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その15 「ん゛っ! ん゛ん゛っ!!」 ガシャンガシャン!
え~っと、どうしましょうかね……? 七瀬を見やる。黒い布は被されたままのではっきりとは分からないが、恐らく顔を背けているのだろう、何の反応も返って来ない。
まぁ口にギャグボール咬まされてるからな、例え何か言いたくても言えない状況だ。
七瀬にもたれ掛るようにして気を失っている早百合を抱き上げてベッドへ寝かす。タオルケットを掛けてから、再び七瀬へと向き直る。
「あ~……、七瀬さんさえ良ければ拘束を外すけど、どうしてほしい?」
ブンブンブンブンッ! 触れてくれるなとでも言うかのように、激しく首を横へ動かして答える七瀬。俺に顔を晒すくらいなら早百合が起きるまで放置プレイでいる方がマシなのだろう。
改めて七瀬の状況を確認。顔を覆っている黒い布には俺が飛ばした精液が付着している。未だ小さくヴィヴィヴィと鳴り続けるローターらしきもの。七瀬が拘束されている椅子の下からじんわりと広がっていくしょんべん。
はぁ……、全ての状況を把握している早百合が気を失っている今、出来る事はない。うん、ないという事にしておこう。
いやでも……、いくつか確認だけ。
「七瀬さん、早百合はあんたが寝取られると性的に興奮するからと俺をここに連れて来たんだが、それで合ってるか?」
少し反応を待ってみたが、七瀬は顔を背けたまま何の返事も見せなかった。では聞き方を変えてみようか。
「脅されて、無理やりそこに座らされているのか?」
七瀬が単なる被害者であった場合、無理やり座らされ、見たくもないモノを見せられて、挙句失禁させられた。もしそうなのだとすれば、早百合はかなりヤバい奴だ。
黒い不気味な影、七瀬の事を男だとばかり思っていた為、早百合の恋人イコールド変態という公式が成り立っていたのだが、何の事はない。ド変態だったのは早百合1人だった可能性が出て来た。
少しだけ考えて、七瀬は大きく首を左右に振った。
……、自ら望んで座っている訳ではないが、脅され強いられて座らされている訳ではない、という感じか。
と、言う事は。
「七瀬さんと早百合は、恋人だってのは本当か?」
返事はされなかった。何でだ? それくらい答えられるだろうに。はい、もしくはいいえで済む質問だったんだが。
別に俺はレズカップルだからって何も思わないぞ? むしろ今度は俺がクローゼットに隠れて……。
そんな事は置いておいて。
早百合が気絶している今、七瀬は俺に助けを求める事も出来る。七瀬も早百合に聞かれる事なく本音が出せるはずなんだが。
「これが最後の質問だ、これだけは答えてほしい。
七瀬さん、俺に出来る事って、あるか?」
が、七瀬はそれを望んでいないようだ。先ほどと同じく、何の反応も示さなかった。
「はぁ……、分かった。これ以上は詳しく詮索しない。ただ分かってほしいのは、俺は早百合の恋人が女性だと聞かされてなかった。そしてさっきのレイプのようなセックスも、寝取られプレイを好む異常性癖者に対する煽りだ。
俺の本心では……、ないとは言い切れないけど、早百合のようなコを自分の目の前で犯されて悦ぶド変態から本気で早百合を寝取るつもりだった。まぁ結果俺の思い違いだった訳なんだけど」
倒錯した性癖に晒されている被害者はいなかった、という事にしよう。早百合を問い詰めないと詳しくは分からないが、竿役が欲しかった早百合と、男性恐怖症の七瀬、って感じじゃないだろうか。
縛られているとはいえ身動きも出来ず、呻き声すら出せないほどの男性恐怖症。最終的にはビビッて漏らしてしまった。拘束から解放される事よりも男の俺に触れられる方が嫌だ、そんなところだろう。
となると、俺がいつまでもここにいたら七瀬も辛いだろう。ましてや俺は全裸、そりゃ顔を背けて視界から外そうとするよな。すまんすまん。
「じゃ、シャワー借りるな。終わったらもう一度ここに戻って来る。大丈夫、危害を加えるつもりはないから」
それだけを伝え、七瀬の反応は待たず寝室を後にした。
頭からシャワーを浴びながら、もう一度冷静に考える。これってウィン・ウィン・ウィンではない、よな? 少なからず七瀬は乗り気ではなかったように見える。だから早百合は俺に、自分の恋人が女性であると伝えなかったし、黒い布で覆って外見が分からないようにしていた。
自分の身元がバレないのであれば構わない。そんな七瀬の消極的同意の元、今日俺はここに招かれたのではないだろうか。俺としては早百合に思う所があるが。いや普通に怒っているが。
あいつ、どうしてやろうか……。
勝手にバスタオルを借りて身体を拭き、脱ぎ散らかしていた服を着た後に寝室の扉をノックする。数秒待ったが返事がなかったので入る。
ベッドの上でだらしない顔のまま眠っている早百合。相変わらず黒い布を被らされたままの七瀬。
改めて見ると異様な光景だ。ベッドで寝ている美少女の身体には無数のキスマークと、叩かれて赤くなった跡。
黒い布を被されて拘束されている謎の人物。事件だろ、これ。
「早百合、おい起きろ」
ぺちぺちと頬を叩いてみるが、起きる気配はない。はぁ……、どうすんだよ。
「七瀬さん、早百合が起きないんだが、拘束を解かなくてもいいのか?」
ビクッ! と黒い布が後ろに仰け反る。もしかして七瀬も寝てたのか? 精神的疲労で頭がシャットダウンされたか。念の為にもう一度尋ねる。
「あ~、ぼちぼち帰ろうと思うんだけど、本当に拘束を解かなくて大丈夫か? こいつ、いつ起きるか分からないけど」
七瀬が大きく頷く。解放されるよりも俺に触れられ、正体が晒されるのが余程嫌なようだ。大学でもすれ違った事があるらしいし、顔を見られるのだけは避けたいだろう。
「分かった、じゃあ早百合が起きるのを待っててくれ。俺は帰るから」
それだけ言って背を向けると、ガシャガシャと手に嵌められているであろう手錠を鳴らす七瀬。どうしたんだろうか、気が変わった訳ではないだろうが。
「ん? どうした?」
「ん゛っ! ん゛ん゛っ!!」
ガシャンガシャン! 何かを訴えているが、何なのかさっぱり分からん。ん゛っ! という声と同時にガシャン! と手錠を鳴らしているが……、あぁっ!!
