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第九章:事業拡大
専門レーベル
「伊吹さん、ダンスは権利とか良いの?」
「うーん、ダンスについては考えた事なかったなぁ」
伊吹は興味なさそうに呟く。
DVDの取り扱いについて熱心に語っていた時との落差に、藍子達は拍子抜けしてしまう。
秘書達が気を利かせて調べてみると、振り付けを考案したものに著作権が与えられる事が分かった。
だが、伊吹はダンスに関しては積極的に広めるつもりがないので保留とする事にした。
「お館様、レコード会社は一から立ち上げますか? それとも買収されますか?」
紫乃の質問を受けて、伊吹はどうするか考える。
「一から作る知識や余裕もないし、買収しても従業員がどこまで信頼出来るか判断出来ないんだよね。
VividColorsの傘下にって言ったけど、よく考えたら難しいよね。
宮坂財閥系列で信用出来るレコード会社があるなら、専門レーベルを立ち上げるだけで良いかも知れないけど」
レコード会社内をいくつもの部門に分けた内の一つをレーベルと呼ぶ。仮に宮坂ミュージックというレコード会社があったとして、VividColorsが制作した楽曲のみを扱う部門をVCミュージックと名付けるようなものだ。
「旦那様、音楽もとても素晴らしいのですが、昨夜の飲食関係のお話をもっと詳しくお伺いしたく……」
「副社長、是非運動施設についてもっと詳しく……」
伊吹は求められるがまま昨日よりもさらに詳しい話をする。
回転寿司とは秒速一メートルほどの早さで動くレーンの上に皿に乗せた寿司を置いて流し、客が欲しい皿を自分で取って食べる寿司屋である。
たこ焼きとは小麦粉と出汁と玉子で生地を作り丸い溝が何個もある鉄板に流し込んで中にタコとネギと天かすを入れて焼けたらくるりとひっくり返してさらに焼き、皿に取ってからソースとマヨネーズと鰹節と青のりを振って食べるおやつや酒のアテになる食べ物である。
焼肉とは炭火の上に金網を乗せて薄くスライスした牛肉を乗せて焼き、醤油・砂糖・日本酒・ごま油・すりおろしニンニク・すりおろししょうがなどで作ったタレにつけて白ご飯に乗せて食べるも良し、お酒のアテにするも良しの食べ物である。
フットサルとはサッカー、フットボールの少人数版である。広さがフットボールの約十分の一程度で人数が五人であまり跳ねないボールを蹴って楽しむ競技である。
トランポリンとは弾性の高いゴムで出来た生地をさらにバネで引っ張ったものの上を跳ねるように飛び、空中で前転したり後転したり身体をひねったりして楽しむ競技である。
カラオケボックスとは個室で少人数でカラオケを楽しめる施設である。防音性に優れた個室を何部屋も用意する事で多くの客がそれぞれ楽しむ事が出来る。
メダルゲームとはお金を払って借りたコイン・メダルをゲーム機に入れて遊び、増やして楽しむ遊びである。機械とジャンケンして勝てば増え、負ければ減る。競馬のシミュレーションゲームを作ってメダルを賭けて楽しむ事が出来る。
クレーンゲームとは透明な筐体の中にぬいぐるみなどのクレーンゲーム専用の景品を置いておき、外からクレーンのような機械を操作して景品を掴み、穴へ落とす事で景品を獲得して楽しむ機械である。
クレーンゲームの景品用に安藤家のぬいぐるみを用意してやればかなりの額を売り上げる事が可能である。
紫乃・翠・琥珀は、伊吹の話す内容を必死にメモしながら、絶対に自分達三人では追い付かない数と規模の事業に発展すると確信するのだった。
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