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遠い記憶
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彼女は、私が小学五年生の時に転校してきた。
一クラスしかない、田舎の古い小さな学校。
転校生は珍しく、家が近所だった事もありすぐ仲良くなった。
しかし、彼女には盗み癖があったのだ。
引っ越してきて早々に近隣で盗みを繰り返した彼女。
ある日、彼女の家の近くを通った時、怒鳴り声が聞こえてきた。
「お前良い加減にしろよ!!」
父親と思われる、男性の怒鳴り声。
それに続いて聞こえてきたのは、
「ごめんなさいいいい!!」
彼女の悲鳴。
そして翌日、登校してきた彼女の指先には絆創膏が。
「爪剥がされたー。足もだよ」
聞けば、昨夜ペンチで剥がされたのだと言う。
生えてくるまでが辛いんだよねと笑って話した彼女は、これが初めてではないのだと言っていた。
そして、僅か半年ほどで再び転校していったのである。
行き先も知らない。
名前も忘れてしまった。
けれど、その存在だけはハッキリと覚えている…
彼女が両親から逃れていますように。
当時は何も言えなかった…今は平和でありますようにーーー
一クラスしかない、田舎の古い小さな学校。
転校生は珍しく、家が近所だった事もありすぐ仲良くなった。
しかし、彼女には盗み癖があったのだ。
引っ越してきて早々に近隣で盗みを繰り返した彼女。
ある日、彼女の家の近くを通った時、怒鳴り声が聞こえてきた。
「お前良い加減にしろよ!!」
父親と思われる、男性の怒鳴り声。
それに続いて聞こえてきたのは、
「ごめんなさいいいい!!」
彼女の悲鳴。
そして翌日、登校してきた彼女の指先には絆創膏が。
「爪剥がされたー。足もだよ」
聞けば、昨夜ペンチで剥がされたのだと言う。
生えてくるまでが辛いんだよねと笑って話した彼女は、これが初めてではないのだと言っていた。
そして、僅か半年ほどで再び転校していったのである。
行き先も知らない。
名前も忘れてしまった。
けれど、その存在だけはハッキリと覚えている…
彼女が両親から逃れていますように。
当時は何も言えなかった…今は平和でありますようにーーー
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