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かけがえのないもの
最終話:私の居場所
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城下町は想像以上に酷い有様だった。建物は瓦礫と化していて、いたるところで炎が燃えている。
その炎の中でアリステアさんが倒れていた。
「アリスさん!」
慌てて彼に駆け寄って抱き起こす。あんなに綺麗だった衣装は切り裂かれて彼自身も全身傷だらけだった。
「うぅ……シエラ嬢か……ここに居てはいけない……」
「何があったんですか⁉」
「こことは異なる次元の……異界の魔王が襲ってきた……」
アリステアさんが指し示した先には瓦礫の山があった。
そのひときわ高い場所で、ドラゴンような翼と角を生やして大きな斧を持った巨人とガルが戦っている。
「あれが異界の魔王⁉」
「破壊を司る異界の魔王ゼストダーク、だそうだ。この世界の魔王を倒して、この地をすべて破壊し尽くすと言っていた…………危ない! 伏せたまえ!」
ゼストダークが巨大な斧を振り回し、口から炎を吐いた。
風圧で周囲の瓦礫が吹き飛び、熱波がこちらにまでやってきて私は倒れこむ。
「うぐっ、シエラ嬢! 大丈夫かね?」
「えぇ……」
熱波はとっさにアリステアさんが水の力で防いでくれたが、負傷している彼にこれ以上無理をさせるわけにはいかない。
その間にもゼストダークとガルの戦いは続いていた。
しかし戦況は一向に好転する気配が無い。
ゼストダークがガルの方に斧を振りかざした瞬間、彼は大きく跳躍して魔力の塊を斧を持つ手に叩き込んだ。
しかし斧を持つ手は止まることなく、近くにあった木が真っ二つになる。
ガルは斧を回避しながら手から魔力を放出してさらに叩き込んでいるが、まったく効いている様子がない。
王宮の屋根を一瞬で吹き飛ばすほどの力をもった彼が、苦戦しているなんて……!
「シエラ嬢、このままではガルトマーシュ君は負けてしまうだろう。せめて君だけでも逃げたまえ」
「そんなこと出来ません!」
ついに斧がガルの腕を切り裂いた。彼の右腕から血が流れる。
その時、指輪が存在を主張するように輝いた。
――そうか。もしかしてこの指輪なら。
「私が指輪の力でゼストダークを封印します。異界の存在であっても魔王であるのなら、封印できるかもしれない」
――力を使えるのはあと一回だけ。
これで私は聖女でもなんでもない、普通の人間になってしまうけど。
……ガルや皆を守れるなら、私はそれでもかまわない!
私は立ち上がって、瓦礫の山に近づいて叫んだ。
「ガル! そこから離れて!」
「シエラ⁉」
ゼストダークはゆっくりとこちらを見た。
顔や体のシルエットは飛竜に似ていたが、炎に照らされたそれはもっと狂暴な顔で、真っ赤に裂けた口には鋭い牙が並んでいる。
「虫ケラガ増エタカ……何匹コヨウガ我ハ、破壊スルダケダ」
「どうして、こんなことをするの? 皆で楽しく暮らしているだけなのに!」
「我ハ破壊ヲ司ル魔王。我ハタダスベテヲ滅ボシ、破壊スルノミ……破壊スル……スベテ無ニ帰ス!」
――だめだ、まったく話が通じない。
「シエラ! 俺がヤツをひきつけている間にアリスを連れて逃げろ!」
「いいえ、私もあなたと戦うわ。この指輪の力で!」
私の声に応えるように指輪が光り輝く。
斧を振りかざすゼストダークに、右手を突きつけた。
「――指輪よ、お願い! 魔王ゼストダークを封印して!」
指輪が光を放って、閃光がゼストダークに襲い掛かる。
ウォォォォォォォ!!!!
