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少女の恋②
不思議な関係
しおりを挟む「このお兄ちゃん、藤堂先輩って言うの?」
少女の心は賑やかにスキップをした。
そういえば、1週間前に駅員も同じように少年を呼んだ気がする。
少女は少年の名前を知らなかった。しかし心当たりはあった。
「えっ、名前も知らないんスか?
先輩、本気でこの子誰ッスか……」
「さあ」
「さあって!
明らかに先輩の後を健気に着いて歩いてるじゃないですか!
あ、ひょっとして例の歳の離れた妹さんですか?」
「妹はまだ幼いですが、こんなに知能の低そうな顔はしていません」
「今なんか私の悪口言ったでしょ?」
「先輩……大人気ないッスよ~、こんな小さな女の子に。
あ、お嬢さん名前は何て言うんですか?」
「土屋澪。お兄さんは?」
「オレは松島総大って言います……って、あー!せんぱーい!!」
自己紹介をし合う2人を置いて、少年は遥か前方をスタスタと歩いていた。
「もーう、先輩ったら。いっつもああなんス」
「ソーダイお兄ちゃんは、あのお兄ちゃんのことが好きなのね?」
少女——澪は、ニコニコしながら総大を見上げた。
「好き!?いや、その言い回しだと何か変態臭いな~。
オレのは尊敬、に近いかな」
「尊敬してるの?」
「あの人はね~、とってもスゴイ人なんスよ~?
まあ澪ちゃんには言っても分かんないと思うケド」
「もう、ソーダイお兄ちゃんも私のこと子供扱いするのね」
「あ、いやいやゴメンなさい!
そんなこと無いッスよ!
立派なレディーですよね!
そういえば、澪ちゃんは先輩の妹か何かッスか?」
「んーん。全然関係ないの」
「え?
……本格的に先輩の方が変態臭いじゃないッスか」
ボソボソと呟く総大を澪は見上げた。
顔が青冷めているので、『具合が悪いのかな』と少し心配した。
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