転生したら男性が希少な世界だった:オタク文化で並行世界に彩りを

なつのさんち

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第四章:Vtunerデビューの準備

本日の予定確認

 翌朝、伊吹いぶきは前日と同じように美哉みや橘香きっかの手と口によって朝からたっぷりと搾り取られた。

「何で挿れさせてくれないんだよ……」

「ダメ」
「まだ」

 などという一幕があった後、三人は事務所へと向かった。

「おはようございます!」

「おはよう……」

 すでに藍子あいこ燈子とうこがソファーに座って、伊吹を待っていた。

「おはようございます。お二人とも早いですね」

「はい! 今日は河本こうもとさん達が引っ越しされて来ますし、男性に聞く100の質問も決めてしまわないといけませんので!」

 藍子はやる気満々のように見えるが、燈子は顔色が悪く、頭を押さえている。

「燈子さんはどうしたの?」

「帰ってからずっとイラスト描いてた。朝まで」

 燈子はアバターの元となるイラストを徹夜で仕上げていたようだ。
 伊吹は普段着として着物を着ているので、アバターも同じように着物姿にしようと思い、資料を漁りながら描いていた為、非常に時間が掛かってしまったと話す。

「うん、いいんじゃないかな。男の僕から見ても良いイラストだと思う」

 燈子が差し出したイラストを見て、伊吹は美哉と橘香に顔を向けて感想を聞く。

「とても良いと思います」
「でも本物の方が良いと思います」

 一見失礼に聞こえる橘香の言葉だが、その言葉に燈子が同意した。

「そこなのよ! どうしても格好良く描こうとするとお兄さんに近付いてしまうの。
 だからなかなか納得の行くイラストに出来なくって。難しいのよ……」

 はぁ、とため息を吐く燈子。そしてスケッチブックをめくり、他のイラストを出していく。

「十枚以上あるじゃないですか。これだけ描いてもらってるのに一枚しか選べないなんて申し訳ないなぁ」

「いやいや、あたしが勝手にした事だから気にしないで。
 どうせやるならとことんやる。せっかく世界初の男性Vtunerブイチューナーがデビューするんだから、納得出来るものを作りたいもの」

 そう言って、また燈子は伊吹を見ながらイラストを描き始める。

「無理しないで下さいね。
 で、100の質問は出来上がったんですか?」

「はい、燈子がイラストを描いている横で私も質問を200個考えました!」

 藍子が自分も頑張った事を伊吹に報告し、メモ帳をテーブルの上に出した。

「見させてもらいますね」

 伊吹がメモ帳を手に取ると、後ろから美哉と橘香が乗り出して来て一緒に内容を読み始める。

「これはダメです」
「これもダメです」
「こっちはもっとダメです」
「これは聞き方を変えるべきです」

 伊吹の侍女としての目線から、二人の監査が入った結果、200あった質問は100近くまで減らされた。

「すみません、考えてもらった質問を……」

「いえいえいえ、お二人に質問の可否を判断してもらって助かりました。
 私ではどこまで質問して良いのか分からなかったので、とりあえず思い付くままに書いただけなので、伊吹様に直接質問する前で良かったです」

 伊吹と藍子がぺこぺこと頭を下げ合っているのを見て、燈子が口を開く。

「質問内容が出来たって事は、もう男性に聞く100の質問を撮影出来るって事で良い?」

「そうだね。僕はただ答えるだけだから、お二人の都合さえ良ければ今からでも大丈夫」

「えっと、河本さん達がこのビルに来られるのは午後の予定なので、私としても今からでも大丈夫です。
 撮影機材は伊吹様がおられるのとは別の配信部屋に揃っていますし」

 伊吹が藍子の返事を受けて、京香きょうかへと質問する。

「新しい執事さんが来られるのって、何時頃か聞いてます?」

「そちらも午後にはと伺っております」

 伊吹は今から撮影を始めれば、どんなに時間が掛かったとしても午後を跨ぐ事はないだろうと判断した。

「じゃあ今から撮影してしまった方が良さそうですね。
 うわ、自分で言っておいて緊張して来た……」

「またまたー」
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