「すまんすまん、こいつの拘束を解いておかないとな」
早百合の両手を縛っているストッキングの事を忘れていた。危ねっ、お互いの拘束を解けない状態のまま帰るところだった。本当に事件になるところだ。
ストッキングを手から外し、もう一度早百合を起こそうとしてみたが、やはり起きず。この間抜けな寝顔を見ていると腹が立つ。訳の分からん状況に巻き込みやがって。
鼻にわさびでも突っ込んでやりたいくらいだが、もう何だか面倒になって来たのでちゃっちゃと帰ろう。っと、その前に。
「七瀬さん、早百合に伝えておいてくれる? もう俺を巻き込むなって。電話もLINEも拒否しておくから、大学でも声掛けるんじゃねぇって言っといてくれ。
そんな気はなかったとはいえ、嫌な思いさせて悪かったな。大学ですれ違っても、俺はあんたが誰なのか気付かないだろうから、それだけは安心してほしい。じゃあな」
寝室の扉を閉めた途端、中から地団駄と手錠を鳴らす音が響いて来た。早百合を起こす為なのか、それとも俺に対する憤慨か。
確認しようにも返事をしてくれないだろうから、俺はそのまま早百合のマンションを後にした。
まぁ口にギャグボール咬まされてるからな、例え何か言いたくても言えない状況だ。
七瀬にもたれ掛るようにして気を失っている早百合を抱き上げてベッドへ寝かす。タオルケットを掛けてから、再び七瀬へと向き直る。
「あ~……、七瀬さんさえ良ければ拘束を外すけど、どうしてほしい?」
ブンブンブンブンッ! 触れてくれるなとでも言うかのように、激しく首を横へ動かして答える七瀬。俺に顔を晒すくらいなら早百合が起きるまで放置プレイでいる方がマシなのだろう。
改めて七瀬の状況を確認。顔を覆っている黒い布には俺が飛ばした精液が付着している。未だ小さくヴィヴィヴィと鳴り続けるローターらしきもの。七瀬が拘束されている椅子の下からじんわりと広がっていくしょんべん。
はぁ……、全ての状況を把握している早百合が気を失っている今、出来る事はない。うん、ないという事にしておこう。
いやでも……、いくつか確認だけ。
「七瀬さん、早百合はあんたが寝取られると性的に興奮するからと俺をここに連れて来たんだが、それで合ってるか?」
少し反応を待ってみたが、七瀬は顔を背けたまま何の返事も見せなかった。では聞き方を変えてみようか。
「脅されて、無理やりそこに座らされているのか?」
七瀬が単なる被害者であった場合、無理やり座らされ、見たくもないモノを見せられて、挙句失禁させられた。もしそうなのだとすれば、早百合はかなりヤバい奴だ。
黒い不気味な影、七瀬の事を男だとばかり思っていた為、早百合の恋人イコールド変態という公式が成り立っていたのだが、何の事はない。ド変態だったのは早百合1人だった可能性が出て来た。
少しだけ考えて、七瀬は大きく首を左右に振った。
……、自ら望んで座っている訳ではないが、脅され強いられて座らされている訳ではない、という感じか。
と、言う事は。
「七瀬さんと早百合は、恋人だってのは本当か?」
返事はされなかった。何でだ? それくらい答えられるだろうに。はい、もしくはいいえで済む質問だったんだが。
別に俺はレズカップルだからって何も思わないぞ? むしろ今度は俺がクローゼットに隠れて……。
そんな事は置いておいて。
早百合が気絶している今、七瀬は俺に助けを求める事も出来る。七瀬も早百合に聞かれる事なく本音が出せるはずなんだが。
「これが最後の質問だ、これだけは答えてほしい。
七瀬さん、俺に出来る事って、あるか?」
が、七瀬はそれを望んでいないようだ。先ほどと同じく、何の反応も示さなかった。
「はぁ……、分かった。これ以上は詳しく詮索しない。ただ分かってほしいのは、俺は早百合の恋人が女性だと聞かされてなかった。そしてさっきのレイプのようなセックスも、寝取られプレイを好む異常性癖者に対する煽りだ。
俺の本心では……、ないとは言い切れないけど、早百合のようなコを自分の目の前で犯されて悦ぶド変態から本気で早百合を寝取るつもりだった。まぁ結果俺の思い違いだった訳なんだけど」
