34 / 122
父上は心のままに行動せよと語り掛ける
しおりを挟む
「その通りだ。
だが、実際にそういう行為中に部屋が吹き飛んでしまったという話は聞いて事がない。
もちろんそんな事が起こったとしても、ベラベラと他人に話す事はせんと思うがな。
しかし、もしそういう事があったとしたなら、建築関係者が知らない訳がない」
確かにそうだ。部屋が吹き飛んでしまったなら、大工さんや建具屋さん達に来て直してもらわなければならない。
と、ちょっと待てよ。
「あの、お父様」
「何だ?」
「僕がこの部屋を吹き飛ばしたという事ですが、誰もそんな事信じないのではないでしょうか?」
赤ん坊、それも生まれたての男の子にそんな魔力があるとは普通であれば思われない。
「お前の言う通り、誰も生まれたてのアルティが魔力を暴発させたなどと信じない」
でも部屋を修復したのは事実。
実際職人達が屋敷に出入りするから誤魔化しようもないのではないだろうか。
つまり、部屋を吹き飛ばす可能性が高いのは母上と父上。
そしてこの部屋は子供に与えた部屋である。
あの夫婦は子供部屋でイチャコラして部屋を吹き飛ばしたらしいぞ、という噂が……。
「だから私はこの部屋に火を付けた。
魔法で吹き飛んだのではなく、失火が原因で燃えてしまったという事にしたのだ」
なるほど、お父様頭良い~~~。
「お前が想像した通りの噂が立つなど、お母様の、いやシュライエン辺境伯家の沽券に関わるからな」
仰る通り。
後ろ指差されて家族全員笑いものになるところだな。
しかし母上の為とはいえ自分の屋敷に火を付けるという発想がすごい。
俺ではとても思い浮かばないだろうな。
「少し話が逸れたな。
何が言いたかったかと言うと、収容所もこの部屋も、魔法が暴発したとしても吹き飛んだりしないという事だ。
だからだな、その……。
心配せず心のままに行動するように」
あぁ、それが言いたかったのか。
つまり、これから俺は収容所へ行き、もしカーニャの事を気に入ったとしたら、思いっ切り抱いて良いよと。
そういう事が言いたかった訳だ。
感情が昂ぶっても部屋は吹き飛んだりしないから安心しろと。
「しかし気を付けろ。
アヴィもシェルも、お前に会わせても特に問題はないだろうと言っているが、あの娘の態度が偽りである可能性もあるのだ。
しきりにお前に会わせてほしいと口にしているとか。
面会時は最大限警戒するようにな」
心のまま行動し、最大限警戒をしなさいってか。
どうしろってんだよ。
それに俺に会いたがってるなんて聞いてないんだが?
だが、実際にそういう行為中に部屋が吹き飛んでしまったという話は聞いて事がない。
もちろんそんな事が起こったとしても、ベラベラと他人に話す事はせんと思うがな。
しかし、もしそういう事があったとしたなら、建築関係者が知らない訳がない」
確かにそうだ。部屋が吹き飛んでしまったなら、大工さんや建具屋さん達に来て直してもらわなければならない。
と、ちょっと待てよ。
「あの、お父様」
「何だ?」
「僕がこの部屋を吹き飛ばしたという事ですが、誰もそんな事信じないのではないでしょうか?」
赤ん坊、それも生まれたての男の子にそんな魔力があるとは普通であれば思われない。
「お前の言う通り、誰も生まれたてのアルティが魔力を暴発させたなどと信じない」
でも部屋を修復したのは事実。
実際職人達が屋敷に出入りするから誤魔化しようもないのではないだろうか。
つまり、部屋を吹き飛ばす可能性が高いのは母上と父上。
そしてこの部屋は子供に与えた部屋である。
あの夫婦は子供部屋でイチャコラして部屋を吹き飛ばしたらしいぞ、という噂が……。
「だから私はこの部屋に火を付けた。
魔法で吹き飛んだのではなく、失火が原因で燃えてしまったという事にしたのだ」
なるほど、お父様頭良い~~~。
「お前が想像した通りの噂が立つなど、お母様の、いやシュライエン辺境伯家の沽券に関わるからな」
仰る通り。
後ろ指差されて家族全員笑いものになるところだな。
しかし母上の為とはいえ自分の屋敷に火を付けるという発想がすごい。
俺ではとても思い浮かばないだろうな。
「少し話が逸れたな。
何が言いたかったかと言うと、収容所もこの部屋も、魔法が暴発したとしても吹き飛んだりしないという事だ。
だからだな、その……。
心配せず心のままに行動するように」
あぁ、それが言いたかったのか。
つまり、これから俺は収容所へ行き、もしカーニャの事を気に入ったとしたら、思いっ切り抱いて良いよと。
そういう事が言いたかった訳だ。
感情が昂ぶっても部屋は吹き飛んだりしないから安心しろと。
「しかし気を付けろ。
アヴィもシェルも、お前に会わせても特に問題はないだろうと言っているが、あの娘の態度が偽りである可能性もあるのだ。
しきりにお前に会わせてほしいと口にしているとか。
面会時は最大限警戒するようにな」
心のまま行動し、最大限警戒をしなさいってか。
どうしろってんだよ。
それに俺に会いたがってるなんて聞いてないんだが?
