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少女の追憶〜母と不思議な男〜
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彼女の名は、まりあ。
これは、忘れる事のない出来事の一つ。
少女の母親は、長年専業主婦であった。
一度は家を出て行った母だったが、家に戻ってからも自由に使えるお金が欲しい…友人が欲しい…との思いからいくつかの仕事に出始めたのだ。
パートやコンパニオンなどをし始めた母の派手な装いは、まりあにとって不快なものであった。
そんな日々の中で母には男友達が増え、度々遊びに行くようになっていく。
ある日のこと。
学校が休みだったまりあに、母が声を掛けた。
「お友達がね、カラオケ行かないかって。ご飯奢って貰えるのよ」
カラオケに釣られたまりあが頷くと、母は友人に連絡を入れる。
車で迎えにきたのは、穏やかそうな男性だった。
カラオケに着いたまりあは、母から驚きの提案を聞かされる。
「あのね、まりあちゃんの写真見せたらね、色々お洋服着てみて欲しいって。可愛い子が着たお洋服が欲しいんですって」
完全に変態だ。
既に連れ出されてしまっている状況では断れない…なによりまりあには母の誘いを断るという選択肢がなかった。
一度捨てられたという心の傷があるからこそ、側にいるためには逆らう事など考えられなかったから。
男性はまりあに着せたかったという服を持参しており、それを着て見せるととても喜んだ。
写真を撮り、食べていたガムも欲しいとすら言っていた。
何枚か写真を撮った後、着ていた服を脱いで返すと小遣いをくれたのである。
よかったらまた服を渡すから、着てから返して欲しい。
そう言われ、男性とは数回会ったもののいつの間にか縁が切れていたのであったーーー
これは、忘れる事のない出来事の一つ。
少女の母親は、長年専業主婦であった。
一度は家を出て行った母だったが、家に戻ってからも自由に使えるお金が欲しい…友人が欲しい…との思いからいくつかの仕事に出始めたのだ。
パートやコンパニオンなどをし始めた母の派手な装いは、まりあにとって不快なものであった。
そんな日々の中で母には男友達が増え、度々遊びに行くようになっていく。
ある日のこと。
学校が休みだったまりあに、母が声を掛けた。
「お友達がね、カラオケ行かないかって。ご飯奢って貰えるのよ」
カラオケに釣られたまりあが頷くと、母は友人に連絡を入れる。
車で迎えにきたのは、穏やかそうな男性だった。
カラオケに着いたまりあは、母から驚きの提案を聞かされる。
「あのね、まりあちゃんの写真見せたらね、色々お洋服着てみて欲しいって。可愛い子が着たお洋服が欲しいんですって」
完全に変態だ。
既に連れ出されてしまっている状況では断れない…なによりまりあには母の誘いを断るという選択肢がなかった。
一度捨てられたという心の傷があるからこそ、側にいるためには逆らう事など考えられなかったから。
男性はまりあに着せたかったという服を持参しており、それを着て見せるととても喜んだ。
写真を撮り、食べていたガムも欲しいとすら言っていた。
何枚か写真を撮った後、着ていた服を脱いで返すと小遣いをくれたのである。
よかったらまた服を渡すから、着てから返して欲しい。
そう言われ、男性とは数回会ったもののいつの間にか縁が切れていたのであったーーー
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