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恋は1対1
顎クイからの平手打ち
しおりを挟む「フフッ……まあまあ、そんなに慌てなくとも今日は1日中2人きりなんですから。
仲良くしましょう?」
思案をめぐらせていた私の肩を千鶴は掴み、気付いた時にはもう一方の手で顎をクイッと持ち上げられた。
う……このご時世にこんなキザな男が存在するなんて……!
私は千鶴の恍惚とした顔を見上げながら顔を引きつらせた。
コイツは天然記念物かよ。
「澪……顔を赤らめて可愛いです、っう!ぐは……ッ。」
「いちいち触るなスケコマシ!」
私は千鶴の腹に拳を1発入れた。
「うっ……何故、殴るんですか?
僕が何かしたでしょうか?」
「うるさい。胸に手を当ててよく考えな!」
「……?ほうほう。」
―ペタッ
私がそう言った矢先、なんと変態千鶴は事もあろうか私の胸に両手を乗せてきた。
「ひっ……!バカァ!!!」
―バチーン!!
「ぶッ!」
景気の良い平手打ちの音が鳴り、私に思い切り横っ面をはたかれた千鶴は、コタツの上に吹っ飛んだ。
あああ~!!
やってらんない!マジで。馬鹿。コイツマジバカ。
おまけに昨日から殴りすぎて手が痛いのなんのって……。
顔をマグマのように熱くさせた私は、はり裂けんばかりの大声で千鶴に罵声を浴びせる。
「ふ、ふざけんなぁッ!!
アンタ、馬鹿でしょ!!」
「馬鹿とは何ですか、馬鹿とは。
馬鹿って言った人が馬鹿なんですよ。知ってます?」
―プツ……ン
私の導火線はまたもや切れた。
コイツの変態ぶりを知ってから絶対短くなったであろう、私の大切な導火線。
「ふ・ざ・け・る・な!」
私は怒りのあまり、青筋を作りながらニッコリ笑った。
そしてドス黒い笑みを浮かべてそう言い放つと、千鶴は何を勘違いしたのかニッコリと嬉しそうに微笑み返してきた。
「やっぱり笑顔が可愛いですね。」
千鶴はコタツから体を起こし、殴られたばかりなのに爽やかに髪をかき上げた。
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