倒錯した性癖に晒されている被害者はいなかった、という事にしよう。早百合を問い詰めないと詳しくは分からないが、竿役が欲しかった早百合と、男性恐怖症の七瀬、って感じじゃないだろうか。
縛られているとはいえ身動きも出来ず、呻き声すら出せないほどの男性恐怖症。最終的にはビビッて漏らしてしまった。拘束から解放される事よりも男の俺に触れられる方が嫌だ、そんなところだろう。
となると、俺がいつまでもここにいたら七瀬も辛いだろう。ましてや俺は全裸、そりゃ顔を背けて視界から外そうとするよな。すまんすまん。
「じゃ、シャワー借りるな。終わったらもう一度ここに戻って来る。大丈夫、危害を加えるつもりはないから」
それだけを伝え、七瀬の反応は待たず寝室を後にした。
頭からシャワーを浴びながら、もう一度冷静に考える。これってウィン・ウィン・ウィンではない、よな? 少なからず七瀬は乗り気ではなかったように見える。だから早百合は俺に、自分の恋人が女性であると伝えなかったし、黒い布で覆って外見が分からないようにしていた。
自分の身元がバレないのであれば構わない。そんな七瀬の消極的同意の元、今日俺はここに招かれたのではないだろうか。俺としては早百合に思う所があるが。いや普通に怒っているが。
あいつ、どうしてやろうか……。
勝手にバスタオルを借りて身体を拭き、脱ぎ散らかしていた服を着た後に寝室の扉をノックする。数秒待ったが返事がなかったので入る。
ベッドの上でだらしない顔のまま眠っている早百合。相変わらず黒い布を被らされたままの七瀬。
改めて見ると異様な光景だ。ベッドで寝ている美少女の身体には無数のキスマークと、叩かれて赤くなった跡。
黒い布を被されて拘束されている謎の人物。事件だろ、これ。
「早百合、おい起きろ」
ぺちぺちと頬を叩いてみるが、起きる気配はない。はぁ……、どうすんだよ。
「七瀬さん、早百合が起きないんだが、拘束を解かなくてもいいのか?」
ビクッ! と黒い布が後ろに仰け反る。もしかして七瀬も寝てたのか? 精神的疲労で頭がシャットダウンされたか。念の為にもう一度尋ねる。
「あ~、ぼちぼち帰ろうと思うんだけど、本当に拘束を解かなくて大丈夫か? こいつ、いつ起きるか分からないけど」
七瀬が大きく頷く。解放されるよりも俺に触れられ、正体が晒されるのが余程嫌なようだ。大学でもすれ違った事があるらしいし、顔を見られるのだけは避けたいだろう。
「分かった、じゃあ早百合が起きるのを待っててくれ。俺は帰るから」
それだけ言って背を向けると、ガシャガシャと手に嵌められているであろう手錠を鳴らす七瀬。どうしたんだろうか、気が変わった訳ではないだろうが。
「ん? どうした?」
「ん゛っ! ん゛ん゛っ!!」
ガシャンガシャン! 何かを訴えているが、何なのかさっぱり分からん。ん゛っ! という声と同時にガシャン! と手錠を鳴らしているが……、あぁっ!!
「すまんすまん、こいつの拘束を解いておかないとな」
早百合の両手を縛っているストッキングの事を忘れていた。危ねっ、お互いの拘束を解けない状態のまま帰るところだった。本当に事件になるところだ。
ストッキングを手から外し、もう一度早百合を起こそうとしてみたが、やはり起きず。この間抜けな寝顔を見ていると腹が立つ。訳の分からん状況に巻き込みやがって。
鼻にわさびでも突っ込んでやりたいくらいだが、もう何だか面倒になって来たのでちゃっちゃと帰ろう。っと、その前に。
「七瀬さん、早百合に伝えておいてくれる? もう俺を巻き込むなって。電話もLINEも拒否しておくから、大学でも声掛けるんじゃねぇって言っといてくれ。
そんな気はなかったとはいえ、嫌な思いさせて悪かったな。大学ですれ違っても、俺はあんたが誰なのか気付かないだろうから、それだけは安心してほしい。じゃあな」
寝室の扉を閉めた途端、中から地団駄と手錠を鳴らす音が響いて来た。早百合を起こす為なのか、それとも俺に対する憤慨か。
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