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第十四章:結婚式に向けて
お義母さん
翔ノ塔からいつものビルへ帰り、事務所で伊吹が智枝からその他の塔の説明を受けている。
伊吹の自宅としての機能が集中しているビルが、治ノ塔。
VividColorsの本社機能と子会社が入るビルが、旭ノ塔。
VividColorsの子会社の中でも特に配信に必要な技術が集められているビルが、英ノ塔。
そして主に来客対応用として使われる、翔ノ塔。
この四つのビルが伊吹の公私を支える拠点となる。
まず自宅部分となる治ノ塔から。伊吹が使う主寝室が最上階の十二階にあり、藍子と燈子の個室もこのフロアに用意される。
治ノ塔はその他、妻となる女性達の個室と将来生まれるであろう子供部屋や、マッサージルームと大浴場が作られている。
伊吹が望んだ大きな食堂と、ジムと道場も完成済みだが、大きな水槽については設置出来ていない。これから搬入される予定だ。回転寿司などの設備も引き続き、開発が進められている。
ここまでの上層が伊吹とその家族の住居スペースとなっている。
中層部分に、伊吹と妻達の衣装部屋と併設して、侍女達が裁縫を行う部屋も用意されている。
また、頻繁に外へ出る事を避ける為、内科・歯科・産婦人科の常勤医を雇って、ある程度の診察が出来る設備も用意されている。
会社関係ではVividColorsの社長室などの役員室と経営企画室がこのビルに入る。
伊吹の侍女達の部屋は下層階に集中している。
一階と二階はぶち抜きで駐車場にされており、警備室もこのフロアに設置される。
その他空き部屋が目立っているが、今後増えるであろう伊吹の妻の部屋と、妻付きの侍女の部屋になる予定だ。
「美子さんと京香さんの部屋はどこ?」
「私達は下層階の侍女用のお部屋をお借りする予定です」
美子の答えに対して、伊吹が難色を示す。
「何で? 二人は僕の家族なんだから、もっと上の家族フロアの部屋を使ってほしいんですけど」
「いえ、そういう訳には……」
美子も京香も遠慮して伊吹の提案を素直に受けようとしない。
「美哉と橘香は僕の妻になるんですから、二人は僕のお義母さんになる訳です。
元々母親代わりになってくれていた二人ですから、近くにいてほしいんです」
二人が伊吹の実の母親である咲弥を差し置いて、そんな扱いは受けられないと、恐縮している。
「そのような過分を扱いを受けるなど、とても咲弥様に合わせる顔がなく……」
「でも二人がいなかったら、今頃僕は屋敷で外国の機関に拉致されていたかも知れないんですよ?」
「いえ、あの屋敷の周りには侍女が多く控えており……」
あぁ言えばこう言う、というようなやり取りを数度繰り返す三人。伊吹は家族として、二人は侍女としての立場を崩さない。
そこで、伊吹は奥の手を使う事にした。
「美哉、橘香。こっちに来て座って」
伊吹が自分の座っているソファーの左右をポンポンと叩き、二人を座らせる。
「本当は確定するまで言いたくなかったんですけど……」
そこまで言い、伊吹が美哉と橘香の表情を確認する。二人は伊吹に対して頷いてみせた。
「二人は今、月のものが来ていません」
「「っ!?」」
美子と京香が驚く。
伊吹は美哉と橘香から、早い段階で生理が遅れている事を伝えられていた。伊吹との性行為が母体にどのような影響を与えるか分からない為、二人は早々に伝えるという判断をした。
先に言っておかないと、伊吹は二人を毎晩のように求めるからだ。
「まだ確定ではありません。多少ずれているだけ、という可能性もありますが、もしもこのお腹に僕と美哉の子、僕と橘香の子がいるのなら、二人はこの子達のおばあちゃんという事になります」
美子と京香の目から、はらはらと涙が零れ落ちる。
「この子達が生まれたら、美哉と橘香の手助けを二人にお願いしたい。
それもあって、上層の住居スペースに二人の部屋が必要になるんです」
伊吹は愛おしそうに、二人のお腹を撫でる。まだ膨らんでもいなく、医師の診察を受けた訳でもないが、伊吹はきっといると信じている。
美哉も橘香も、お腹を撫でる伊吹の手に自らの手を重ね、嬉しそうな表情を浮かべている。
「美哉のお母さん、橘香のお母さん、僕のお義母さん、孫達のおばあちゃん。
これだけ言っても、一緒に住んでもらえませんか?」
「「謹んでお受け致します」」
