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第十一章:GoolGoalとのゴタゴタ
GoolGoalの元代理人
伊吹は早々に連絡を寄越したGoolGoalの元代理人をビルの事務所へと招いた。
前回は敵対しているGoolGoal側の人間だったが、今ではGoolGoalから代理人を解任されている為、警備上の問題がなくなったのだ。
「お初にお目に掛かります。
ワタクシはメアリー・ローマックスと申します」
メアリーは髪色がシルバーブロンド、目の色が金色の米国人で、背は伊吹より少し低い程度。パンツスーツ姿でソファーに腰掛けている。
日本語は多少拙く感じるものの、藍子や福乃とのやり取りには問題なかったと報告を受けているので、伊吹は普通に接する事にした。
「意外に早かったですね」
伊吹はメアリーがGoolGoalから契約を打ち切られるだろうと思っていたが、予想していたよりも早くメアリーから連絡があり、少し驚いていた。
「交渉が失敗したと報告した瞬間に、契約破棄を申し伝えられました」
藍子と福乃はどこからが交渉だったのだろうと首を傾げていると、メアリーが二人に対して頭を下げた。
「仕事とはいえ、不快な思いをさせてしまい申し訳ありません」
(やっぱり俺の予想通り、かな?)
「契約上言えないのであれば無言で結構なのですが、最初から強気な態度で交渉に挑むよう指示を受けていたのでは?
いや、交渉というよりも、アカウント停止をチラつかせて言う事を聞かせろって感じですかね」
伊吹がそう尋ねると、メアリー口を閉ざしたまま何も言わない。すでに代理人を解任されているとはいえ、GoolGoalとの諸々の契約は生きている。
契約上、メアリーはGoolGoalから強気な態度で交渉しろと指示を受けた事を肯定出来ない。だから伊吹は無言で良いと言ったのだ。否定しないという事は即ち、肯定であるという事だ。
黒よりの白と言えるやり取りではあるが、違法であるとも言い難い絶妙な線である。
「ローマックスさんは現在無所属の弁護士ですよね?
GoolGoalとの契約で、今までGoolGoalの代理人として相対した企業と代理人契約をしてはいけないという縛りはありますか?」
この問い掛けに対しては、メアリーは伊吹へしっかりと返事をする。
「係争関係にあった個人や企業、団体とは一定期間契約してはならないという縛りはありますが、御社とはまだ係争に発展しておりませんでしたので、問題ありません」
VividColorsとGoolGoalの間に問題が発生したが、どちらも法的手段に訴えている訳ではない。
従って、係争相手ではないので問題ないという解釈だが、これについても黒よりの白といった状況である。
「そうですか。もしよろしければ、弊社にお力をお貸し願えませんか?
会社の規模が急激に大きくなってしまいまして、無用な軋轢が発生する事があるんですよ。
米国とは特に、ね」
「……、なかなか大胆な事をお考えになられるのですね。
ワタクシは初めて男性にお目に掛かりましたが、VividColorsの躍進はやはり貴方様のお力が大きいのでしょうね」
メアリーは生まれ育った米国でも、男性を見かけた事はない。
「いえ、皆で助け合って今があります。
その輪の中に、ぜひメアリーさんも加わってほしい」
男性から直に、お前の力が欲しいと言われるとは思ってもみなかったメアリー。
伊吹の要請に対し、是非にと即答した。
GoolGoalもまさか、自らの代理人がすぐに敵側に回るとは思ってもみなかっただろう。
前回は敵対しているGoolGoal側の人間だったが、今ではGoolGoalから代理人を解任されている為、警備上の問題がなくなったのだ。
「お初にお目に掛かります。
ワタクシはメアリー・ローマックスと申します」
メアリーは髪色がシルバーブロンド、目の色が金色の米国人で、背は伊吹より少し低い程度。パンツスーツ姿でソファーに腰掛けている。
日本語は多少拙く感じるものの、藍子や福乃とのやり取りには問題なかったと報告を受けているので、伊吹は普通に接する事にした。
「意外に早かったですね」
伊吹はメアリーがGoolGoalから契約を打ち切られるだろうと思っていたが、予想していたよりも早くメアリーから連絡があり、少し驚いていた。
「交渉が失敗したと報告した瞬間に、契約破棄を申し伝えられました」
藍子と福乃はどこからが交渉だったのだろうと首を傾げていると、メアリーが二人に対して頭を下げた。
「仕事とはいえ、不快な思いをさせてしまい申し訳ありません」
(やっぱり俺の予想通り、かな?)
「契約上言えないのであれば無言で結構なのですが、最初から強気な態度で交渉に挑むよう指示を受けていたのでは?
いや、交渉というよりも、アカウント停止をチラつかせて言う事を聞かせろって感じですかね」
伊吹がそう尋ねると、メアリー口を閉ざしたまま何も言わない。すでに代理人を解任されているとはいえ、GoolGoalとの諸々の契約は生きている。
契約上、メアリーはGoolGoalから強気な態度で交渉しろと指示を受けた事を肯定出来ない。だから伊吹は無言で良いと言ったのだ。否定しないという事は即ち、肯定であるという事だ。
黒よりの白と言えるやり取りではあるが、違法であるとも言い難い絶妙な線である。
「ローマックスさんは現在無所属の弁護士ですよね?
GoolGoalとの契約で、今までGoolGoalの代理人として相対した企業と代理人契約をしてはいけないという縛りはありますか?」
この問い掛けに対しては、メアリーは伊吹へしっかりと返事をする。
「係争関係にあった個人や企業、団体とは一定期間契約してはならないという縛りはありますが、御社とはまだ係争に発展しておりませんでしたので、問題ありません」
VividColorsとGoolGoalの間に問題が発生したが、どちらも法的手段に訴えている訳ではない。
従って、係争相手ではないので問題ないという解釈だが、これについても黒よりの白といった状況である。
「そうですか。もしよろしければ、弊社にお力をお貸し願えませんか?
会社の規模が急激に大きくなってしまいまして、無用な軋轢が発生する事があるんですよ。
米国とは特に、ね」
「……、なかなか大胆な事をお考えになられるのですね。
ワタクシは初めて男性にお目に掛かりましたが、VividColorsの躍進はやはり貴方様のお力が大きいのでしょうね」
メアリーは生まれ育った米国でも、男性を見かけた事はない。
「いえ、皆で助け合って今があります。
その輪の中に、ぜひメアリーさんも加わってほしい」
男性から直に、お前の力が欲しいと言われるとは思ってもみなかったメアリー。
伊吹の要請に対し、是非にと即答した。
GoolGoalもまさか、自らの代理人がすぐに敵側に回るとは思ってもみなかっただろう。
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