0
あなたにおすすめの小説
つまらなかった乙女ゲームに転生しちゃったので、サクッと終わらすことにしました
蒼羽咲
ファンタジー
つまらなかった乙女ゲームに転生⁈
絵に惚れ込み、一目惚れキャラのためにハードまで買ったが内容が超つまらなかった残念な乙女ゲームに転生してしまった。
絵は超好みだ。内容はご都合主義の聖女なお花畑主人公。攻略イケメンも顔は良いがちょろい対象ばかり。てこたぁ逆にめちゃくちゃ住み心地のいい場所になるのでは⁈と気づき、テンションが一気に上がる!!
聖女など面倒な事はする気はない!サクッと攻略終わらせてぐーたら生活をGETするぞ!
ご都合主義ならチョロい!と、野望を胸に動き出す!!
+++++
・重複投稿・土曜配信 (たま~に水曜…不定期更新)
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
精霊が俺の事を気に入ってくれているらしく過剰に尽くしてくれる!が、周囲には精霊が見えず俺の評価はよろしくない
よっしぃ
ファンタジー
俺には僅かながら魔力がある。この世界で魔力を持った人は少ないからそれだけで貴重な存在のはずなんだが、俺の場合そうじゃないらしい。
魔力があっても普通の魔法が使えない俺。
そんな俺が唯一使える魔法・・・・そんなのねーよ!
因みに俺の周囲には何故か精霊が頻繁にやってくる。
任意の精霊を召還するのは実はスキルなんだが、召喚した精霊をその場に留め使役するには魔力が必要だが、俺にスキルはないぞ。
極稀にスキルを所持している冒険者がいるが、引く手あまたでウラヤマ!
そうそう俺の総魔力量は少なく、精霊が俺の周囲で顕現化しても何かをさせる程の魔力がないから直ぐに姿が消えてしまう。
そんなある日転機が訪れる。
いつもの如く精霊が俺の魔力をねだって頂いちゃう訳だが、大抵俺はその場で気を失う。
昔ひょんな事から助けた精霊が俺の所に現れたんだが、この時俺はたまたまうつ伏せで倒れた。因みに顔面ダイブで鼻血が出たのは内緒だ。
そして当然ながら意識を失ったが、ふと目を覚ますと俺の周囲にはものすごい数の魔石やら素材があって驚いた。
精霊曰く御礼だってさ。
どうやら俺の魔力は非常に良いらしい。美味しいのか効果が高いのかは知らんが、精霊の好みらしい。
何故この日に限って精霊がずっと顕現化しているんだ?
どうやら俺がうつ伏せで地面に倒れたのが良かったらしい。
俺と地脈と繋がって、魔力が無限増殖状態だったようだ。
そしてこれが俺が冒険者として活動する時のスタイルになっていくんだが、理解しがたい体勢での活動に周囲の理解は得られなかった。
そんなある日、1人の女性が俺とパーティーを組みたいとやってきた。
ついでに精霊に彼女が呪われているのが分かったので解呪しておいた。
そんなある日、俺は所属しているパーティーから追放されてしまった。
そりゃあ戦闘中だろうがお構いなしに地面に寝そべってしまうんだから、あいつは一体何をしているんだ!となってしまうのは仕方がないが、これでも貢献していたんだぜ?
何せそうしている間は精霊達が勝手に魔物を仕留め、素材を集めてくれるし、俺の身をしっかり守ってくれているんだが、精霊が視えないメンバーには俺がただ寝ているだけにしか見えないらしい。
因みにダンジョンのボス部屋に1人放り込まれたんだが、俺と先にパーティーを組んでいたエレンは俺を助けにボス部屋へ突入してくれた。
流石にダンジョン中層でも深層のボス部屋、2人ではなあ。
俺はダンジョンの真っただ中に追放された訳だが、くしくも追放直後に俺の何かが変化した。
因みに寝そべっていなくてはいけない理由は顔面と心臓、そして掌を地面にくっつける事で地脈と繋がるらしい。地脈って何だ?
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
異世界転生~チート魔法でスローライフ
玲央
ファンタジー
【あらすじ⠀】都会で産まれ育ち、学生時代を過ごし 社会人になって早20年。
43歳になった主人公。趣味はアニメや漫画、スポーツ等 多岐に渡る。
その中でも最近嵌ってるのは「ソロキャンプ」
大型連休を利用して、
穴場スポットへやってきた!
テントを建て、BBQコンロに
テーブル等用意して……。
近くの川まで散歩しに来たら、
何やら動物か?の気配が……
木の影からこっそり覗くとそこには……
キラキラと光注ぐように発光した
「え!オオカミ!」
3メートルはありそうな巨大なオオカミが!!
急いでテントまで戻ってくると
「え!ここどこだ??」
都会の生活に疲れた主人公が、
異世界へ転生して 冒険者になって
魔物を倒したり、現代知識で商売したり…… 。
恋愛は多分ありません。
基本スローライフを目指してます(笑)
※挿絵有りますが、自作です。
無断転載はしてません。
イラストは、あくまで私のイメージです
※当初恋愛無しで進めようと書いていましたが
少し趣向を変えて、
若干ですが恋愛有りになります。
※カクヨム、なろうでも公開しています
少し冷めた村人少年の冒険記
mizuno sei
ファンタジー
辺境の村に生まれた少年トーマ。実は日本でシステムエンジニアとして働き、過労死した三十前の男の生まれ変わりだった。
トーマの家は貧しい農家で、神から授かった能力も、村の人たちからは「はずれギフト」とさげすまれるわけの分からないものだった。
優しい家族のために、自分の食い扶持を減らそうと家を出る決心をしたトーマは、唯一無二の相棒、「心の声」である〈ナビ〉とともに、未知の世界へと旅立つのであった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる