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攻略目指してレッツゴー!

4人でお風呂

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「ソクラちゃん。4人用のお風呂の部屋って空いてるかな?」

 美湖は、3人を連れてカウンターにやってきた。カウンターには、この宿屋の看板娘、ソクラが店番をしていた。

「はい、空いてますよ。ていうか、4人で泊っているのは美湖さんたちだけですからね。いくらでも空いてますよ。一部屋500ルクスです。」

 美湖は封じ札を一枚取り出し、銅貨5枚を取り出してソクラに渡す。

「はい確かに。では、5番の部屋を使ってくださいね。これ、皆さんの分のタオルです。」

 ソクラは4人分のタオルを美湖に渡す。美湖もそれを受け取ると、3人を連れて指定された部屋に向かった。
 美湖達が指定された部屋は、脱衣場はあんまり変わってないが、浴室が広く設計されていた。

「うわぁ、ひろーい!みんなも早くおいでよ!」

 いち早く服を脱いだ美湖が浴室に突撃し、テンションMAXになっているのを見ながら、ユーナたち奴隷組がそれに続いた。

「では、ご主人様。こちらの椅子にお座りください。背中を流させていただきます。」

 ユーナが、一つの風呂椅子に美湖を誘導する。

「うん、ありがとう。あとで代わってあげるね。」

 と、美湖も言われたとおりに椅子に座る。

「では、失礼します。」

 と、一言断りを入れると、ユーナは美湖の頭に湯をかけていくのだった。そして、いい感じに美湖の髪の毛が濡れたところで、ユーナは頭髪用の石鹸を手に取り泡立てると、美湖の髪の毛を洗い始める。

「どうですか、ご主人様?かゆいところはございませんか?」

「うん、ユーナちゃん、気持ちいいよ~。」

 ユーナの洗髪に美湖は表情を崩して、とても気持ちよさそうにしている。

「それはよかったです。では、泡を流しますので、眼を閉じてくださいね。」

  ユーナは美湖に注意を促すと、桶に掬った湯をゆっくり美湖の頭にかけながら、泡を流していく。全部の泡を流し終わると、しっとりとした美湖の赤髪が現れる。

「ありがとー、ユーナちゃん。じゃ、次はユーナちゃんね。アリサちゃん、スーリンちゃん、やり方はわかったよね?二人も頭あらいなよ。」

  美湖はユーナを風呂椅子に座らせると、彼女の頭を濡らし、頭髪用の石鹸を泡立てて洗い始める。また、アリサとスーリンに指示を出して、自分たちも洗うようにした。

「ご主人様、とても気持ちいいです。」

「そう?なら、よかったよ。もう少しする?」

  美湖の言葉にユーナは小さく頷き返す。美湖は、より丁寧に彼女の髪を洗っていく。

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「あの、ご主人様?もう結構な時間されているとは思うのですが...?」

「そぉ?ま、そろそろ流そうか。目は閉じててね。」

 美湖はそう言って、ユーナの髪にお湯をかけていく。泡を流し終わると、つやつやになった銀髪が現れる。

「うん、いつ見てもユーナちゃんの髪の毛はきれいだねぇ。」

 と、美湖はいまだ水気を含んでしっとりとしたユーナの髪を触っていた。

「ありがとうございます。ですが、ご主人様の燃えるような髪もすごく魅力的ですよ。」

 ユーナも美湖の髪を誉める。そこで咳払いが聞こえる。

「あー、お二人とも、一応私たちもいるんですけどねぇ。いや、私らは奴隷ですのでいいんですけども。」

 と、アリサが少しすねたように二人に言う。

「あはは、ごめんね。でも、アリサちゃんの白髪も、スーリンちゃんの薄緑色の髪もすごくきれいだよ。今度洗わせてね。」

 と、二人に謝ると体を洗い始めようとするが、

「ご主人様。まずは私がご主人様の体を洗わせていただきます。」

 と、美湖を少し強引に風呂椅子に座らせると、石鹸を泡立て美湖の体を洗っていく。

「わお、ユーナちゃん、どうしたの?ずいぶん積極的じゃない?」

「いえ、ご主人様に先手を取られると、新入りの二人がのぼせてしまいますので、まずはご主人様をイかせてから私たちは自分で体を洗おうかと思いまして。ですので、全力で参ります。」