このやり取りからさらに数週間後、治ノ塔へ配属された産婦人科医から、美哉と橘香の妊娠の診断がなされた。
伊吹の自宅としての機能が集中しているビルが、治ノ塔。
VividColorsの本社機能と子会社が入るビルが、旭ノ塔。
VividColorsの子会社の中でも特に配信に必要な技術が集められているビルが、英ノ塔。
そして主に来客対応用として使われる、翔ノ塔。
この四つのビルが伊吹の公私を支える拠点となる。
まず自宅部分となる治ノ塔から。伊吹が使う主寝室が最上階の十二階にあり、藍子と燈子の個室もこのフロアに用意される。
治ノ塔はその他、妻となる女性達の個室と将来生まれるであろう子供部屋や、マッサージルームと大浴場が作られている。
伊吹が望んだ大きな食堂と、ジムと道場も完成済みだが、大きな水槽については設置出来ていない。これから搬入される予定だ。回転寿司などの設備も引き続き、開発が進められている。
ここまでの上層が伊吹とその家族の住居スペースとなっている。
中層部分に、伊吹と妻達の衣装部屋と併設して、侍女達が裁縫を行う部屋も用意されている。
また、頻繁に外へ出る事を避ける為、内科・歯科・産婦人科の常勤医を雇って、ある程度の診察が出来る設備も用意されている。
会社関係ではVividColorsの社長室などの役員室と経営企画室がこのビルに入る。
伊吹の侍女達の部屋は下層階に集中している。
一階と二階はぶち抜きで駐車場にされており、警備室もこのフロアに設置される。
その他空き部屋が目立っているが、今後増えるであろう伊吹の妻の部屋と、妻付きの侍女の部屋になる予定だ。
「美子さんと京香さんの部屋はどこ?」
「私達は下層階の侍女用のお部屋をお借りする予定です」
美子の答えに対して、伊吹が難色を示す。
「何で? 二人は僕の家族なんだから、もっと上の家族フロアの部屋を使ってほしいんですけど」
「いえ、そういう訳には……」
美子も京香も遠慮して伊吹の提案を素直に受けようとしない。
「美哉と橘香は僕の妻になるんですから、二人は僕のお義母さんになる訳です。
元々母親代わりになってくれていた二人ですから、近くにいてほしいんです」
二人が伊吹の実の母親である咲弥を差し置いて、そんな扱いは受けられないと、恐縮している。
「そのような過分を扱いを受けるなど、とても咲弥様に合わせる顔がなく……」
「でも二人がいなかったら、今頃僕は屋敷で外国の機関に拉致されていたかも知れないんですよ?」
「いえ、あの屋敷の周りには侍女が多く控えており……」
あぁ言えばこう言う、というようなやり取りを数度繰り返す三人。伊吹は家族として、二人は侍女としての立場を崩さない。
そこで、伊吹は奥の手を使う事にした。
「美哉、橘香。こっちに来て座って」
伊吹が自分の座っているソファーの左右をポンポンと叩き、二人を座らせる。
「本当は確定するまで言いたくなかったんですけど……」
そこまで言い、伊吹が美哉と橘香の表情を確認する。二人は伊吹に対して頷いてみせた。
「二人は今、月のものが来ていません」
「「っ!?」」
美子と京香が驚く。
伊吹は美哉と橘香から、早い段階で生理が遅れている事を伝えられていた。伊吹との性行為が母体にどのような影響を与えるか分からない為、二人は早々に伝えるという判断をした。
先に言っておかないと、伊吹は二人を毎晩のように求めるからだ。
「まだ確定ではありません。多少ずれているだけ、という可能性もありますが、もしもこのお腹に僕と美哉の子、僕と橘香の子がいるのなら、二人はこの子達のおばあちゃんという事になります」
美子と京香の目から、はらはらと涙が零れ落ちる。
「この子達が生まれたら、美哉と橘香の手助けを二人にお願いしたい。
それもあって、上層の住居スペースに二人の部屋が必要になるんです」
伊吹は愛おしそうに、二人のお腹を撫でる。まだ膨らんでもいなく、医師の診察を受けた訳でもないが、伊吹はきっといると信じている。
美哉も橘香も、お腹を撫でる伊吹の手に自らの手を重ね、嬉しそうな表情を浮かべている。
「美哉のお母さん、橘香のお母さん、僕のお義母さん、孫達のおばあちゃん。
これだけ言っても、一緒に住んでもらえませんか?」
「「謹んでお受け致します」」
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