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第十五章:結婚式
皇位継承権
伊織が伊吹へ、伊吹の弟である伊穂を紹介する。
「小さい頃から兄上の事は伺っておりました。
まぁ、まさか画面越しにお姿を拝見するとは思いませんでしたが」
「ごめん、僕は何も知らないで……」
弟はこちらの事を知っているのに、伊吹は自分が何も知らなかった事を恥じる。
が、それは伊吹の両親が望んでの事だと理解している、と伊穂が話す。
「伊穂は伊吹のひと月後に生まれた。が、皇位継承権は伊穂が上位になる。
現在の順番は俺が一位、伊穂が二位。そして昨夜、継承権がなかった伊吹が三位へと繰り上がった」
「繰り上がった?」
「僭越ながら、私がご説明させて頂きます」
心乃夏が昨夜の儀式について、伊吹の扱いがどう変わったかを説明する。
まず皇宮へ着いてすぐ、伊吹は浄化の火にあたり俗世の穢れを払った。そして身の回りの世話を穢れのない少女に全て任せる事で、伊吹本来の神性を取り戻した。
略儀ではあるが、昨夜の儀式にはそういう意味があったのだ、と説明を受けて、伊吹が伊織を抗議の目で見つめる。
「十八年間好きに生きられただろう?
俺のわがままでもあるが、お前は俗世で育った。だからこそ可愛い奥さんと出会えたんだ。それで良しとしてくれ。
皇宮内では不可侵として扱われていた伊吹が襲撃を受けた。これ以上は無理なんだ」
伊吹が皇族であると認識した上での事ではないとはいえ、国外の組織から狙われた事は確かだ。
この結婚の儀を機会に伊吹が正式に皇族であると公表し、厳重な警備体制を敷いても不自然ではないようにすべきと判断がなされた。
現在、宮坂警備保障が警察と協力して藍吹伊通り一丁目の警備を固めているが、マスコミからやり過ぎではないか、法的根拠は、などの否定的な声が上がってきている。
皇族である伊吹の私有地であると公表すれば、否定的な声を抑え付け、正々堂々と皇宮警察と宮坂警備保障が連携して警備が行えるようになる。
「伊穂には皇室の正当な後継者として、引き続き教育を受けてもらう。
そして伊吹には、外交面でこの国の為に助力を願いたい。
副社長として手腕を、この国の為にも振るってもらいたいんだ」
伊織曰く、伊吹がAlphadealをやり込めたのが政財界で非常に評判が高いとの事で、VividColorsの副社長イコール伊吹であると把握している者達から、国賓の歓迎などを任せたいという声が出ているそうだ。
「国賓となると、藍子や燈子も……?」
「そうなる。もちろん皇宮から派遣する者から儀礼的な指導を受けてもらうし、諸々の手助けも用意する」
伊吹が藍子と燈子を気遣うと、二人は伊吹の手を取って、大丈夫だと伝える。
「ごめんね、私達は以前からおば様から伊吹のお立場を聞いていたの」
「ある程度、覚悟はしていたよ。未だに実感はないけど」
「二人とも……」
藍子と燈子は、伊吹の立場を福乃から聞かされており、結婚の儀が終わるまで心乃夏から口止めされていたのだ。
「えっと、何で僕に対して口止めする必要があったのはよく分からないんだけど……」
そう疑問に思う伊吹に、伊織が舌を出しながら弁明する。
「てへぺろっ」
「それは弁明とは言わない!!」
「はっはっはっ」
「伊穂もお父様の悪影響受けてそうでちょっと不安なんだが!?」
「小さい頃から兄上の事は伺っておりました。
まぁ、まさか画面越しにお姿を拝見するとは思いませんでしたが」
「ごめん、僕は何も知らないで……」
弟はこちらの事を知っているのに、伊吹は自分が何も知らなかった事を恥じる。
が、それは伊吹の両親が望んでの事だと理解している、と伊穂が話す。
「伊穂は伊吹のひと月後に生まれた。が、皇位継承権は伊穂が上位になる。
現在の順番は俺が一位、伊穂が二位。そして昨夜、継承権がなかった伊吹が三位へと繰り上がった」
「繰り上がった?」
「僭越ながら、私がご説明させて頂きます」
心乃夏が昨夜の儀式について、伊吹の扱いがどう変わったかを説明する。
まず皇宮へ着いてすぐ、伊吹は浄化の火にあたり俗世の穢れを払った。そして身の回りの世話を穢れのない少女に全て任せる事で、伊吹本来の神性を取り戻した。
略儀ではあるが、昨夜の儀式にはそういう意味があったのだ、と説明を受けて、伊吹が伊織を抗議の目で見つめる。
「十八年間好きに生きられただろう?
俺のわがままでもあるが、お前は俗世で育った。だからこそ可愛い奥さんと出会えたんだ。それで良しとしてくれ。
皇宮内では不可侵として扱われていた伊吹が襲撃を受けた。これ以上は無理なんだ」
伊吹が皇族であると認識した上での事ではないとはいえ、国外の組織から狙われた事は確かだ。
この結婚の儀を機会に伊吹が正式に皇族であると公表し、厳重な警備体制を敷いても不自然ではないようにすべきと判断がなされた。
現在、宮坂警備保障が警察と協力して藍吹伊通り一丁目の警備を固めているが、マスコミからやり過ぎではないか、法的根拠は、などの否定的な声が上がってきている。
皇族である伊吹の私有地であると公表すれば、否定的な声を抑え付け、正々堂々と皇宮警察と宮坂警備保障が連携して警備が行えるようになる。
「伊穂には皇室の正当な後継者として、引き続き教育を受けてもらう。
そして伊吹には、外交面でこの国の為に助力を願いたい。
副社長として手腕を、この国の為にも振るってもらいたいんだ」
伊織曰く、伊吹がAlphadealをやり込めたのが政財界で非常に評判が高いとの事で、VividColorsの副社長イコール伊吹であると把握している者達から、国賓の歓迎などを任せたいという声が出ているそうだ。
「国賓となると、藍子や燈子も……?」
「そうなる。もちろん皇宮から派遣する者から儀礼的な指導を受けてもらうし、諸々の手助けも用意する」
伊吹が藍子と燈子を気遣うと、二人は伊吹の手を取って、大丈夫だと伝える。
「ごめんね、私達は以前からおば様から伊吹のお立場を聞いていたの」
「ある程度、覚悟はしていたよ。未だに実感はないけど」
「二人とも……」
藍子と燈子は、伊吹の立場を福乃から聞かされており、結婚の儀が終わるまで心乃夏から口止めされていたのだ。
「えっと、何で僕に対して口止めする必要があったのはよく分からないんだけど……」
そう疑問に思う伊吹に、伊織が舌を出しながら弁明する。
「てへぺろっ」
「それは弁明とは言わない!!」
「はっはっはっ」
「伊穂もお父様の悪影響受けてそうでちょっと不安なんだが!?」
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