 というが早いか、ユーナは美湖の体を洗いつつ愛撫していく。

「いやっ、ちょっ、ユー、ナ、ちゃん!?どうして、そう、あんっ、なるのぉ!!」

 美湖は、抵抗を試みるが、サキュバスの血を引くユーナの全力愛撫には勝てず、終始されるがままになっていた。そして、彼女の嬌声が風呂場に響いていた。

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「...私、この間言いましたよね?この宿屋はそういうことをする宿じゃないって。なのにどうしてするんですか?」

 脱衣場で腰に手を当てて、仁王立ちしているソクラの前で、美湖とユーナ、アリサ、スーリンが正座させられている。

「いや、あの、ソクラさん?今回、僕は被害者なんだけど?」

「いえ、あなたは主人でしょう。どうして奴隷に好きにされてるんですか。」
 
 ソクラは美湖を一言で黙らせると、大きくため息をついて、

「別に、美湖さんのやり方がダメということはないんですよ。ただ、この宿には、美湖さんたち以外にも、たくさんの方が泊ってるんです。それに、美湖さんが連れてきた19人の女性たちもまだ完全に立ち直ってないんですから。もっと周りに気を使ってください。」

 ソクラは、再び大きくため息をつくと、脱衣場を後にした。美湖達は、ソクラが出ていってから服を着て風呂場から部屋に戻ったのだった。

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「いや~、ソクラさん、マジ怖かったねぇ。」

 部屋に戻った美湖は、ベッドに寝転がりすっかりリラックスしている。ユーナ、アリサ、スーリンも、寝間着に着替えてゆったりとくつろいでいる。

「そうですねぇ。私もつい興が乗ってしまいました。ご主人様が可愛いからですよ。」

 自分の髪の毛を手櫛で整えながら、ユーナが美湖に返す。それを聞いていたスーリンが、

「ほんとにぃ、ご主人様とユーナさんはぁ、仲いいですよねぇ。」

 と、微笑みながら言う。

「ほんとだよな。普通の主従関係じゃない感じだし。てか、ご主人様が普通じゃないんだよなぁ。奴隷の私に、こんな口調でもいいって言うくらいだしさ。どうしてなんですかい?」

 アリサもつられて美湖に訊く。美湖は軽く笑いながら質問に答えた。

「そうだねぇ。僕が前にいたところではさ、確かに、年齢や身分はあったんだけど、法律、国が決めたルールでは、全員が平等であるっていう定義があったんだよね。だから、貴族だからいい、奴隷だからダメ、なんてルールに僕が共感できないんだよね。貴族でも王族でも奴隷でも、していいこと、悪いことってのは同じなんだよ。だから僕は、みんなにそうあってほしいんだ。それだけだよ。」

 美湖の言葉を聞いた3人の表情は、驚きと困惑だった。

「...なるほどねぇ。だからご主人様は私たち奴隷にも、同じ食事、高価な装備、同じように生活することを勧めるってわけだ。
 慣れるまでは時間がかかると思うけど、ご主人様のその考えはすごくいいと思う。」

「そうですねぇ。私もぉ、ハーフってだけでいろいろ言われましたからぁ。でもぉ、だからこそそう人の気持ちもわかるつもりですぅ。ご主人様ぁ、私たちを買ってくださってぇ、ありがとうございますぅ。」

「ご主人様のお気持ちはすごくうれしいです。それに、私もいい意味でご主人様に毒されているのは自覚しております。
 正直なところ、今日のようなことをすれば、よくて折檻、悪ければ殺されていても文句は言えませんしね。」

 3人は思い思いのことを美湖に言う。美湖は照れて頬を掻きながら、

「あはは、まぁ、そういうことだからさ。こんな僕でよかったら、これからもついてきてほしいかな。もちろん、みんなが僕の元を離れたいっていうなら別だけどさ。」

「「「離れるなんてありえません!!」」」

 美湖が最後にぼそっと言った一言だが、ユーナたちは声をそろえて否定した。その言葉に、美湖はうれしそうな笑みを浮かべるのだった。


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