ゼストダークは抵抗して咆哮した。
ビリビリと空気が震える。
しかしそれも長くは続かず、巨大な体も翼も何もかも光の中に吸い込まれて、後にはいかつい斧だけが瓦礫の山に刺さっていた。
「封印できた……」
「シエラ!」
ガルが私に駆け寄る。
「ガル、無事でよかった――」
その瞬間、指輪は粉々に砕け散って粉のようになったかと思うと、サラサラと崩れて跡形も無く消えてしまった。
「あっ……やっぱり壊れちゃった」
「壊れた?」
「えぇ。これはあと一回しか使えない指輪だったの」
指輪に使用回数があることはガルも知らなかったらしく、驚いた表情をしている。
「これでガルは、もう封印される心配が無くなったわね」
「確かにそうだが……」
「今までありがとう。ガルや皆と泣いたり笑ったりしてここでの暮らしは本当に楽しかった」
「何だよ急に」
「元々ガルを封印しない代わりに私を城に住ませるって約束だったけど、それも終わりだから」
「おい、もしかして出て行くつもりなのか⁉」
ガルは逃がさないといわんばかりに、私の右手を掴んだ。
「だって指輪も無いし、聖女じゃない私はもう何の奇跡も起こせないからここに居るわけには……」
「奇跡なんて起こせなくていいだろ」
「えっ……」
「確かに今までシエラは聖女の力で俺や皆を助けてくれた。そのことにはすごく感謝してる……でも、それだけじゃない」
彼の美しい琥珀色の瞳に私が映っている。
真剣な眼差しに射抜かれたように動けなくなり、鼓動だけが早くなっていく。
「――俺はシエラを愛している。聖女だとか奇跡とか、そんなこと関係なく俺はシエラがいてくれるだけで幸せなんだ」
彼の指先が私の頬に優しく触れて、そのまま大切な物を愛でるようにそっと口付けられた。
「ガル……」
「だからどこにも行くな。俺の伴侶としてずっと傍に居てくれ」
「私でいいの……?」
「シエラじゃないと嫌だ。シエラだから傍に居てほしいんだ!」
私の迷いを打ち消すようにガルに抱きしめられた。
彼の腕の中に居ることで、自分が幸福に満たされていくのを感じる。
「ありがとう、ガル。私もあなたを愛してる。だからどこにも行かないわ」
私たちは再び唇を重ねた。
その後、無事に凱旋した私たちを待っていたのは皆のお祝いの言葉だった。
一部始終を見ていたアリステアさんが、私たちの婚約をしっかり触れ回ったからだ。
全員が祝福してくれたことに驚いたが、何よりも予想外だったのはキールさんの反応だった。
「聖女殿……いえ、シエラ様。あなた様こそガル様の伴侶に相応しいお方です。お二人に心からお仕えいたします」
「キールさん……ありがとうございます」
出会った時はあんなに敵視して追い出そうとしていたのが嘘のようだ。
そして彼の隣では、メアリーが微笑んでいる。
王宮で婚約破棄されたときは不安と悲しみしか無くて泣いていたのに、今はお互い幸せな笑顔を浮かべていることが本当にうれしい。
城下町や城の周囲はまためちゃくちゃになってしまったけど、皆となら何度だってやり直せるだろう。
――ここが私の大切な居場所なのだから。
その炎の中でアリステアさんが倒れていた。
「アリスさん!」
慌てて彼に駆け寄って抱き起こす。あんなに綺麗だった衣装は切り裂かれて彼自身も全身傷だらけだった。
「うぅ……シエラ嬢か……ここに居てはいけない……」
「何があったんですか⁉」
「こことは異なる次元の……異界の魔王が襲ってきた……」
アリステアさんが指し示した先には瓦礫の山があった。
そのひときわ高い場所で、ドラゴンような翼と角を生やして大きな斧を持った巨人とガルが戦っている。
「あれが異界の魔王⁉」
「破壊を司る異界の魔王ゼストダーク、だそうだ。この世界の魔王を倒して、この地をすべて破壊し尽くすと言っていた…………危ない! 伏せたまえ!」
ゼストダークが巨大な斧を振り回し、口から炎を吐いた。
風圧で周囲の瓦礫が吹き飛び、熱波がこちらにまでやってきて私は倒れこむ。
「うぐっ、シエラ嬢! 大丈夫かね?」
「えぇ……」
熱波はとっさにアリステアさんが水の力で防いでくれたが、負傷している彼にこれ以上無理をさせるわけにはいかない。
その間にもゼストダークとガルの戦いは続いていた。
しかし戦況は一向に好転する気配が無い。
ゼストダークがガルの方に斧を振りかざした瞬間、彼は大きく跳躍して魔力の塊を斧を持つ手に叩き込んだ。
しかし斧を持つ手は止まることなく、近くにあった木が真っ二つになる。
ガルは斧を回避しながら手から魔力を放出してさらに叩き込んでいるが、まったく効いている様子がない。
王宮の屋根を一瞬で吹き飛ばすほどの力をもった彼が、苦戦しているなんて……!
「シエラ嬢、このままではガルトマーシュ君は負けてしまうだろう。せめて君だけでも逃げたまえ」
「そんなこと出来ません!」
ついに斧がガルの腕を切り裂いた。彼の右腕から血が流れる。
その時、指輪が存在を主張するように輝いた。
――そうか。もしかしてこの指輪なら。
「私が指輪の力でゼストダークを封印します。異界の存在であっても魔王であるのなら、封印できるかもしれない」
――力を使えるのはあと一回だけ。
これで私は聖女でもなんでもない、普通の人間になってしまうけど。
……ガルや皆を守れるなら、私はそれでもかまわない!
