークを睨んでいた。
「ノアは今日も元気だな」
苦笑しつつノアの頭をガシガシと撫でると、ノアは顔を真っ赤にして怒ってしまった。
「子供扱いしないでくださいって言いましたよね!?」
「あー、ハハ、そうだな。でもなんかお前可愛いなーと思ってな」
そう言いわしわしと撫で続けると、ノアは真っ赤なままフンと横を向いてしまった。
「あなたに可愛いとか言われても嬉しくないんですよ」
「だろうなぁ、アハハ」
ディークにすると最初はイラッとしたが、分かりやすいノアのヤキモチも可愛いものだ、と、まるで弟でも見るような目でノアを見るのだった。
「もう! いい加減にしてください! さっさと仕事へ向かったらどうですか!?」
ディークの手を払いのけたノアはプイッと顔を背け、スタスタと仕事に戻ってしまった。ディークは笑いながら、食器を片付けイアンとノアに挨拶をしつつ書庫へと向かった。
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