私は立ち上がって、瓦礫の山に近づいて叫んだ。
「ガル! そこから離れて!」
「シエラ⁉」
ゼストダークはゆっくりとこちらを見た。
顔や体のシルエットは飛竜に似ていたが、炎に照らされたそれはもっと狂暴な顔で、真っ赤に裂けた口には鋭い牙が並んでいる。
「虫ケラガ増エタカ……何匹コヨウガ我ハ、破壊スルダケダ」
「どうして、こんなことをするの? 皆で楽しく暮らしているだけなのに!」
「我ハ破壊ヲ司ル魔王。我ハタダスベテヲ滅ボシ、破壊スルノミ……破壊スル……スベテ無ニ帰ス!」
――だめだ、まったく話が通じない。
「シエラ! 俺がヤツをひきつけている間にアリスを連れて逃げろ!」
「いいえ、私もあなたと戦うわ。この指輪の力で!」
私の声に応えるように指輪が光り輝く。
斧を振りかざすゼストダークに、右手を突きつけた。
「――指輪よ、お願い! 魔王ゼストダークを封印して!」
指輪が光を放って、閃光がゼストダークに襲い掛かる。
ウォォォォォォォ!!!!
ゼストダークは抵抗して咆哮した。
ビリビリと空気が震える。
しかしそれも長くは続かず、巨大な体も翼も何もかも光の中に吸い込まれて、後にはいかつい斧だけが瓦礫の山に刺さっていた。
「封印できた……」
「シエラ!」
ガルが私に駆け寄る。
「ガル、無事でよかった――」
その瞬間、指輪は粉々に砕け散って粉のようになったかと思うと、サラサラと崩れて跡形も無く消えてしまった。
「あっ……やっぱり壊れちゃった」
「壊れた?」
「えぇ。これはあと一回しか使えない指輪だったの」
指輪に使用回数があることはガルも知らなかったらしく、驚いた表情をしている。
「これでガルは、もう封印される心配が無くなったわね」
「確かにそうだが……」
「今までありがとう。ガルや皆と泣いたり笑ったりしてここでの暮らしは本当に楽しかった」
「何だよ急に」
「元々ガルを封印しない代わりに私を城に住ませるって約束だったけど、それも終わりだから」
「おい、もしかして出て行くつもりなのか⁉」
ガルは逃がさないといわんばかりに、私の右手を掴んだ。
「だって指輪も無いし、聖女じゃない私はもう何の奇跡も起こせないからここに居るわけには……」
「奇跡なんて起こせなくていいだろ」
「えっ……」
「確かに今までシエラは聖女の力で俺や皆を助けてくれた。そのことにはすごく感謝してる……でも、それだけじゃない」
彼の美しい琥珀色の瞳に私が映っている。
真剣な眼差しに射抜かれたように動けなくなり、鼓動だけが早くなっていく。
「――俺はシエラを愛している。聖女だとか奇跡とか、そんなこと関係なく俺はシエラがいてくれるだけで幸せなんだ」
彼の指先が私の頬に優しく触れて、そのまま大切な物を愛でるようにそっと口付けられた。
「ガル……」
「だからどこにも行くな。俺の伴侶としてずっと傍に居てくれ」
「私でいいの……?」
「シエラじゃないと嫌だ。シエラだから傍に居てほしいんだ!」
私の迷いを打ち消すようにガルに抱きしめられた。
彼の腕の中に居ることで、自分が幸福に満たされていくのを感じる。
「ありがとう、ガル。私もあなたを愛してる。だからどこにも行かないわ」
私たちは再び唇を重ねた。
その後、無事に凱旋した私たちを待っていたのは皆のお祝いの言葉だった。
一部始終を見ていたアリステアさんが、私たちの婚約をしっかり触れ回ったからだ。
全員が祝福してくれたことに驚いたが、何よりも予想外だったのはキールさんの反応だった。
「聖女殿……いえ、シエラ様。あなた様こそガル様の伴侶に相応しいお方です。お二人に心からお仕えいたします」
「キールさん……ありがとうございます」
出会った時はあんなに敵視して追い出そうとしていたのが嘘のようだ。
そして彼の隣では、メアリーが微笑んでいる。
王宮で婚約破棄されたときは不安と悲しみしか無くて泣いていたのに、今はお互い幸せな笑顔を浮かべていることが本当にうれしい。
城下町や城の周囲はまためちゃくちゃになってしまったけど、皆となら何度だってやり直せるだろう。
――ここが私の大切な居場所なのだから。
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